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農林水産省

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第4節 栄養バランスに優れた「日本型食生活」の実践の推進


「日本型食生活」とは、ごはんを中心に魚、肉、牛乳・乳製品、野菜、海藻、豆類、果物、茶といった多様な副食等を組み合わせて食べる、栄養バランスに優れた食生活をいいます。

日本の気候風土に適した多様性のある食として、地域や日本各地で生産される豊かな食材を用いた日本型食生活には、旬の食材を利用して季節感を取り入れることや、地域の気候風土にあった郷土料理を活用すること、ごはんを中心に洋風や中華風など多彩な主菜を組み合わせることにより、幅広く食事を楽しむ要素があり、かつ、栄養バランスに優れているといったメリットがあります。

近年、ライフスタイルが多様化しており、家庭での調理のみを前提とせずに、ごはんと組み合わせる主菜、副菜等に、中食、冷凍食品、レトルト食品、合わせ調味料などを活用することで、日本型食生活を実践することが可能となりました。

ごはんをベースに中食を組み合わせた日本型食生活の例

ごはんをベースに中食を組み合わせた日本型食生活の例

農林水産省では、こうした「日本型食生活」の実践等を促進するため、地域の実情に応じた食育活動に対する支援を行っています(事例:若者向け「富山型食生活」の実践の推進に関する取組 参照)。

事例:若者向け「富山型食生活」の実践の推進に関する取組

富山県(富山県食育推進会議)

富山県(富山県食育推進会議)では、富山米と新鮮な魚介、野菜、肉などをバランスよく食べる「富山型食生活」を普及啓発することにより、県民総ぐるみで栄養バランスの改善を図るとともに、旬の地場産食材の活用や優れた食文化・郷土料理の継承につなげる活動を展開してきました。

図表1 カロリーやバランスを考えて食事をする県民の割合

データ(エクセル:9KB / CSV:1KB

図表2 カロリーやバランスを考えて食事をする県民の割合(年代別)

データ(エクセル:9KB / CSV:1KB

その結果、栄養バランスを考えて食事をする県民の割合は着実に増加(図表1)。一方で、20~30歳代の割合が他の世代より少ないため(図表2)、特に若者世代を対象とした食育実践活動に取り組みました。

郷土料理、若者向け料理

郷土料理、若者向け料理

調理講習会の様子(富山市)

調理講習会の様子
(富山市)

【調理講習会の開催】

食生活が不規則となりがちな若い世代や子育て世代を対象に、食の多様化に伴い薄れつつある伝統的な食文化の継承を図るため、郷土料理や行事食等の地域食文化の保護・継承の実践に向け、富山県食生活改善推進連絡協議会の協力のもと県内の各市町村で若者向けの調理講習会を開催。「とろろ昆布ごはん」や「いとこ煮」等の富山に古くから伝わる郷土料理、「鶏肉のコーラ煮」や「ケークサレ」など若者向けの料理なども作りました。

食育講座の様子(富山市)

食育講座の様子(富山市)

講座用テキスト

講座用テキスト

【食育講座の開催】

若者向け食育実践ガイドを作成し、食生活の改善など食育についての関心を高めるとともに、富山の郷土料理や野菜の摂取、減塩の取組、食品ロスの削減対策等、食育全般にわたり理解を深めました。

ヘルシー丼レシピ集

ヘルシー丼
レシピ集

【普及啓発資料の配布】

地場産食材を使用した手軽で栄養バランスのとれた若者向けヘルシー丼レシピを一般から募集し、優秀作品によるレシピ集を作成してイベントや研修会などで配布。また「若者による食育実践活動の取組事例」を作成し、食育推進団体等へ配布しました。

【取組の成果と課題】

調理講習会や食育講座の参加者から「思ったより手軽に郷土料理が作れた」、「バランスのとれた食事が重要であることがよく理解できた」といった感想が聞かれるなど、食を見直すきっかけとして、今後県内全域での取組としていくことにより食育への理解と実践の環が一層広がることが期待されます。



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消費・安全局
消費者行政・食育課

担当者:食育計画班
代表:03-3502-8111(内線4576)
ダイヤルイン:03-6744-1971
FAX番号:03-6744-1974