白熊 鹿児島県

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鹿児島県
白熊(しろくま)
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主な伝承地域
県内全域
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主な使用食材
氷、練乳、小豆、果物
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歴史・由来・関連行事
「白熊」は、削った氷に練乳をかけ、その上にチェリーやレーズン、みかん、パイン、小豆、寒天と、色とりどりのトッピングをのせた氷菓子のことで、その名は全国に知られる。「白熊」は、昭和20年代に創業した老舗飲食店が発祥であるといわれている。発売当初は、白蜜、赤蜜をかけたシンプルなかき氷だったが、いちごに牛乳をかけてみると美味しかったことにヒントを得て、練乳をかけたものの、今度は甘すぎてしまたったため、改良を重ねてさっぱりとした練乳ミルク風味のシロップにたどり着いたという。
また、彩りを加えるために、アンゼリカ、チェリー、レーズンを外側にトッピングしたが、それが上から見た時に白熊に似ていたことから、「白熊」というメニュー名がついた。当時、一般的なかき氷が20円ほどだったのに対し、「白熊」は50円と高価で、庶民の憧れの氷菓となった。戦後の食糧難の時代が落ち着き、食に贅を求めることができるようになったことを象徴する料理であるともいえる。 -
食習の機会や時季
鹿児島県の夏の風物詩として、よく食べられている。子どもから大人まで幅広い年代から親しまれている。
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飲食方法
氷を削って、その上に加糖練乳をかけたら、食べやすくカットした好みのフルーツなどを盛り付け、さらに小豆をのせる。色あざやかにトッピングするのがポイントである。練乳の甘みが氷によってほどよく薄まり、さらに盛り付けたフルーツが良いアクセントになって、さまざまな食感、味わいを楽しめる。 チョコレートをかけたものやプリンをのせたものや、抹茶シロップをかけたものなど、さまざまなアレンジも楽しまれている。
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保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
発祥の地である老舗飲食店を中心に、鹿児島県内の飲食店で食べられる。特に夏は、県内の人はもちろん、県外からの観光客も多く足を運ぶ。店舗に行けない人向けに、通信販売などもおこなっている。
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