各分野の先端機器をめぐる
[農業・畜産業編 2]
農業・畜産業分野で活躍している先端機器や、今後期待される機械などを紹介します。
ドローンがほ場の上を飛行して、農作物を撮影。画像はAIを用いて解析され、病害虫の位置を特定し、ドローンが移動。ピンポイントで農薬を散布します。これにより、一般的な栽培方法と比較して、農薬使用量や散布労力を削減することができます。
ピンポイント農薬散布テクノロジーを活用して育てられた米や大豆を、第三者機関で検査したところ、残留農薬は不検出相当であるという結果も出ています。
「自動野菜収穫ロボット」は、ほ場内を自動走行で移動しながら、収穫に適した頃合いの野菜のみを自動で判断して収穫を行うロボット。現在はアスパラガスに対応しており、今後はトマトやキュウリ、ピーマン、ナスなどの自動選別収穫も可能になる予定です。
収穫ロボット自体は無償でレンタルを行い、収穫量に応じて利用料を支払うシステム。初期費用やメンテナンス費用はかかりません。ロボットは定期的にアップデートされるため、常に最新の状態で利用可能な点も大きな特徴です。
コンパクトな除草機
水田での作業を効率化する「TB02」は、除草剤の散布などが遠隔操作で可能な産業用小型無人ボート。軽量でコンパクトな上に、底面の形状を工夫したことで、直進時の安定性や旋回のしやすさを実現しています。
また、持ち運びしやすいよう強度のあるグリップを備え、一人で取り扱うことができます。人手不足の解消と作業負担の大幅な軽減が期待されています。
酪農経営において、安定的に乳量を得るためには牛に餌を食べさせることが大切。従来は、牛が食べやすいよう餌を寄せる“餌寄せ”を多くて1日3回行う必要がありました。
この作業を自動で行い、省力化を実現するのが餌寄せロボット「LELY JUNO」。超音波センサーで飼槽との距離を読み取りながら自走するため、付帯機器の整備や牛舎の改造が不要。また、餌寄せの幅も、設定時間ごとに変更でき、作業終了後は自ら充電器まで戻り次の餌寄せ時間まで待機します。
1日に何度も餌寄せを行うことにより、採食量が増加するだけでなく乳量の増加にも大きく貢献します。
搾乳ロボット「アストロノートA5」は、牛に優しい搾乳ロボット。ロボット内は、牛がスムーズに入退出できる構造にして、開放的で広いスペースを確保。3Dカメラで牛の位置を把握し、素早くロボットアームが追従して搾乳することにより、牛を固定する必要がありません。
搾乳時には、ロボットアーム内に備えられたセンサーが生乳の品質データを計測し、異常がないか判断。個体ごとの乳量、体重、給餌量などのデータを取得します。
さまざまなデータを取得することで、高度な個体管理が可能になるとともに、生産効率の向上も期待できます。
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