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農林水産省

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特集 農林水産業に対する国民理解の醸成

わたしたちを取り巻く食料事情の変化

食糧事情のイメージ
  • 我が国の食料供給が輸入に大きく依存している中、新興国の経済成長等による食料需要の増加が見込まれるなど、食料需給は中長期的には逼迫が懸念されています。
  • また、ロシアのウクライナ侵略等により、小麦等の農作物だけでなく、原油や肥料等についても価格高騰等が生じるなど、食料安全保障上のリスクが増大しています。
  • こうした状況を踏まえ、2023年6月に開催された政府の「食料安定供給・農林水産業基盤強化本部」において、「食料・農業・農村政策の新たな展開方向」が決定され、
    ・平時からの国民一人一人の食料安全保障の確立
    ・環境等に配慮した持続可能な農業・食品産業への転換
    ・人口減少下でも持続可能で強固な食料供給基盤の確立
    といった新たな3つの柱に基づく政策の方向性が取りまとめられました。
  • これに先立ち、農政の基本理念等を示す法律である食料・農業・農村基本法に基づく政策全般についても、食料・農業・農村政策審議会の場で検証・見直しの議論が進められてきました。同審議会は2023年9月に答申を取りまとめ、同法の見直しを早急に行うべきであると結論付けました。
  • また、答申では、農業施策の見直しの一つとして、食料安全保障の観点から、子供から大人までの世代を通じた農業体験等の食育や地産地消といった施策を、官民が協働して幅広く進めていくべきであるとされました。
  • これらを受けて、2024年の第213回国会に「食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案」が提出されました。この法律案は、「食料安全保障の確保」を目的規定に明記した上で、消費者は食料の消費に際し「食料の持続的な供給に資する物の選択に努める」ものとするなどの内容となっています。
もっと詳しく知りたいときは:令和5年度「食育白書」P6

わたしたちの食生活に大切な農林水産業

農林水産業のイメージ
  • 食育を推進することは、わたしたちの食生活が自然の恩恵の上に成り立ち、食に関わる人々の様々な行動に支えられていることへの感謝の念や理解を深めることにつながります。
  • 特に、食を生み出す場としての農林漁業に関する理解が重要であり、「食」と「農林水産業」のつながりをより深くしていくことが求められています。
  • 第4次食育推進基本計画には、食料の生産から消費等に至るまでの食の循環を理解する機会や、食に関する体験活動に参加する機会を提供するなどの施策を講じることとされています。
  • 食料安全保障に関わる大きな情勢の変化等を考慮し、多くの皆様に農林水産業の生産から消費までの過程やその課題の理解を深めていただくために、特に重要となる農林漁業体験の提供、産地と消費者の結び付きの強化、農林漁業等に関する教育の機会の充実に関する取組を紹介します。
もっと詳しく知りたいときは:令和5年度「食育白書」P7
事例
絵本で農業の魅力と食の大切さを伝える

(第7回食育活動表彰 農林水産大臣賞受賞)
AGRI BATON PROJECT(アグリバトンプロジェクト)(茨城県)

  • 農業女子の発案により農業の魅力や食の大切さを伝える絵本を制作・出版し、地域で農家が自ら子供たちに読み聞かせを行い、あわせて野菜づくりについて語ることを通して、農業や食を身近に感じてもらう食育活動を実施しています。
  • 全国からオンラインのコミュニティに参加した農家に対してその方法を伝え、絵本の読み聞かせという取り組みやすい方法によって、各地で食育活動を展開できるように工夫しています。
  • 絵本の読み聞かせを受けた子供たちからは、「嫌いだった野菜が食べられる気がしてきた。」、「種から野菜を育ててみたい。」などの声が聞かれ、食や農業に興味を深めるきっかけになっています。
農業の魅力を伝える読み聞かせの様子

農業の魅力を伝える読み聞かせの様子

QRコード付きの農業の魅力いっぱいの絵本

QRコード付きの農業の魅力いっぱいの絵本

もっと詳しく知りたいときは:令和5年度「食育白書」P11
事例
都会と畑を結び、食への興味や関心を広げる

株式会社ルミネ(東京都)

  • 首都圏の生活者に食や農業に興味を持ってほしい、食を通じて心豊かになる体験を提供したい、という想いから、「都会と畑を結び、食の出会いと学びの機会を作るルミネの農業プロジェクト」として、2018年にルミネアグリプロジェクトを立ち上げました。
  • プロジェクトでは定期的に開催するマルシェを軸に様々な形態で国産農産物、農産加工品等を販売しています。
  • マルシェは気軽に立ち寄ってもらえるよう、多くの人々が行き交うJR新宿駅付近の通路で、昼から夜にかけて開催しています。
  • 利用者の中には国産農産物等の良さを知ったことで、実際に産地を訪れた方もいました。
ルミネアグリプロジェクトのリーフレット

ルミネアグリプロジェクトのリーフレット

マルシェの様子

マルシェの様子

もっと詳しく知りたいときは:令和5年度「食育白書」P14

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消費・安全局 消費者行政・食育課

電話:03-3502-8111(内線4551)