2.化学物質
(1)水銀
魚介類に含まれるメチル水銀は、環境中の水銀が生態系の食物連鎖を通じて蓄積されたものです。農林水産省では魚介類中の水銀に関する実態調査を行っており、その結果や食品安全委員会の食品健康影響評価等を踏まえ、厚生労働省では、妊婦への摂食指導を行っています。 |
魚介類(マグロ類、深海性魚類等)中の水銀に関する実態調査結果
- 魚介類中の水銀濃度調査結果について(水産庁、平成14年度~16年度)
分割版:本文(PDF:751KB)、別添資料1の1(PDF:1,173KB)、別添資料1の2(PDF:995KB)、別添資料2(PDF:722KB)、別添資料3(PDF:99KB)
- 魚介類中の水銀濃度調査結果(農林水産省、平成19年度~22年度)
「有害化学物質含有実態調査結果データ集(平成15年度~22年度)」の168~169ページに結果を掲載しています。
外部リンク
- 食品健康影響評価書「魚介類等に含まれるメチル水銀について」(食品安全委員会) [外部リンク]
- 魚介類に含まれる水銀について(厚生労働省) [外部リンク]
(2)ダイオキシン類
ダイオキシン類は、主にごみの焼却した際にできる化学物質です。土壌や水を汚染し、生態系の食物連鎖等を通じて魚介類等に蓄積されるため、日本人は食品の中でも魚介類からダイオキシン類を摂取する比率が高いことがわかっています。 我が国では、ダイオキシン対策推進基本指針やダイオキシン類対策特別措置法に基づき、政府一体となって排出削減対策や健康及び環境への影響の実態把握などを推進してきた結果、環境へのダイオキシン類の排出量は大きく減少(平成25年は平成9年と比べて約98%削減)しています。(環境省「ダイオキシン類の排出量の目録(平成27年3月)」) |
- ダイオキシン類について(特徴、毒性、耐容一日摂取量や摂取状況などの概要)
- 魚介類のダイオキシン類の解説(第7版)(水産庁)(PDF:918KB)
魚介類の含有実態調査結果
農林水産省では、「ダイオキシン対策推進基本指針」及び「食品の安全性に関する有害化学物質のサーベランス・モニタリング中期計画」に基づき、農畜水産物中のダイオキシン類濃度の実態調査を行っています。その中で、魚介類については、平成18年度から、我が国沿岸域等で漁獲量が多い魚種や過去の調査結果から比較的高いダイオキシン類濃度が認められた魚種を対象として調査しています。
平成17年度以降の魚介類中のダイオキシン類の実態調査について掲載しています。
外部リンク
- ダイオキシン類対策(環境省) [外部リンク]
- 食品中のダイオキシン対策について(厚生労働省) [外部リンク]
- 今、どうなってるの?お魚、何、食べてますか?(公益財団法人 海洋生物環境研究所) [外部リンク]
(3)ヒ素
ヒ素は、自然環境中に広く存在する元素であり、飲料水や様々な食品には、微量のヒ素が含まれています。食品安全委員会は、通常の食生活における摂取で健康に悪影響が生じたことを明確に示すデータは現在のところありませんが、一部の日本人で無機ヒ素の摂取量が多い可能性があるため、特定の食品に偏らず、さまざまな食品をバランスよく食べることが重要としています。我が国では、農産物ではコメから、また、水産物ではヒジキから摂取する量が比較的多い傾向にあるため、農林水産省では、コメやヒジキ中での含有実態調査を行い、低減に向けた取組を進めています。 |
- 「食品中のヒ素に関する情報」(実態調査結果など)
- 「ヒジキを製造・加工する事業者の皆様へ」(リーフレット)(PDF:602KB)
- 「より安全に食べるために家庭でできるヒジキの調理法」(リーフレット)(PDF:374KB)
※「家庭でできるヒジキのヒ素を減らす調理法」(リーフレット)を更新しました。
- 「乾燥ヒジキのヒ素を減らす調理法の調査結果」(PDF:208KB)
