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農林水産省

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「ご当地の味」紀行

1 ご当地の味~東日本編~

その土地で人々に親しまれ定番となっている商品を紹介します。今回はアイデアや工夫が詰まった東日本のご当地の味です。

写真:様々なご当地名産品

かまぼこをスナック感覚で!「パンロール」(北海道)

写真:「パンロール」(北海道)

北海道小樽市にある老舗かまぼこ専門店(株)かま栄が生み出した「パンロール」。かまぼこのこれまでになかった斬新な食べ方が話題となり、北海道民に愛されるご当地グルメとなりました。パンロールの秘密について、担当者の山田さんにお話を伺いました。

「パンロール」とは

写真:2つに切ったパンロール

パンロールは、1962年に先代社長が自ら開発した商品です。「かまぼこをスナック感覚で食べることはできないか?」と思い立ち、スケソウダラのすり身をパンで包み込むという、当時としては画期的な製法で作られました。

材料は、豚ひき肉、たまねぎ、胡椒を使用。それらをすり身に練り込み、食パンで包んで蒸し上げ、最後に油で揚げて完成。

パンロールが誕生して以来、当社のオリジナル商品として、地元の方を中心に親しまれています。

試行錯誤して辿り着いた
こだわりの「5ミリメートル」

写真:揚げる前のパンロール

商品化に至るまでにさまざまな試行錯誤がありました。特にこだわったのは、すり身を包む「食パンの厚さ」。すり身と一緒に食べた時の食感をより良いものにするため、使用するパンの厚さを変えながら何度も試作しました。そして、ついに辿り着いた厚さが5ミリメートル。その食パンで作る揚げたてのパンロールは、外側はカリッと、中のすり身まで行き着くとふわっとした食感が口の中に広がります。

観光客からも愛される
北海道の名物グルメとして

写真:かま栄店内商品

パンロールは小樽市内の各店舗、札幌市内各百貨店、新千歳空港で販売。消費期限が短いため、北海道でしか販売できないということもあり、「北海道に来た時は必ず買って帰ります」という道外のパンロールファンも多くいらっしゃいます。おやつとしても、おかずとしても、おつまみとしても、子どもから大人まで愛される名物グルメです。

エリア別 各地で愛されるご当地の味

東北、関東、中部エリアで親しまれているご当地の味を紹介します。

東北エリア

定義名物

三角定義あぶらあげ(宮城県)

写真:三角定義あぶらあげ

昔ながらの手づくり「三角定義あぶらあげ」。創業当初、調理に使っていた丸鍋で一度に多くの油揚げを作りたいと考え、形が三角になりました。温度の違う油で二度揚げすることで、外はカリッと中はふっくらと仕上げています。大人の手の平ほどの大きさで、厚みは約2センチメートルと食べ応えも抜群。昔と変わらない製造方法で、手づくりにこだわり続けています。

何が出るか楽しみな

からから煎餅(山形県)

写真:からから煎餅

三角形のおせんべいの中に、和紙に包まれた小さな玩具が入った「からから煎餅」。沖縄県与那国島産の黒糖をたっぷり使用したコクのある煎餅生地は、創業以来変わらない無添加、無香料。江戸時代から伝わる伝統菓子で、当時は「運徳煎餅」と呼ばれていましたが、おせんべいを振ると中に入った玩具などがカラカラと鳴ることから「からからせんべい」と呼ばれるようになりました。今も機械に頼らず、熟練の職人が一つひとつ丁寧に手づくりしています。玩具のバリエーションは150種類以上で、郷土の民芸品から、現代のおもちゃまで何が出てくるかは開けてからのお楽しみ。

和と洋の発酵食品がコラボ

クリームチーズのみそ漬(福島県)

写真:クリームチーズのみそ漬け

福島県の米味噌や西京味噌など異なる風味の3種を合わせた味噌床に、クリームチーズを低温でじっくり熟成させた「クリームチーズのみそ漬」。チーズのコクと味噌の風味が絡み合った一品です。東日本大震災をきっかけに漬け物店ならではの発想と技術で開発されたもので、新しいジャンルの商品への挑戦や食べて感動するものを届けたいとの想いから考案しました。より良いものを提供するため、チーズのカットから袋詰めまでほぼすべて手作業で行っています。

関東エリア

衣はサクサク中はトロ~リ

龍ケ崎コロッケ(茨城県)

写真:龍ケ崎コロッケ

茨城県龍ケ崎市内では、レストランや精肉店などで独自のアレンジを加えた「龍ケ崎コロッケ」が、コロッケクラブ龍ケ崎の加盟店舗で販売されています。その中のお米のクリームコロッケは、茨城県のれんこんと龍ケ崎産の米から作った米粉をふんだんに使用した舌触りなめらかなクリームコロッケ。チキンのうま味とれんこんのシャキシャキした歯応えで食べ応え十分です。

江戸時代から愛される味

焼まんじゅう(群馬県)

写真:焼まんじゅう

竹串に刺した素饅頭を焼いた直後、甘い味噌だれをたっぷり塗って仕上げた、上州名物「焼まんじゅう」。群馬県では、お祭りや学園祭でもおなじみで、身近な存在です。パンのようなふわふわとした饅頭の中には、餡などが入っていないのが一般的。饅頭に塗る味噌だれは、1912年の創業から続く秘伝のもの。地元では持ち帰って食べるのが定番です。

中部エリア

あんこ好きの方、注目!

ようかんぱん(静岡県)

写真:ようかんぱん

丸い形のパンの上になめらかな羊羹、中心にバニラクリーム、生地の中にはつぶあんが詰まった静岡県富士市の名物「ようかんパン」。和洋3つの甘味をふんだんに使いながらも、甘すぎることはなく、しっとり食感のパン生地とうまく調和し、食べた瞬間、口いっぱいにおいしさが広がります。すべての工程は、職人の手作業で行っています。

手間ひまかけて作られる幻のハム

明宝ハム(岐阜県)

写真:明宝ハム

「明宝ハム」は、食べ応えのある食感と、自然な味わいで人気。良質な国産豚のもも肉を使用し、食品添加物は極力使わずに製造しています。生肉のみを使用し、余分な脂や筋の一本一本まで手作業で取り除くことで臭みを抑え、肉のうま味を引き出します。そのまま食べるのはもちろん、スライスして軽くレンジで温めたり、軽く焼いても、よりおいしくなります。人気のため、一時はなかなか手に入らなかったことから、幻のハムと称されていました。現在では、中部地方でおなじみのハムとなりました。

目にも楽しい青いかまぼこ

青巻蒲鉾(富山県)

写真:青巻蒲鉾

富山県では、板に付いた半円形のかまぼこではなく、昆布や着色したすり身のシートで巻いたかまぼこが一般的。最上級のすり身を使用し、名水として知られる黒部市の水で仕上げたかまぼこは、魚本来のうま味が感じられます。また、でん粉の使用を最小限にし、成形してからひと晩寝かせる伝統の製法によって、しなやかな食感になります。食卓を彩る青色のかまぼこは、独自のかまぼこ文化が発達している同県ならではの一品です。

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編集後記

担当の地元千葉県は落花生が名物。茹でたりパイや最中にしたものなど色々あります。節分のときに大豆だけでなく殻付き落花生も撒くことがあります。やはり地元産品や商品には愛着がありますね。ところで、落花生の実はなぜ1粒か2粒なのでしょうか? 3粒4粒入っているものもあるようですが…いつかそんな落花生も食べてみたいものです。(広報室SD)

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