令和6年度(2024)はちみつ中の鉛等の含有実態調査の結果について(分析法の詳細や妥当性確認の結果)
1.分析法
試料約0.5 gに超純水 2 mL及び硝酸 3 mLを加え、マイクロ波分解を行いました。放冷した分解液に内標準溶液 2 mL(最終濃度:テルル:1.25 μg/mLインジウム、タリウム及びロジウム:0.125 μg/mL)を加え、超純水で 50 mL に定容して試料溶液とし、ICP-MS で定量しました。
<ICP-MSの操作条件>
プラズマ条件
RFパワー:1550 W
プラズマガス:15 L/min(アルゴン)
キャリアガス:1 L/min(アルゴン)
コリジョン及びリアクションセル導入ガス:ヘリウム
測定m/z
| 測定元素 | 測定m/z |
| 鉛 | 206, 207, 208*4 |
| ヒ素 | 75 |
| カドミウム | 111 |
| インジウム*1 | 115 |
| テルル*2 | 128 |
| テルル*2 | 205 |
1 カドミウムの内標準元素
*2 ヒ素の内標準元素
*3 鉛の内標準元素
*4 鉛のイオンカウント数は、m/z 206, 207, 208の合算
2.分析法の性能
(1)検出下限及び定量下限
検出下限:定量下限付近の中間精度を用いて算出
LOD = 2×t1-α,ν S0
α:0.05,自由度ν:20のとき,片側信頼区間のt値は1.7247
S0:定量下限付近の試料の中間精度
定量下限:検出下限で用いた中間精度の10倍
LOQ = kQ×S
kQ :10, S :S0
検出下限・定量下限(単位:mg/kg)
| 分析種 | 検出下限 | 定量下限 |
| 鉛 | 0.003 | 0.01 |
| カドミウム | 0.003 | 0.01 |
| 総ヒ素 | 0.003 | 0.01 |
(2)標準添加回収率
試料に下表に示した濃度に相当する標準物質を添加して、それぞれ3回分析し、それぞれの濃度における添加回収率及び併行精度(RSDr)を算出しました(表1)。その結果、添加回収率が分析法の性能規準に関する国際的なガイドライン[1]に示された値を満たしていることを確認しました。なお、本調査の測定結果は、回収率による補正をしていません。
表1 標準添加回収試験の結果
| 分析種 | 添加濃度(mg/kg) | 回収率(%) 平均(範囲) |
RSDr(%) |
| 鉛 | 0.01 | 103.5(101.3-105.2) | 1.9 |
| 0.1 | 101.7(100.5-103.0) | 1.3 | |
| カドミウム | 0.01 | 108.5(100.7-113.1) | 6.2 |
| 0.1 | 102.0(101.4-103.0) | 0.9 | |
| 総ヒ素 | 0.01 | 103.9(103.1-104.6) | 0.8 |
| 0.1 | 100.5(98.7-102.9) | 2.2 |
試料に下表に示した濃度に相当する標準物質を添加し、各7回の繰り返し試験を異なる3日間で実施し、一元配置分散分析により、RSDr 及び RSDi を算出しました(表2)。その結果、RSDr 及び RSDi は、分析法の性能基準に関する国際的なガイドライン1に示されている値をおおむね満たしていることを確認しました。
表2 試験から算出したRSDr及びRSDi
| 分析種 | 添加濃度(mg/kg) | RSDr(%) | RSDi(%) |
| 鉛 | 0.01 | 3.8 | 4.2 |
| 0.1 | 2.1 | 2.6 | |
| カドミウム | 0.01 | 2.6 | 2.8 |
| 0.1 | 2.2 | 2.5 | |
| 総ヒ素 | 0.01 | 3.5 | 3.5 |
| 0.1 | 2.4 | 3.0 |
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消費・安全局畜水産安全管理課
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