5.ばれいしょ
近年、令和元年の東日本の台風、令和2年7月に熊本県などを襲った豪雨など過去に例のない災害が多発している。
災害対策の基本として、自然災害などのリスクに対しては、収入保険又はばれいしょ共済への加入により、農業者自らが備えることが重要。ばれいしょ共済は、ほ場での自然災害による収量減少を補償。収入保険は、ほ場での自然災害による収量減少に加え収穫後の事故や価格低下など農業者の経営努力では避けられない様々な要因による収入減少を補償。このため、青色申告者には収入保険、白色申告者にはばれいしょ共済への加入を勧める。また、ばれいしょ共済に加入する場合は、収穫後に自宅倉庫等で保管中の事故に備えて、農業共済組合の保管中農産物補償共済や民間保険会社の事業者向けの火災保険などに併せて加入するよう勧める。
萌芽当初に霜害の発生が予想される場合は、軽く培土を行う。霜害が発生した場合は、窒素質肥料の追肥等により草勢の回復に努める。
秋作では、植付け時に干ばつとなることが多いため、土壌水分を保持するとともに、高温時の植付けを避け、状況に応じて撒水する。一方、ほ場が滞水した場合には、塊茎腐敗を起こしやすいので、排水溝の設置等による排水に努める。また、低温多雨条件下では疫病がまん延しやすいため、適期防除に努める。
高温年は、塊茎の急激な肥大に伴う中心空洞の発生や軟腐病等の発生が多くなる。このため、浴光育芽や適正施肥等を励行するとともに、病害虫の適期防除を実施する。
<関連情報>
農林水産省HP「ばれいしょの基本的な栽培技術」
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