プレスリリース
野菜の生育状況及び価格見通し(令和7年7月)について
農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格(卸売価格)の見通し(令和7年7月)について、主産地等からの聞き取りを行いましたので、その結果を公表します。
1.背景
近年、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化を促し、野菜の供給及び価格の安定に寄与することを目的として、平成23年より、野菜の生育状況や価格の見通しについて、主産地、卸売会社等からの聞き取りを行っております。
今回、聞き取り結果に基づく、令和7年7月の野菜の生育状況及び価格の見通しを次のとおり公表します。
なお、2020年基準消費者物価指数によると、令和7年5月の総合の指数は111.8、食料の指数も124.4と上昇傾向にありますが、本プレスリリースについては、主産地、卸売会社等からの聞き取りをもとに過去5か年平均を基準として作成しておりますこと、ご留意ください。
2.概要
令和7年7月は、はくさい、キャベツ、レタス、ばれいしょの価格が平年を下回る見込みです。
また、だいこん、にんじん(7月後半)、ほうれんそう、ねぎ、トマト(7月後半)、たまねぎ、ブロッコリーの価格は平年並みとなる見込みです。
「野菜を食べよう」プロジェクト
農林水産省では、野菜の消費拡大を推進するため、「野菜を食べよう」プロジェクトを実施しています。
野菜はビタミンやミネラル、食物繊維等が豊富に含まれており、毎日を健康で元気に過ごすために欠かせない食材です。
皆さんもご自宅等で野菜をたっぷり使った料理をお楽しみください。
詳細は次のURLをご覧ください。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/2ibent.html
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超簡単☆えのきのサラダうどん | ミョウガのポテトサラダ |
また、「令和4年度「アフターコロナ」を見据えた野菜・果物の消費動向調査と野菜・果物のレシピ」、「cookpad 農林水産省のキッチン」、「(独)農畜産業振興機構 おすすめ野菜レシピ集」でも野菜のレシピを紹介していますので、是非ご覧ください。
令和4年度「アフターコロナ」を見据えた野菜・果物の消費動向調査と野菜・果物のレシピ
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/aftercovid19/1.html
「cookpad 農林水産省のキッチン」
https://cookpad.com/kitchen/11469357(外部リンク)
「(独)農畜産業振興機構 おすすめ野菜レシピ集」
https://www.alic.go.jp/y-kanri/yagyomu03_000001_00046.html(外部リンク)
3.主要な野菜の生育、出荷及び価格の見通し
品目 | 主産地 ( )書きは令和6年 7月の入荷 シェア |
今後の生育及び出荷見通し | 7月の価格見通し (平年(直近5か年平均)比) |
だいこん | 北海道(53%) 青森(36%) |
青森県産に加え、北海道産の出荷も増加する。 主産地において、4月から5月の降雨により播種の遅れがみられるが、その後の生育は順調のため、7月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
にんじん | 青森(55%) 北海道(26%) 千葉(14%) |
千葉県産主体の出荷から、青森県産・北海道産の出荷へと切り替わる。 千葉県産は降雨の影響により歩留まりの低下がみられる。青森県産・北海道産の生育は3月から4月の低温によりやや遅れている。 全体として、7月前半の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移し、7月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
<7月前半> やや平年を上回って推移 <7月後半> 平年並みで推移 |
はくさい | 長野(80%) 群馬(15%) |
長野県産・群馬県産主体の出荷。 主産地の生育は順調であり、大玉傾向のため、7月の出荷数量はやや平年を上回り、価格は平年を下回って推移する見込み。 |
平年を下回って推移 |
キャベツ | 群馬(69%) 岩手(15%) |
千葉県産・茨城県産主体の出荷から、群馬県産・岩手県産主体の出荷に切り替わる。 群馬県産・岩手県産の生育は概ね順調。前段産地の千葉県産の残量が平年より多いため、7月の出荷数量はやや平年を上回り、価格は平年を下回って推移する見込み。 |
平年を下回って推移 |
ほうれんそう | 群馬(41%) 栃木(33%) 茨城(10%) |