- 「個別危害要因への対応(化学物質)」
- 食品健康影響評価書「食品中のヒ素」及びQ&A(食品安全委員会) [外部リンク]
- ヒジキの安全性について:「食の安全ダイヤル」に寄せられた質問への回答(II-Q20)(食品安全委員会) [外部リンク]
- 「ヒジキ中のヒ素に関するQ&A」(厚生労働省) [外部リンク]
(4)カドミウム
カドミウムは、鉱物中や土壌中などに天然に存在する重金属であり、様々な農畜水産物に含まれています。農林水産省では、農畜水産物中のカドミウムに関する実態調査を行っています。食品安全委員会は、カドミウムの食品中の濃度や食品からの摂取量の実態から、一般的な日本人における食品からのカドミウム摂取が健康に悪影響を及ぼす可能性は低いと評価しています。 |
- 「食品中のカドミウムに関する情報」
平成7年度~14年度に実施した、軟体動物、甲殻類、魚類等の実態調査の結果を掲載しています。 - 水産物中の実態調査結果(農林水産省、平成22年度~24年度)
「有害化学物質含有実態調査結果データ集(平成15年度~22年度)」の169~170ページに軟体動物の調査結果を、「有害化学物質含有実態調査結果データ集(平成23年度~24年度)」の68ページに甲殻類の調査結果を掲載しています。 - 「個別危害要因への対応(化学物質)」
- 食品健康影響評価書「食品からのカドミウム摂取の現状に係る安全性確保について」(食品安全委員会) [外部リンク]
(5)ヒスタミン
ヒスタミンは、魚肉等に含まれるアミノ酸の一種であるヒスチジンが、ヒスタミン生成菌の酵素の働きにより分解されることで生成される化学物質です。ヒスタミンが大量に含まれる食品を食べることで、ヒスタミンによる食中毒が発生します。ヒスタミンは、熱に強く、加熱しても分解しません。農林水産省では、ヒスタミン低減に関する国内外の情報収集を継続し、低減に向けた取組を進めています |
(6)パーフルオロアルキル化合物(パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)、パーフルオロオクタン酸(PFOA)等を含む)
パーフルオロアルキル化合物は、もともと自然界には存在せず、フッ素樹脂の製造助剤や耐脂紙のコーティング剤、泡消火剤等幅広い用途で使用されてきましたが、化学的に極めて安定しているため、環境中に放出された後も、分解されずにPFOS、PFOA等として世界中に広く残留しています。これらの物質は、食物連鎖を通じて人の健康や動植物の生息・生育に影響を及ぼす可能性が指摘されていますが、どの程度の量が身体に入ると影響が出るかについては現段階では、確定的な知見はありません。このため、我が国では内閣府食品安全委員会において、PFOS、PFOAの食品健康影響評価を行っているところです。 |
- 水産物中の実態調査結果(農林水産省、平成22年度~24年度)
「有害化学物質含有実態調査結果データ集(平成25~26年度)」(PDF : 2,549KB)の147~149ページにトータルダイエットスタディの実施結果を掲載をしています。 - 有害化学物質リスク管理基礎調査委託事業調査結果(令和3・4年度)(PDF : 137KB)
【参考情報】
- 食品安全に関するリスクプロファイルシート:パーフルオロアルキル化合物〔農林水産省〕(PDF : 583KB)
- 内閣府食品安全委員会ファクトシート(パーフルオロ化合物(概要))(外部リンク)(PDF : 796KB)
- 環境省PFOS、PFOAに関するQ&A集(2023年7月時点)(外部リンク)(PDF : 920KB)
お問合せ先
消費・安全局畜水産安全管理課水産安全室
担当者:水産安全室
代表:03-3502-8111(内線4540)
ダイヤルイン:03-6744-2105