柿の葉寿司 和歌山県

• 和歌山県

  柿の葉寿司（かきのはずし）

• 主な伝承地域

  かつらぎ町、九度山町

• 主な使用食材

  柿の葉、米、サバ、しいたけ、エビ

• 歴史・由来・関連行事

  紀の川流域の伊都地方は柿の名産地で、特に、九度山町は富有柿、かつらぎ町はたねなし柿の産地として有名である。すし飯に具材をのせて、紅葉した柿の葉で包んだ「柿の葉寿司」は、江戸時代に生まれたといわれ、かつては秋祭りに振る舞うごちそうだった。柿の葉には、抗菌・抗酸化作用のあるタンニンが多く含まれていることから、葉で巻くことですしの保存性を高めていたものと思われる。具材には、熊野灘から紀の川上流まで船で運ばれたサバやカチエビの甘辛煮などの海産物のほか、しいたけ、かまぼこ、油揚げ、卵など、身近にある食材をなんでも使う。
  柿の葉は、渋柿のきれいに紅葉した葉を、天気の良い乾燥した状態のものをとってきて使う。柿の葉特有の良い香りが、すしに馴染んで味わい深いものである。

• 食習の機会や時季

  昔は秋祭りに欠かせないハレ食だった。最近では季節や祭りにかかわらず、一年を通してさまざまな具材を使って食されている。いつでもつくられるように柿の葉を塩漬けにして保存しておき、来客時に「柿の葉寿司」をつくって客人をもてなすこともあった。

• 飲食方法

  すしを柿の葉でくるんで、重石をして一晩押すと、酢と白米と具材が馴染んで味が良くなる。柿の葉で一口サイズに包まれているため、柿の葉をお皿がわりにして、お箸を使わずに手軽に食べることができる。

• 保存・継承の取組（伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について）

  現在も幅広い世代に愛されている郷土料理である。具材も、シメサバはもちろん、タイやサーモン、熊野牛などバラエティ豊かに発展し、専門店や百貨店でも和歌山の特産品として販売されている。また、県内の専門店の「柿の葉寿司」が優良県産品「プレミア和歌山」に登録され、伝統の製法で味を継承している。また、伊都地方の一部地域では、小学校での調理実習を通じて伝承活動をおこなっている。

• 情報提供元 : 郷土料理と日本型食生活（和歌山県生活協同組合連合会）

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材料（90～100個分）

• • 米
  • 1升
• • 干ししいたけ
  • 適量
• • 柿の葉
  • 90～100枚
• • 塩サバ
  • 適量
• • 干しエビ
  • 適量
• • 【調味料A】砂糖
  • 150～170g
• • 【調味料A】酢
  • 180～200ml
• • 【調味料A】塩
  • 大さじ1

作り方

• 1
  すし飯を90個から100個位にぎる。
• 2
  柿の葉はしぶ柿の葉を使う。
• 3
  サバは薄くそぎ切りにして酢に30分位つける。
• 4
  エビはもどしてから煮付ける。
• 5
  しいたけはもどしてから煮付ける。
• 6
  柿の葉ですし飯と具を包み、すし桶に押す。

レシピ提供元名 : 「活かそう、伝えよう！わかやまの食材と食文化」（和歌山県生活研究グループ連絡協議会・和歌山県）