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農林水産省

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災害時に備えた食品ストックガイド(4)

昔ながらの保存食を見直そう

   地域や家庭に伝わる俣存食を活用しましょう。

地域や家庭に伝わる保存食も家庭備蓄の一つです

わが国では、厳しい冬など食料が不足する時期に備え、保存食という形で、地域や家庭で独自の保存食の備蓄が根付いてきており、こうした食品の活用もアイデアの一つです。例えば、信州などに伝わる「氷もち」は、乾燥して、とても軽い上に、栄養価が高くて消化もよいため、昔から親しまれてきました。水を多く使ってゆるめに戻せば、簡単に流動食になるので、高齢者のおやつや、病中食、離乳食にもなります。

干しタケノコ

また、干しタケノコは九州でよく食される保存食です。春に収穫したタケノコを茄でた後、干して乾燥させることで、1年を通して食べることができるようになります。お盆の料理の必需品となっている地域もあります。水で戻してから、炒める、煮る、燒く、揚げるなど、さまざまな料理に利用できる食材です。2016年の熊本地震の時に干しタケノコが役立ったそうです。使い慣れた乾物が、いざという時においしいおかずになります。(写真は福岡県東峰村の干しタケノコ、戻して「きんぴら」に)

漬物

長野県では1年中、季節に相応しい漬物を作ります。冬には野沢菜を漬け、夏には粕に瓜を潰け、保存食にします。ごぼうのみそ漬けも作ります。野沢菜やたくあん潰けは、塩抜きをして細かく刻んで炒め、砂糖、しょうゆ、みりん、酒で味付けます。みそ漬けとナス、キュウリ、ミョウガ等の夏野葉を細かくきざんで、ご飯の上にのせて食べる「やたら」という郷土料理があります。冬の野菜不足を補うための先人の知恵が、災害時には食ベ慣れた味の非常食として活躍します。(写真は長野県北部の漬物盛り合わせ)


保存食作成:昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員
小野田美都江
命をつなぎ止める水

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大臣官房政策課食料安全保障室

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