プレスリリース
野菜の生育状況及び価格見通し(令和7年3月)について
農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格(卸売価格)の見通し(令和7年3月)について、主産地等からの聞き取りを行いましたので、その結果を公表します。
1.背景
近年、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化を促し、野菜の供給及び価格の安定に寄与することを目的として、平成23年より、野菜の生育状況や価格の見通しについて、主産地、卸売会社等からの聞き取りを行っております。
今回、聞き取り結果に基づく、令和7年3月の野菜の生育状況及び価格の見通しを次のとおり公表します。
なお、2020年基準消費者物価指数によると、令和7年1月の総合の指数は111.2、食料の指数も124.7と上昇傾向にありますが、本プレスリリースについては、主産地、卸売会社等からの聞き取りをもとに過去5か年平均を基準として作成しておりますこと、ご留意ください。
2.概要
令和7年3月は、キャベツ、はくさい等引き続き高値傾向で推移する見込みの品目がある一方で、果菜類(きゅうり、なす、ピーマン)等を中心に平年並みの価格で推移する品目が増える見込みです。
「野菜を食べよう」プロジェクト
農林水産省では、野菜の消費拡大を推進するため、「野菜を食べよう」プロジェクトを実施しています。
野菜はビタミンやミネラル、食物繊維等が豊富に含まれており、毎日を健康で元気に過ごすために欠かせない食材です。
皆さんもご自宅等で野菜をたっぷり使った料理をお楽しみください。
詳細は次のURLをご覧ください。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/2ibent.html
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| キュウリと豚肉のバンバンジー風 | なすの豚バラはさみ |
また、「令和4年度「アフターコロナ」を見据えた野菜・果物の消費動向調査と野菜・果物のレシピ」、「cookpad 農林水産省のキッチン」、「(独)農畜産業振興機構 おすすめ野菜レシピ集」でも野菜のレシピを紹介していますので、是非ご覧ください。
令和4年度「アフターコロナ」を見据えた野菜・果物の消費動向調査と野菜・果物のレシピ
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/aftercovid19/1.html
「cookpad 農林水産省のキッチン」
https://cookpad.com/kitchen/11469357(外部リンク)
「(独)農畜産業振興機構 おすすめ野菜レシピ集」
https://www.alic.go.jp/y-kanri/yagyomu03_000001_00046.html(外部リンク)
3.主要な野菜の生育、出荷及び価格の見通し
| 品目 | 主産地 ( )書きは令和6年 3月の入荷 シェア |
今後の生育及び出荷見通し | 3月の価格見通し (平年(直近5か年平均)比) |
| だいこん | 千葉(51%) 神奈川(44%) |
千葉県産の生育は順調。神奈川県産は12月から2月の少雨、2月の低温の影響により歩留まりが低下しており、3月の出荷数量は平年を下回る見込み。 全体として、3月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
| にんじん | 徳島(52%) 千葉(28%) |
千葉県産に加え、徳島県産の出荷が増加する。 徳島県産の生育は順調。千葉県産は葉枯れに加え、12月から2月の少雨の影響により細物傾向となり、出荷数量が平年を下回って推移している。 全体として、月半ばから後半にかけて徳島県産の出荷数量の増加が見込まれるものの、3月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
平年を上回って推移 |
| はくさい | 茨城(75%) 群馬(10%) |
主産県において、12月から2月の少雨の影響により小玉傾向であることに加え、他の葉物野菜の出荷数量が減少傾向で推移し引き合いが強まったことで出荷が前倒しとなり、秋冬作のほ場残量が少ない状況。春作の生育は順調であり、月半ばから後半にかけて春作の出荷数量の増加が見込まれるものの、3月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
平年を上回って推移 |
| キャベツ | 愛知(58%) 神奈川(24%) 千葉(14%) |
主産県において、冬作は12月から2月の少雨の影響により小玉傾向となっており、出荷数量が平年を下回る状況が継続する見込み。春作は千葉県産・神奈川県産において、12月から2月の少雨、2月の低温により生育が遅延している。 全体として、春作の出荷により徐々に回復傾向であるものの、3月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
平年を上回って推移 |
| ほうれんそう | 茨城(48%) 群馬(34%) |
主産県の生育は概ね順調であり、3月の出荷数量は平年並みが見込まれるが、他の葉物野菜の出荷数量が減少傾向で推移することが見込まれることから、引き合いが強まり、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
| ねぎ | 千葉(36%) 埼玉(21%) 茨城(15%) |
主産県において、8月から9月の高温の影響による歩留まりの低下に加え、12月から2月の少雨の影響により細物傾向となっており、生育は徐々に回復傾向にあるものの、3月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
平年を上回って推移 |
| レタス | 茨城(49%) 静岡(12%) 香川(10%) |
静岡県産の出荷が減少し、茨城県産中心の出荷に切り替わる。 主産県において、12月から2月の少雨の影響により小玉傾向となっており、生育は回復傾向にあるものの、3月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
| きゅうり | 群馬(27%) 宮崎(24%) 千葉(13%) 埼玉(13%) |
主産県において、低温の影響による生育不良等がみられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれず、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
| なす | 高知(57%) 福岡(23%) 熊本(12%) |
主産県の生育は概ね順調であり、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
| トマト | 熊本(30%) 栃木(26%) 愛知(13%) |
熊本県産は定植時期の高温、秋季の天候不順、1月から2月の低温の影響による生育不良等がみられ、3月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。栃木県産・愛知県産も1月から2月の低温の影響による生育不良等がみられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。 全体として、3月の出荷数量はやや平年を下回って推移し、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
| ピーマン | 茨城(38%) 宮崎(31%) 鹿児島(12%) 高知(12%) |
主産県の生育は概ね順調であり、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
| ばれいしょ | 北海道(51%) 鹿児島(48%) |
北海道産は収穫及び貯蔵が完了している。残量を計画的に出荷しているため、3月の出荷数量は平年並みとなる見込み。鹿児島県産は秋季の長雨、1月から2月の低温、干ばつの影響により歩留まりの低下が見られ、3月の出荷数量は平年をやや下回る見込み。 全体として、3月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
| さといも | 埼玉(59%) 千葉(10%) 愛媛(10%) 新潟(10%) |
主産県において、次期作の種芋を確保しながらの出荷となる。残量は平年並みであるものの、定植用に種芋を多めに確保する産地もみられることから、3月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
| たまねぎ | 北海道(67%) 静岡(14%) |
北海道産は収穫及び貯蔵が完了している。残量を計画的に出荷しているため、3月の出荷数量は平年並みとなる見込み。静岡県産は干ばつの影響で遅れていた生育は徐々に回復傾向であるものの、3月の出荷数量はやや平年を下回る見込み。 全体的に、3月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
| ブロッコリー | 香川(38%) 熊本(22%) 愛知(15%) |
主産県において、冬季の低温、干ばつの影響により、生育遅延がみられる。気温の上昇に伴い生育は徐々に回復する見込みであるものの、全体として3月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
注:「平年並み」とは、平年(過去5か年平均)との比率が概ね90%以上、110%以下であることを示
しています。
<添付資料>
東京都中央卸売市場における指定野菜の価格の平年比(PDF : 88KB)
これまでの公表資料は、次のURLページで公開しております。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/
お問合せ先
農産局園芸作物課
担当者:宮嶋、栗田、島﨑、渡邉
代表:03-3502-8111(内線4822)
ダイヤルイン:03-3502-5961






