豚骨 鹿児島県

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鹿児島県
豚骨(とんこつ)
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画像提供元 : 鹿児島県
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主な伝承地域
県内全域
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主な使用食材
豚骨(スペアリブ)、こんにゃく、大根、ごぼう、焼酎、味噌、砂糖
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歴史・由来・関連行事
「豚骨」とは、豚の骨付きあばら肉を焼いて芋焼酎で炒りつけてこんにゃくや大根などの野菜とともに、味噌と黒砂糖で煮こんでつくる郷土料理である。薩摩武士たちが狩場や戦場などでつくった野外料理がはじまりで、かの西郷隆盛も好物であったといわれている。
鹿児島県といえば、黒豚が有名であるが、これは薩摩藩18代当主、島津家久によって琉球から鹿児島県に移入された豚がルーツである。その後、明治時代にイギリスのバークシャー種と交配させ、改良を進めた。一時、成長の早い白豚の飼育が増え、黒豚の飼育が減った時期もあったが、柔らかく、旨味が強い黒豚の振興を進めることで、現在の“かごしま黒豚”のブランドが確立された。
また、鹿児島県はその温暖な気候から麦味噌の生産も盛んである。鹿児島県の麦味噌は麹の量が多く、塩分が少なめのため、甘みが強い。
「豚骨」には、豚肉と麦味噌、黒砂糖、そして芋焼酎という、鹿児島県ならではの食材がふんだんに盛り込まれているため、今日にいたるまで鹿児島県を代表する郷土料理として親しまれている。 -
食習の機会や時季
現在は特に時期は問わず、家庭でよくつくられている。
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飲食方法
豚骨の表面に焦げ目をつけた後、焼酎を振りかけ強火にし、アルコール分を飛ばしたら、水を入れてしばらく煮る。焼酎をかけることで、豚の臭みを消し、身を柔らかくする。その後、大根やごぼう、こんにゃくなどの具材を投入し、黒砂糖、味噌を入れたら、ていねいにアクとりをしながらじっくり煮こんでいく。柔らかくなって味が染み込んだら皿に盛る。
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保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
現在も各家庭で一般的につくられている。家庭ごとの味があり、代々引き継がれている。また、学校の給食でも提供されるなど、日常的に親しまれている。
お問合せ先
大臣官房新事業・食品産業部外食・食文化課食文化室
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