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農林水産省

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平成26・27年度調査結果(穀類加工品、乳類、油脂類、菓子類、嗜好飲料類、調味料・香辛料類、調理加工食品)

2018年3月30日作成


農林水産省は、平成26・27年度に、食品中のトランス脂肪酸の含有実態を調査しました。その結果、平成18・19年度にも調査した食品のうち22品目で、試料の採取方法等が異なるものの、平成18・19年度よりトランス脂肪酸濃度が低い傾向にあることが確認できました。このことから、食品事業者によるトランス脂肪酸の低減の効果が現れていると考えられました。
農林水産省は、今後も食品中のトランス脂肪酸に関する情報を収集し、消費者や食品事業者の皆様に提供します。


農林水産省は、平成26・27年度に、近年のトランス脂肪酸の含有実態を把握・情報提供するため、市場に流通する加工油脂や、油脂を原材料とする加工食品について、脂質、トランス脂肪酸及び飽和脂肪酸の濃度を調査しました。調査の背景や目的についてはこちらを御覧ください。

調査した食品

油脂類や油脂を原材料とする加工食品(注):計504点

(注)天然のトランス脂肪酸のみを含むと考えられる食品(牛肉、バター等)は、今回の調査対象から除きました。

試料の購入時期

  • 平成26年9月~11月:マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド及び「乳等を主要原料とする食品」のうちバター又はマーガリンと類似の用途のもの
  • 平成27年10月~平成28年1月:上記以外

試料の採取方法

市販の食品を、小売店、問屋、インターネット注文等で、商品の重複がないよう購入しました。

調査対象とした物質及び分析法

1 脂質
「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について(平成11年4月26日衛新第13号)」で定められた脂質分析法から、対象食品に適した抽出法を用いました。なお、これらの分析法は、現在「食品表示基準について(平成27年3月30日消食表第139号、平成29年9月1日最終改正)」で定められています。

脂質分析法 抽出溶媒 適用した食品
エーテル抽出法
(ソックスレー法)
ジエチルエーテル マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、「乳等を主要原料とする食品」のうちバター又はマーガリンと類似の用途のもの、植物性油脂、調製ラード、マヨネーズ、ドレッシング、ルウ
レーゼゴットリーブ法 ジエチルエーテル
(アンモニア溶液処理後)
クリームの代替として植物油脂を含む製品(コーヒークリームを除く)、ラクトアイス、アイスミルク
クロロホルム・メタノール混液抽出法 クロロホルム・メタノール混液(2:1) シュークリーム
酸分解法 ジエチルエーテル
(塩酸で加熱分解後)
上記以外の食品

2 トランス脂肪酸、飽和脂肪酸
(1) マーガリン、ショートニング、植物性油脂
   ア メチルエステル化:AOCS Official Method Ce 2b-11
   イ 定量:AOCS Official Method Ce 1h-05
(2) (1)以外の食品
   ア メチルエステル化:AOCS Official Method Ce 2b-11(ファットスプレッド及び「乳等を主要原料とする食品」のうちバター又はマーガリンと類似の用途のもの)
              AOCS Official Method Ce 2c-11(上記以外)
   イ 定量:AOCS Official Method Ce 1j-07

<トランス脂肪酸及び飽和脂肪酸の濃度の算出方法>
炭素数が14~22のトランス脂肪酸の食品100 g当たりの総量、炭素数が4~24の飽和脂肪酸の食品100 g当たりの総量を、それぞれ「トランス脂肪酸濃度」、「飽和脂肪酸濃度」としました。分析した脂肪酸の種類や、各脂肪酸の定量限界・検出限界、回収率については、こちらをご覧ください。 トランス脂肪酸濃度や飽和脂肪酸濃度は、検出限界未満又は定量限界未満の濃度であった脂肪酸も含めて算出しました。具体的には、その脂肪酸の濃度が検出限界未満又は定量限界未満であった試料が、その品目の全試料中どのくらいを占めていたかに応じて、下表の値を用いました。

品目ごとの各脂肪酸の濃度 トランス脂肪酸濃度・飽和脂肪酸濃度の
算出に用いた値
全ての試料で検出限界未満 検出限界未満:ゼロ
6割を超える試料で定量限界未満 定量限界以上:分析値
検出限界以上定量限界未満:定量限界の1/2
検出限界未満:検出限界の1/2
6割以下の試料で定量限界未満 かつ
定量限界未満の試料のうち5割以上で検出限界未満
6割以下の試料で定量限界未満 かつ
定量限界未満の試料のうち5割未満で検出限界未満
定量限界以上:分析値
定量限界未満:定量限界の1/2

