プレスリリース
野菜の生育状況及び価格見通し(令和7年6月)について
農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格(卸売価格)の見通し(令和7年6月)について、主産地等からの聞き取りを行いましたので、その結果を公表します。
1.背景
近年、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化を促し、野菜の供給及び価格の安定に寄与することを目的として、平成23年より、野菜の生育状況や価格の見通しについて、主産地、卸売会社等からの聞き取りを行っております。
今回、聞き取り結果に基づく、令和7年6月の野菜の生育状況及び価格の見通しを次のとおり公表します。
なお、2020年基準消費者物価指数によると、令和7年4月の総合の指数は111.5、食料の指数も124.0と上昇傾向にありますが、本プレスリリースについては、主産地、卸売会社等からの聞き取りをもとに過去5か年平均を基準として作成しておりますこと、ご留意ください。
2.概要
令和7年6月は、はくさい、キャベツ、レタス、ブロッコリーの価格が平年を下回る見込みです。
また、だいこん、にんじん、ほうれんそう、ねぎ、きゅうり、なす、トマト、ピーマン、ばれいしょはの価格は平年並みとなる見込みです。
「野菜を食べよう」プロジェクト
農林水産省では、野菜の消費拡大を推進するため、「野菜を食べよう」プロジェクトを実施しています。
野菜はビタミンやミネラル、食物繊維等が豊富に含まれており、毎日を健康で元気に過ごすために欠かせない食材です。
皆さんもご自宅等で野菜をたっぷり使った料理をお楽しみください。
詳細は次のURLをご覧ください。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/2ibent.html
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馬込半白キュウリと 彩り野菜のビネグレットサラダ |
キャベツヌードル |
また、「令和4年度「アフターコロナ」を見据えた野菜・果物の消費動向調査と野菜・果物のレシピ」、「cookpad 農林水産省のキッチン」、「(独)農畜産業振興機構 おすすめ野菜レシピ集」でも野菜のレシピを紹介していますので、是非ご覧ください。
令和4年度「アフターコロナ」を見据えた野菜・果物の消費動向調査と野菜・果物のレシピ
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/aftercovid19/1.html
「cookpad 農林水産省のキッチン」
https://cookpad.com/kitchen/11469357(外部リンク)
「(独)農畜産業振興機構 おすすめ野菜レシピ集」
https://www.alic.go.jp/y-kanri/yagyomu03_000001_00046.html(外部リンク)
3.主要な野菜の生育、出荷及び価格の見通し
品目 | 主産地 ( )書きは令和6年 6月の入荷 シェア |
今後の生育及び出荷見通し | 6月の価格見通し (平年(直近5か年平均)比) |
だいこん | 青森(54%) 千葉(24%) 北海道(11%) |
千葉県産中心から、青森県産・北海道産中心の出荷へと切り替わる。 青森県産・北海道産は低温により生育がやや遅れているが、千葉県産の残量があることからまとまった数量の出荷が続く見込み。 全体として、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
にんじん | 千葉(68%) 茨城(12%) |
千葉県産中心から、6月下旬には青森県産・北海道産中心の出荷へと切り替わる。 千葉県産は冬季の低温・少雨の影響により生育遅れがみられていたが、4月以降の適度な降雨と気温の上昇により回復傾向。北海道産は低温の影響により生育遅れがみられているが、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。 全体として、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
はくさい | 長野(53%) 茨城(30%) 群馬(16%) |
茨城県産中心の出荷から、長野県産・群馬県産中心の出荷へと切り替わる。 主産県において、気象条件がよいことから生育は順調。茨城県産の残量が多いことに加え、全体として大玉傾向となっていることから、6月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移する見込み。 |
平年を下回って推移 |
キャベツ | 千葉(37%) 茨城(26%) 群馬(19%) |
神奈川県産・愛知県産が減少し、千葉県産・茨城県産中心の出荷へと切り替わる。 千葉県産は冬季の低温の影響により播種が遅れ、生育がやや遅れている。茨城県産・群馬県産の生育は順調。 全体として大玉傾向になっていることに加え、各産地の出荷が重なることから、6月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移する見込み。 |
平年を下回って推移 |
ほうれんそう | 群馬(45%) 茨城(23%) 栃木(20%) |
主産県において、生育は概ね順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
ねぎ | 茨城(61%) 千葉(19%) |
茨城県産・千葉県産中心の出荷。 適度な降雨と気温の上昇により生育は概ね順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
レタス | 長野(73%) 群馬(22%) |
茨城県産の出荷が終了し、長野県産・群馬県産中心の出荷へと切り替わる。 主産県において、4月から5月の温暖な気候と適度な降雨により生育は順調であり、6月からは高冷地からの出荷も本格化する。 全体として大玉傾向になっていることから、6月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移する見込み。 |
平年を下回って推移 |
きゅうり | 群馬(25%) 埼玉(24%) 福島(17%) |
埼玉県産・群馬県産に加え、福島県産の出荷が増加する。 主産県において、生育は概ね順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
なす | 高知(27%) 群馬(22%) 福岡(16%) 茨城(10%) |
主産県において、生育は概ね順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
トマト | 栃木(21%) 熊本(18%) 愛知(12%) 千葉(11%) |
主産県において、生育は概ね順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
ピーマン | 茨城(70%) | 主産県において、生育は概ね順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
ばれいしょ | 長崎(45%) 静岡(19%) 茨城(13%) |
北海道産・鹿児島県産の出荷が終了し、長崎県産・静岡県産・茨城県産中心の出荷となる。 主産県において、生育は概ね順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
さといも | 鹿児島(47%) 宮崎(15%) 千葉(11%) |
鹿児島県主体の出荷。 鹿児島県産は11月の豪雨の影響により定植が遅れ、生育が遅れていることに加え、小玉傾向となっていることから、6月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
たまねぎ | 兵庫(31%) 佐賀(30%) 香川(12%) |
北海道産の出荷が減少し、兵庫県産・佐賀県産・香川県産中心の出荷となる。 佐賀県産は冬季の低温・干ばつの影響により生育遅れがみられることに加え、小玉傾向となっている。兵庫県産・香川県産の生育は順調。 全体として、6月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回る。 |
やや平年を上回って推移 |
ブロッコリー | 長野(28%) 北海道(25%) |
香川県産・熊本県産・長崎県産・埼玉県産の出荷が終了し、長野県産・北海道産中心の出荷となる。 主産県において、春の低温の影響により生育遅れがみられていたものの回復傾向。 全体として、各産地の出荷が重なることから、6月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移する見込み。 |
平年を下回って推移 |
注:「平年並み」とは、平年(過去5か年平均)との比率が概ね90%以上、110%以下であることを示
しています。
<添付資料>
東京都中央卸売市場における指定野菜の価格の平年比(PDF : 99KB)
これまでの公表資料は、次のURLページで公開しております。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/
お問合せ先
農産局園芸作物課
担当者:宮嶋、関口、島﨑、渡邉
代表:03-3502-8111(内線4822)
ダイヤルイン:03-3502-5961