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農林水産省

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作成日:平成27年11月26日

ブロイラー農場のサルモネラ保有状況の追加調査

 2.1.2.1. 肉用鶏農場

 2.1.2.1.2. ブロイラー農場の菌保有状況の追加調査(平成22年度)

飲用水の消毒や車両の消毒、作業服の交換等の衛生対策6を実施しているブロイラー農場(鶏群)のサルモネラ保有状況の傾向を把握するために、20農場において、各農場で1鶏群を対象にサルモネラの調査を行いました。その結果、20農場(鶏群)のサルモネラ保有率は75%であり、過去の調査(2.1.2.1.1)でのブロイラー鶏群のサルモネラ保有率(86%)と同程度でした。

6 表2(2.1.1.1.1)の衛生対策を参照。

(1) 目的

飲用水の消毒や車両の消毒、作業服の交換等の衛生対策6を実施しているブロイラー農場(鶏群)のサルモネラ保有状況の傾向を把握する7

7 「飲用水を消毒しているブロイラー農場のカンピロバクター保有状況調査」(2.1.1.1.2)と併せて実施。

(2) 試料採取

平成23年1~3月に、過去のブロイラー農場の菌保有状況調査(2.1.2.1.1)に参加していないブロイラー生産者1社の、飲用水の消毒や車両の消毒、作業服の交換等の衛生対策6を実施している20農場において、1農場につき1鶏群(計20鶏群)の新鮮盲腸便を鶏舎内の床の5か所から(1鶏群につき試料5点)採取しました。また、11農場では消毒前後の飲用水(1農場につき試料2点)も採取しました。鶏群は、出荷まで2週間以内のものを対象としました。

(3) 微生物検査

新鮮盲腸便を試料としてサルモネラの定性試験(3.2.1.1 (5) )を行いました。試料5点のうち1点でもサルモネラが分離された鶏群は、陽性(サルモネラ保有)と判定しました。分離されたサルモネラについては、O抗原及びH抗原を調べて、血清型を特定(3.2.3.2)しました。

また、飲用水を試料としてサルモネラの定性試験(3.2.1.2 (1) )を行いました。

(4) 結果

20農場(鶏群)のサルモネラ保有率は75%(15/20)であり、平成19、21年度に実施した調査(2.1.2.1.1)でのブロイラー288鶏群のサルモネラ保有率(86%)と同程度でした。サルモネラを保有する15鶏群から分離された19株のサルモネラのうち18株は、4つの血清型(Salmonella Agona、S. Infantis、S. Typhimurium、S. Bradford)に分類され、残りの1株は既知の血清型に分類できませんでした。

消毒前後の飲用水からは、サルモネラは分離されませんでした。

まとめ

カンピロバクターに関する調査で、車両の消毒や作業服の交換等の衛生対策を実施するとともに消毒した飲用水を鶏群に与えている農場(鶏群)では、カンピロバクター保有率が低いことがわかってきました(2.1.1.1.12.1.1.1.2)。一方、サルモネラに関する今回及び過去の調査では、前述の衛生対策を実施している農場(鶏群)でも、サルモネラ保有率は約8割と推測されました(2.1.2.1.12.1.2.1.2)。農場での有効なサルモネラ低減対策を明らかにするため、引き続き菌保有状況の調査や低減対策の研究等を進めていきます。

 

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