調査結果の概要

食品中の脂質、トランス脂肪酸及び飽和脂肪酸の濃度をに示しました。食品1個分や1食分の量が推定できた品目については、その重量も示しました。

平成26・27年度に調査した39品目のうち、平成18・19年度の調査と共通する食品は33品目でした。
平成26・27年度の調査と平成18・19年度の調査とでは、試料の採取方法や用いた分析法が異なります(注)。したがって、両調査の結果の違いは、トランス脂肪酸の濃度の増減をそのまま表すものではありません。ただし、共通する33品目のうち22品目(約7割)で、平成26・27年度のトランス脂肪酸濃度が平成18・19年度より低い傾向にあることが確認できました。

具体的には、

  • 22品目のトランス脂肪酸濃度は、平成18・19年度の濃度範囲のうち低い範囲、あるいはそれよりさらに低い範囲に集中している傾向にありました。特に、平成18・19年度に比較的濃度が高かった品目で、濃度が低くなっていることが分かりました。
  • その他の11品目のトランス脂肪酸濃度は、平成18・19年度と同程度でした。なお、この中には、平成18・19年度に既にトランス脂肪酸濃度が比較的低かった品目も含まれます。 これらのことから、食品事業者による、トランス脂肪酸の低減に向けた努力の効果が現れていると考えられました。

(注)試料の採取方法:平成26・27年度の調査では、販売量を考慮せず、重複がないよう商品を選択したのに対し、平成19年度の農林水産省の調査では、販売量の多い商品を選択しました。
        脂肪酸の分析法:平成26・27年度の調査では、平成18・19年度の調査より1分子種多くのトランス脂肪酸を測定しました。

(留意事項)

  • この調査結果は、平成26・27年当時の市販品のデータです。この調査以降も、食品事業者はトランス脂肪酸を低減する努力をしています。
  • 調査試料の構成は、実際の販売量のシェアと異なる可能性があります。また、各品目の調査点数は、国内で流通している食品中のトランス脂肪酸濃度の分布を把握するのに十分ではありません。調査結果はおおよその目安として御覧ください。
  • 調査試料には、国内で市販されている輸入品を一部含みます。
  • 各食品からのトランス脂肪酸摂取量を考えるときには、トランス脂肪酸の濃度だけではなく、その食品を食べる量についても考える必要があります。

(注:通常、食品中の化学物質の濃度は、国際単位系(例:mg/kg, µg/kg)で記載しますが、下表では栄養表示で使われることが多い、食品100 g当たりの量で記載しています。)

