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農林水産省

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食品に含まれる総脂肪酸とトランス脂肪酸の含有量

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平成23年3月9日更新

日本の調査データについて

日本の食品中に含まれるトランス脂肪酸の含有量については、食品安全委員会が平成18年度にいろいろな食品の含有実態を調査し、その結果を公表しています(食品安全委員会事務局「食品に含まれるトランス脂肪酸の評価基礎資料調査(2007)」)。農林水産省は、この食品安全委員会の調査に含まれていない食品を中心に、平成19年度に市販加工食品のトランス脂肪酸含有量を予備的に調査しました。

これらの2つの調査から得られた、食品に含まれている脂質含有量とトランス脂肪酸含有量(範囲)は下表のとおりです。

(留意事項)

  • これらのデータには食品ごとの調査点数が少ないため、国内の含有実態を的確に把握するには十分ではありませんが、おおよその目安としてご覧下さい。
  • これらのデータは主に平成18~19年当時の市販品のデータです。食品事業者は自主的にトランス脂肪酸を低減する取組を進めていますので、現在のトランス脂肪酸含有濃度(天然由来のものを除く。)の範囲と大きく異なる場合があります。
  • 食品安全委員会の調査データには、国内で市販されている輸入品を含みます。(味付けポップコーン、食用植物油脂、ショートニング、チョコレート、ポテトスナック、コーンスナック、牛肉、チーズ、アイスクリーム)
  • マーガリン、ファットスプレッド、ショートニングについては、食品安全委員会が「食品に含まれるトランス脂肪酸に係る食品健康影響評価情報に関する調査」の調査報告書において、2010年現在の新たな含有量データを報告しています。その中では、トランス脂肪酸の含有量が低下している一方で、飽和脂肪酸含有量が大きく増加している可能性を示唆するデータが報告されています。

トランス脂肪酸含有量の多い傾向にある食品

トランス脂肪酸は油脂類に最も多く含まれており、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニングに特に含有量が多い製品があったほか、バター、植物油脂、動物油脂にも比較的多く含まれていました。油脂類以外の食品で、トランス脂肪酸の含有量が1%を超える製品が含まれていた加工食品は、コンパウンドクリーム、生クリーム、コーヒークリームなどのクリーム類、ケーキ、パイ、ドーナツ、ビスケットなどの洋菓子類、マヨネーズ、チーズ、クロワッサン、ポップコーンなどで、いずれも油脂の含有量が多い食品でした。また、牛肉の肩ロースやサーロイン、内臓肉である“ハラミ(横隔膜)”のように牛肉の中でも特に脂肪が多い部位にトランス脂肪酸が多く含まれていました。

牛肉や乳製品に含まれる主に天然由来のトランス脂肪酸の含有量の製品による差は小さく、一方で、加工食品に含まれている主に硬化処理された油脂に由来すると考えられるトランス脂肪酸の含有量には製品によって大きな差があることがわかります。

食品中の脂質及びトランス脂肪酸含有量(範囲)

