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農林水産省

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ご当地の郷土料理の魅力 ふるさと給食自慢

日本全国で提供されている学校給食のメニューの中から、その土地で親しまれている郷土料理や食材などを取り入れたものを紹介。その地域ならではの食の連載をお届けします。

第18回

北海道札幌市の学校給食

札幌黄(さっぽろき)のかき揚げ丼

写真:札幌黄(さっぽろき)のかき揚げ丼の給食

札幌黄を使ったかき揚げ丼、札幌市で多く栽培されている小松菜のごま和え、旬の野菜や鶏肉、豆腐を入れた五目汁は具を見つけやすいように大きめに切ってあります。デザートとしてりんごを取り合わせた献立です。

「幻のたまねぎ」と呼ばれる
「札幌黄」を使ったかき揚げ丼

(北海道札幌伏見支援学校 もなみ学園分校)

北海道では古くから数多くの野菜が栽培されていますが、中でも札幌市はたまねぎ発祥の地といわれ、それを今に伝える碑も市内に残されています。札幌黄は札幌市で生まれたたまねぎですが、いつしか生産者が減って、「幻のたまねぎ」と呼ばれるようになりました。しかし2007年、各地の伝統的かつ固有の在来品種などのうち、消えてしまうかもしれない希少な食材を世界共通のガイドラインで守るプロジェクト「味の箱舟」(スローフード協会国際本部・イタリア)に札幌黄が認定されたのを機に、そのおいしさが見直されるようになりました。少しずつ生産農家も増えるようになり、伝統野菜として市内の学校給食の献立にも取り入れられるようになりました。

写真:札幌黄(さっぽろき)のかき揚げ丼

たまねぎを料理の主役にするため、かき揚げにしています。見た目は一般的なたまねぎと変わらないものの、肉厚で甘味とコクがあり、その食感と風味を活かすため、やや厚めにスライス。カラリと揚げたら、石狩平野で収穫される「ななつぼし」のごはんに載せて、甘辛いタレをかけて完成です。ごま和えに使っている小松菜は、北海道有数の生産量を誇る地場産。クセを消すためにキャベツを合わせ、練りごま風味にしています。りんごも地元で栽培されたものを使い、皮はむいて提供しています。

写真:札幌黄(さっぽろき)のかき揚げ丼の出る給食の様子

「札幌」という名が入ったこの野菜を地元の子ども達にもっと知ってもらい、好きになってほしいと考えた札幌黄のかき揚げ。もともとあった甘味が油で揚げるとさらに増し、たまねぎの辛味が苦手な子ども達でも食べやすくなります。おいしく食べてもらうことで、子ども達に札幌市の伝統野菜を伝えていきたいという思いが込められた献立です。

札幌市のご当地食材「札幌黄」とは?

札幌黄の歴史

1871(明治4)年にはたまねぎの種子がアメリカより輸入され、札幌官園で栽培が行われました。アメリカのウィリアム P ブルックスという人物が持ち込んだといわれる「イエロー グローブ ダンパース」という品種の種も札幌官園で試作され、選抜、淘汰を繰り返したのち、栽培が始まりました。これが現在の札幌黄です。実は肉厚で柔らかく、熱を加えると甘味やコクがあることが特徴です。札幌黄は、全国にたまねぎの存在を広める先駆けとなった品種とされ、現在では生産者も増えてきました。北海道グルメのひとつ「スープカレー」に加えるなど、たまねぎの甘味を引き立たせる料理に使われています。

写真:昔の畑作の様子
写真協力および監修:札幌村郷土記念館

生産者が増加して復活
「札幌黄」の実力

写真:収獲されてかごに入った札幌黄

明治時代に開拓使が置かれた札幌には、「札幌」と名のつく品種の作物が多くあります。近年、この「札幌」の名のつく伝統的な在来品種を守ろうと、再び札幌黄の栽培に乗り出す生産者が増えつつあります。

写真:札幌黄を収穫する農業機械

川が近く肥沃な大地と乾燥した気候に恵まれた札幌市は、たまねぎの栽培に向いている環境。熱を加えるとさらに甘味が増して一層おいしくなる札幌黄は、子ども達にとっても受け入れやすい食材。味わうと同時に、札幌市の歴史や伝統を知ることもできるのです。

全国給食牛乳コレクション

全国のほとんどの学校給食で毎日提供されている牛乳にも、地域によって違いがあります。子ども達に新鮮な牛乳を楽しんで飲んでもらえるように、どんな工夫があるのでしょうか。各地域で提供されているご当地牛乳を紹介します!

中国編

島根県 木次パスチャライズ牛乳/木次乳業(有)
写真:島根県 木次パスチャライズ牛乳 紙パックと瓶牛乳

木次乳業(有)は、地元である島根県産の新鮮な生乳を用いて牛乳を生産しています。学校給食用牛乳は1979年から生産が始まっており、将来を担う子ども達の健康を第一に考え、おいしく、より効果的にたんぱく質やカルシウムなどの栄養を採れるパスチャライズ(低温殺菌)牛乳を製造しています。現在は、黄色が特徴的な紙パックと、昔ながらのビン牛乳で提供しています。パスチャライズ牛乳のほんのり甘くすっきりとした風味は、地元だけではなく、全国各地でも愛されています。

岡山県 蒜山ジャージー牛乳/蒜山酪農農業協同組合
写真:岡山県 蒜山ジャージー牛乳 瓶牛乳と紙パック

1956年の組合創業以来、一貫してこだわり続けているのが「ジャージー牛」です。ジャージー牛は、世界5大乳用種の中でも高い乳成分をもつ小型の牛で、栄養価の高い濃厚な牛乳を産すると高い評価を受けています。組合のジャージー牛飼育頭数は約2,000頭にのぼり、ジャージー牛といえば蒜山、といわれるほど。ジャージー乳の特徴は乳脂肪分5パーセント前後、無脂固形分9パーセント以上で、いずれも一般的な乳牛として知られるホルスタインを上回っています。蒜山高原の豊かな自然環境の中で育てた、良質で栄養価の高い牛乳を提供しています。

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