表 食品中の脂質、トランス脂肪酸及び飽和脂肪酸の濃度

品目 調査
点数
脂質
(g/食品100 g)
トランス脂肪酸
(g/食品100 g)
飽和脂肪酸
(g/食品100 g)
1個分または
1食相当分重量*2
(g)
中央値*1
[範囲]
中央値
[範囲]
中央値
[範囲]
食パン 14 3.6
[2.5~5.3]
0.03
[0.02~0.15]
1.4
[0.93~2.5]
56~69
(6枚切1枚)
ロールパン 8 7.4
[6.5~9.2]
0.10
[0.05~0.15]
3.2
[2.3~4.1]
27~43
(1個)
クロワッサン 8 27
[24~30]
0.54
[0.22~2.6]
15
[12~18]
27~57
(1個)
菓子パン*3 15 14
[6.3~21]
0.18
[0.04~0.42]
5.8
[1.8~9.9]
55~147
(1包装)
調理パン*4
惣菜パン*5
20 13
[5.5~21]
0.19
[0.08~0.38]
4.2
[1.3~8.5]
74~231
(1包装)
乾パン 5 5.9
[5.0~7.8]
0.03
[0.02~0.12]
2.4
[1.8~4.2]
-
即席めん*6 15 18
[3.5~25]
0.10
[0.03~0.17]
8.1
[1.3~11]
71~160
(1食)
ポップコーン
(爆裂したもの)
7 26
[5.1~57]
0.15
[0.03~0.42]
11
[0.81~29]
-
ポップコーンの素 3 18
[18~19]
4.8
[4.2~5.4]
4.6
[3.6~6.9]
-
クリーム*7の代替として植物油脂を含む製品*8(コーヒークリームを除く) 14 32
[26~49]
0.30
[0.06~3.1]
25
[16~30]
-
コーヒークリーム*8 10 27
[13~38]
0.08
[0.04~4.6]
14
[3.7~32]
3.0~5.8
(コーヒー1杯分)
ラクトアイス 5 9.1
[5.0~17]
0.00
[0.00~0.00]
4.9
[3.1~7.9]
-
アイスミルク 5 12
[6.2~18]
0.18
[0.12~0.24]
7.4
[4.0~9.2]
-
マーガリン#*9 46 83
[81~87]
0.99
[0.44~16]
33
[11~47]
8~10
(1回分)
ファットスプレッド#*9 33 67
[38~81]
0.69
[0.32~4.4]
20
[4.5~49]
10
(1回分)
ショートニング#*9 24 100 1.0
[0.46~24]
42
[14~55]
-
「乳等を主要原料とする食品」のうちバター又はマーガリンと類似の用途のもの#*9 12 81
[59~84]
1.7
[0.65~5.8]
34
[19~47]
10
(1回分)
植物性油脂*10
(食用調合油*11を含む)
50 100
0.91
[0.21~5.4]
12
[6.6~88]
-
調製ラード*12 5 100 0.91
[0.83~1.6]
42
[40~42]
-
米菓 10 18
[2.4~42]
0.20
[0.05~0.52]
2.5
[0.47~14]
-
ショートケーキ 7 20
[19~26]
0.42
[0.21~1.2]
12
[10~15]
70~143
(1切れ)
アップルパイ
ミートパイ
8 19
[11~29]
0.27
[0.09~0.58]
9.4
[4.3~16]
79~181
(1個又は1切れ)
デニッシュ 6 19
[14~29]
0.27
[0.08~3.1]
8.0
[4.4~11]
54~152
(1個)
シュークリーム 8 19
[15~28]
0.19
[0.07~0.46]
9.7
[6.5~17]
64~102
(1包装)
スポンジケーキ 5 9.8
[5.7~12]
0.05
[0.03~0.09]
2.0
[1.5~2.5]
221~326
(1台*13
ドーナツ 11 28
[22~40]
0.30
[0.12~0.62]
13
[6.6~19]
34~111
(1個)
菓子パイ 5 31
[26~32]
0.58
[0.15~4.6]
13
[11~16]
-
半生ケーキ*14 5 26
[24~33]
0.17
[0.10~1.1]
13
[7.8~18]
-
ビスケット 11 18
[11~34]
0.14
[0.03~0.30]
10
[5.7~18]
-
クッキー 11 28
[23~33]
0.19
[0.08~0.67]
13
[8.6~16]
-
クラッカー 8 18
[9.8~27]
0.07
[0.04~3.9]
9.3
[3.9~17]
-
スナック類 35 32
[17~42]
0.25
[0.16~0.90]
13
[1.3~16]
-
プリン 10 8.4
[2.7~18]
0.13
[0.07~1.7]
4.2
[1.9~9.7]
85~170
(1個)
チョコレート 10 34
[25~40]
0.19
[0.10~0.40]
21
[13~24]
-
マヨネーズ
サラダクリーミードレッシング(マヨネーズタイプ)
8 73
[34~78]
0.95
[0.34~1.1]
6.6
[3.5~11]
15
(1回分)
ドレッシング
(マヨネーズ及びサラダクリーミードレッシングを除く)
7 34
[13~50]
0.51
[0.13~0.71]
2.6
[1.5~5.6]
15
(1回分)
ルウ
(カレー、ハヤシ、シチュー)
20 32
[15~38]
0.52
[0.07~6.4]
19
[11~26]
18~34
(1皿分)
乾燥スープ 10 11
[5.3~20]
0.13
[0.05~0.39]
6.1
[2.4~13]
16~24
(1杯分)
粉末プレミックス飲料*15 10 22
[5.5~29]
0.03
[0.03~0.20]
18
[3.3~27]
6.5~20
(1杯分)

#:平成26年度調査、無印:平成27年度調査
*1 複数のデータを、数値が小さい方から順番に並べた時、ちょうど中央にくる値のことです。 データが偶数個の場合は、中央に近い二つの値の平均値です。
*2 1食相当分重量は、各食品の包装等に表示された重量、又は常識的に1包装が1食分に相当すると考えられる食品についてはその内容量としました。
*3 デニッシュは除きます。
*4 パンにサラダ、ハム、カツ、コロッケ等をはさみ込み、そのまま摂食できるようにしたものです。
*5 パン生地にサラダ、ハム、カツ、コロッケ等を包む、はさむ、載せる等して焼き上げたもの、又は油脂で揚げたものです。
*6 フライ麺とノンフライ麺の両方を含みます。かやくやスープ類も含めて分析しています。
*7 クリームは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)で「生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したもの」と定められたものです。
*8 主に植物性脂肪を含むものと主に乳脂肪を含むものがあります。
*9 一般用と業務用の両方を含みます。業務用はパンや菓子の原料等として使用されます。
*10 固形油脂を含みます。
*11 2種類以上の食用植物油脂を調合したものです。
*12 精製した豚脂が主原料である食用油脂を使用しているものです。
*13 サイズは5号または6号です。
*14 常温で流通する、ケーキに近い半生タイプの洋菓子です。
*15 砂糖や脱脂粉乳、クリーミングパウダー等があらかじめ配合され、水又は牛乳を加えることで、コーヒーや茶、ココア等の飲料となる製品です。

今後の対応

農林水産省は、引き続き食品中のトランス脂肪酸に関する情報を収集し、消費者や食品事業者の皆様へ提供します。また、必要に応じて最新の含有実態を調査します。

 

お問合せ先

消費・安全局食品安全政策課
安全対策企画班
代表:03-3502-8111(内線4453)
ダイヤルイン:03-3502-8731
FAX番号:03-3597-0329