食品群
品名
調査点数
脂質含有量(g/100g)
トランス脂肪酸
含有量(g/100g)
穀類
食パン*
8
2.8~6.0
0.030~0.32
食パン
5
2.8~7.1
0.046~0.27
ロールパン*
5
7.9~22.4
0.14~0.47
クロワッサン*
6
17.1~26.6
0.29~3.0
菓子パン*
10
2.9~20.2
0.039~0.78
菓子パン
4
2.8~13.8
0.15~0.34
乾パン
3
6.3~8.3
0.18~0.64
即席中華めん
5
4.4~23.7
0.024~0.38
即席カップめん
5
4.4~21.2
0.028~0.16
味付けポップコーン1)
1
36.8
13
豆類
油揚げ
4
19.4~32.5
0.12~0.22
がんもどき
3
13.0~21.3
0.068~0.13
肉類
和牛(肩)
7
17.0~34.1
0.28~0.55
和牛(肩ロース)
7
29.7~56.4
0.52~1.2
和牛(サーロイン)
7
26.5~57.3
0.54~1.4
和牛(肩バラ、トモバラ)
7
15.6~57.3
0.22~0.80
和牛(モモ)
7
7.9~33.7
0.12~0.81
和牛(ヒレ)
7
16.5~47.1
0.22~0.86
輸入牛(肩)
3
10.3~16.5
0.31~0.36
輸入牛(肩ロース)
4
9.0~25.9
0.51~0.88
輸入牛(サーロイン)
4
18.3~24.2
0.60~1.2
輸入牛(肩バラ、トモバラ)
4
8.2~21.5
0.24~0.49
輸入牛(モモ)
4
7.8~13.9
0.12~0.70
輸入牛(ヒレ)
4
8.9~13.9
0.24~0.54
牛(タン)
3
1.5~5.7
0.012~0.045
牛(テール)
2
7.2~15.6
0.12~0.13
牛(心臓)
2
13.6~14.7
0.25~0.48
牛(肝臓)
3
4.5~5.3
0.021~0.054
牛(ハラミ)
3
29.6~59.4
0.79~1.5
牛(ミノ)
2
0.9~5.6
0.005~0.11
乳類
牛乳(種類別牛乳)
21
3.0~5.0
0.069~0.13
低脂肪牛乳
1
1.5
0.036
低脂肪乳
1
1
0.024
乳飲料
3
1.0~4.6
0.024~0.19
プロセスチーズ
12
22.7~35.3
0.48~1.1
ナチュラルチーズ
15
22.1~36.8
0.50~1.5
乳酸菌飲料
4
0.05~0.18
0~0.003
ヨーグルト
4
2.7~4.1
0.065~0.11
練乳
4
0.2~9.3
0.005~0.23
コーヒークリーム
6
11.3~31.7
0.011~3.4
生クリーム
2
46.7~47.6
1.01.2
コンパウンドクリーム
2
27.9~41.1
9.012
ラクトアイス
4
5.1~13.4
0.008~0.27
アイスミルク
5
6.8~15.8
0.13~0.28
アイスクリーム
5
13.4~16.4
0.28~0.60
脱脂粉乳
2
0.9~0.9
0.022~0.026
油脂類
バター
13
81.7~84.7
1.72.2
マーガリン2)
20
81.5~85.5
0.94~13
ファットスプレッド
14
56.4~79.0
0.99~10
食用植物油
10
100
0.0~1.7
食用調合油
12
100
0.73~2.8
牛脂
1
100
2.7
ラード
3
100
0.64~1.1
ショートニング
10
100
1.231
菓子類
米菓
8
0.40~34.8
0.003~0.62
ショートケーキ*
7
14.7~25.0
0.40~1.3
アップルパイ、ミートパイ*
5
17.1~25.7
0.34~2.7
デニッシュ*
5
13.4~22.4
0.41~0.98
シュークリーム
4
15.3~28.2
0.26~0.93
スポンジケーキ
4
19.9~23.6
0.39~2.2
イーストドーナツ
4
24.3~29.1
0.27~1.6
菓子パイ
5
23.7~37.7
0.37~7.3
半生ケーキ
3
30.5~32.2
0.17~3.0
ビスケット
7
9.8~28.9
0.036~2.5
クッキー
8
14.0~32.6
0.21~3.8
クラッカー
6
12.0~27.2
0.049~0.81
ポテトスナック
16
12.7~39.3
0.026~1.5
コーンスナック
7
21.0~41.2
0.084~0.22
その他スナック(小麦粉主原料)
9
15.9~32.9
0.099~1.3
チョコレート
15
28.4~46.2
0~0.71
調味料・香辛料類
マヨネーズ及びマヨネーズタイプドレッシング
8
70.6~79.3
1.01.7
ドレッシング
1
33.3
0.49
ドレッシング*
5
0.1~51.9
0~0.88
カレールウ*
5
32.9~39.9
0.78~1.6
ハヤシルウ*
5
26.9~36.2
0.51~4.6
その他のソース*
5
1.8~10.0
0.032~1.1

トランス脂肪酸含有量が1%を超える値を赤色の太字で表記している。

1) 未調理の「ポップコーンの基」を試料としている。

2)「マーガリン」の定義に合致しない「乳又は乳製品を主原料とする食品」を試料中に1点含む。

出典

印:「トランス脂肪酸及びクロロプロパノールの摂取量に関する調査研究」(独)農業・食品産業技術総合研究機構・(財)日本食品分析センター(農林水産省委託事業)(2008)

無印:「食品に含まれるトランス脂肪酸の評価基礎資料調査報告書」(財)日本食品分析センター(食品安全委員会委託事業)(2007)

農林水産省委託事業における含有量調査の概要

試料の購入時期:平成20年1月~2月
試料の収集方法:スーパーマーケット、ベーカリー、洋菓子店から市販品を購入(愛知県、岐阜県内)
分析方法:脂質の抽出はFolch法、メチルエステル化はAOCS Official Methods Ce 1b-89、GCを用いた脂肪酸の定量はAOCS Official Methods Ce 1f-96を一部改変して実施(食品安全委員会の調査と同様の分析方法)。この方法で定量可能なC16:1、C18:1、C18:2、C18:3、C20:1、C22:1の各トランス脂肪酸の総量を「トランス脂肪酸含有量」として、食品100g当たりの含有量で表示した。