群馬県産の生育は順調。栃木県産・茨城県産は4月以降の気温の乱高下の影響により、生育不良等がみられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。 全体として、7月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
ねぎ | 茨城(53%) 千葉(13%) |
茨城県産・千葉県産主体の出荷。 主産地の生育は概ね順調であり、7月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
レタス | 長野(84%) 群馬(13%) |
長野県産・群馬県産主体の出荷。 主産地において、5月以降の温暖な気候と適度な降雨により生育は順調であり、高冷地からも順調な出荷を予定している。低地では高温の影響による歩留まりの低下等が若干みられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。 全体として、大玉傾向になっていることから、7月の出荷数量はやや平年を上回り、価格は平年を下回って推移する見込み。 |
平年を下回って推移 |
きゅうり | 福島(42%) 岩手(12%) 秋田(10%) |
埼玉県産・群馬県産主体の出荷から、福島県産・岩手県産・秋田県産主体の出荷に切り替わる。 主産地において、低温、曇天、気温の乱高下の影響により、生育遅延、生育不良等がみられ、7月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
なす | 群馬(40%) 茨城(23%) 栃木(19%) |
主産地において、5月以降の気温の乱高下、曇天の影響による生育遅延等がみられる。群馬県産は回復傾向にあるものの、全体として、7月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
トマト | 北海道(19%) 岩手(13%) 青森(13%) |
栃木県産・熊本県産・愛知県産主体の出荷から、北海道産・青森県産・岩手県産主体の出荷に切り替わる。 主産地において、3月以降の低温、曇天の影響により、生育遅延、生育不良等がみられているものの、北海道産は気温の上昇とともに生育が回復傾向。 全体として、7月前半の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移し、7月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
<7月前半> やや平年を上回って推移 <7月後半> 平年並みで推移 |
ピーマン | 茨城(44%) 岩手(29%) |
茨城県産に加え、岩手県産の出荷が増加する。 茨城県産は5月の曇天の影響により生育不良等がみられ、切り上がりが早くなる見込み。岩手県産は3月以降の曇天、気温の乱高下の影響により、生育遅延、生育不良等がみられる。 全体として、7月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 |
やや平年を上回って推移 |
ばれいしょ | 茨城(37%) 北海道(24%) 千葉(17%) 静岡(13%) |
茨城県産・静岡県産に加え、北海道産・千葉県産の出荷が増加する。 主産地の生育は概ね順調。前段産地の長崎県産の残量が平年より多いことから、全体として、7月の出荷数量は平年を上回って推移し、価格は平年を下回って推移する見込み。 |
平年を下回って推移 |
さといも | 鹿児島(39%) 宮崎(38%) |
鹿児島県産に加え、宮崎県産の出荷が増加する。 鹿児島県産は11月の定植時の豪雨と冬季の低温の影響により、歩留まりの低下がみられる。宮崎県産は3月の定植後に夜温が低かったことから、生育が遅れている。 全体として、7月の出荷数量は平年を下回って推移し、価格は平年を上回って推移する見込み。 |
平年を上回って推移 |
たまねぎ | 兵庫(42%) 佐賀(18%) 北海道(13%) |
兵庫県産・佐賀県産に加え、北海道産の出荷が増加する。 主産地の生育は概ね順調であり、7月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
ブロッコリー | 北海道(71%) 長野(21%) |
北海道産・長野県産主体の出荷。 主産地の生育は概ね順調であり、7月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 |
平年並みで推移 |
注:「平年並み」とは、平年(過去5か年平均)との比率が概ね90%以上、110%以下であることを示
しています。
<添付資料>
東京都中央卸売市場における指定野菜の価格の平年比(PDF : 96KB)
これまでの公表資料は、次のURLページで公開しております。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/
お問合せ先
農産局園芸作物課
担当者:宮嶋、関口、島﨑、渡邉
代表:03-3502-8111(内線4822)
ダイヤルイン:03-3502-5961