豚の肝臓のカンピロバクター汚染状況調査
作成日:平成29年3月23日
2.4.1.2. 食肉処理加工施設
2.4.1.2.1. 豚の肝臓の菌汚染状況調査(平成23年度)
と畜時の豚の肝臓(表層と内部)のカンピロバクターの汚染状況を把握するために、と畜場1か所で、豚110頭から採取した肝臓を対象に、カンピロバクターの調査を行いました。 |
(1) 目的
と畜時の豚の肝臓のカンピロバクターの汚染状況を把握する2。
2「豚の肝臓のサルモネラ汚染状況調査」(2.4.2.2.1)、「豚の肝臓のリステリア・モノサイトジェネス汚染状況調査」(2.4.3.2.1)、「豚の肝臓のE型肝炎ウイルス汚染状況調査」(2.4.4.2.1)と併せて実施。
(2) 試料採取
平成23年9月~平成24年3月に、と畜場1か所で、豚110頭の肝臓(表層と内部)を採取しました。
(3) 微生物試験
肝臓(表層: 25 cm2×深さ1 cm、内部:70%エタノールで拭き取り殺菌した表面を切り取った下層部分)を試料として、カンピロバクターの定性試験(3.1.1.7 (2))を行いました。
分離されたカンピロバクターについては、生化学的試験及びPCR法により菌種(Campylobacter jejuni、C.coli及びC.fetus)を同定(3.1.3.1)しました。
(4) 結果
カンピロバクターは、豚110頭のうち12頭(11%)の肝臓から分離されました。このうち、7頭は表層から、8頭は内部から分離されました。表層から分離されたカンピロバクター7株のうち、6株はC.coli、1株はC.fetus、内部から分離されたカンピロバクターのうち、6株はC.coli、2株はC.jejuniでした(表4)。
表4:肝臓の表層及び内部からのカンピロバクター分離状況
菌種 | 表層 | 内部 |
---|---|---|
C.coli | 6 | 6 |
C.fetus | 1 | 0 |
C.jejuni | 0 | 2 |
全体 | 7 | 8 |
まとめ と畜場1か所での調査では、カンピロバクターは、豚110頭のうち12頭(11%)の肝臓から分離されました。このうち、7頭は表層から、8頭は内部から分離されました。豚の肝臓がカンピロバクターに汚染される原因について、引き続き情報を収集していきます。 |
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