
私たちは日々、何かを食べることによって、心と身体を育み、次の世代を担う子どもたちを育んでいます。食べることは生きること。大人にとっても子どもにとっても重要なことです。昨今、お家で食事することが多い中、食育について学ぶことで、あらためて食のあり方を考えてみませんか。

2005年、食育の基本的な理念を示した「食育基本法」が施行されました。同法では「食育」を生きる上での基本とし、「食」に関して正しい知識を持ち、適切に選択する力を身につけることを推進しています。食をおろそかにしてしまうと、日々の食事に楽しみがなくなり、栄養に偏りがでるなどして、心身のバランスが崩れてしまいます。逆に健全な食生活とは何かを知り、それを実践することは、心と身体の健康につながります。
食の正しい知識をやしなう

健全な食生活を実践するためには、食について正しい知識を持つことが大切です。そこで知ってほしいのが、「食事バランスガイド」。食事の望ましい組み合わせとおおよその量をわかりやすく示しており、メニューの組み合わせから、栄養バランスをチェックすることができます。例えばカレーライスを食べたら、ご飯(主食)と肉(主菜)と野菜(副菜)の3つのグループを一皿で摂取したことになります。
バランスの良い食事は心身の健康につながります。ぜひ「食事バランスガイド」を参考に、一日に、「何を」「どれだけ」食べたらよいかを確認してみてください。
バランスのとれた一日の食事例
食べた分のコマに色を塗ってみることで、一日の食事からバランスよく栄養をとることができたかチェックできます。
朝食
- 主食…1.5つ
- 副菜…1つ
- 主菜…1つ
- 牛乳・乳製品…1つ
- 果物…1つ


ご飯(主食)、かぼちゃの味噌汁(副菜)、目玉焼き(主菜)、ヨーグルト(牛乳・乳製品)、りんご(果物)
昼食
- 主食…2つ
- 副菜…2つ
- 主菜…2つ
- 牛乳・乳製品…2つ
- 果物…1つ


ご飯(主食)、いろいろ野菜の炒めなます(副菜)、魚の竜田揚げこふきいも添え(副菜・主菜)、牛乳(牛乳・乳製品)、みかん(果物)
昼食は、午後の活動に必要なエネルギーを補うものなので、いろいろな種類の食材をしっかりとるようにしましょう。
夕食
- 主食…2つ
- 副菜…2つ
- 主菜…2つ


ご飯(主食)、レタスときゅうりのサラダ(副菜)、 豚肉の生姜焼き炒めキャベツ添え(副菜・主菜)
※わかめとかいわれ大根のスープはどの区分にも当てはまりません
最後に夕食で一日のバランスを整えます。夜遅い時間に食事をとると、エネルギーが消費されにくいので気を付けましょう。

食事バランスガイドを構成するコマは、「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つのグループからできている。

「主食」はご飯・パン・めん類、「副菜」は野菜・きのこ・いも・海藻を使った料理、「主菜」は肉・魚・卵・大豆を使った料理、「牛乳・乳製品」は牛乳やチーズ・ヨーグルトなどの乳製品、「果物」はりんごやみかんなどの果物です。

「食事バランスガイド」はすべての人の健康づくりを目的に作られたものなので、だれもが必ず取り入れなければならない。

「食事バランスガイド」は、健康な方々を対象に作られたものです。糖尿病、高血圧などで医師または管理栄養士から食事指導を受けている方は、その指導に従ってください。

日本が長寿大国であることを理由に、和食の文化は世界的に注目されています。「ご飯」と「汁」、3つの「菜(おかず)」を組み合わせた一汁三菜を基本としており、理想的な栄養バランスが摂取できる構成とされています。脂質のとり過ぎによる生活習慣病が問題となっていますが、和食の基本形を守ることは、健康な食生活を守ることにつながります。
四季折々の旬の食材を用いた多様な料理が楽しめるのも日本の食文化の特徴。それぞれの地域の風土や歴史の中で創意工夫されて生まれた「郷土料理」が各地に伝承されています。また、高温多湿の気候のもとで作られる、味噌や醤油に代表される発酵食品の風味やうま味も日本の食文化に一役買ってきました。
和食に欠かせない要素がだしです。だしはさまざまな料理に用いられますが、だしを抽出した昆布はおでんなどに、煮干しは佃煮などに、かつお節はふりかけなどにすることができます。「もったいない」の精神で食材をしっかりと使い切る工夫ができることは、食品ロスの取り組みとも親和性が高いといえるでしょう。

「和食」はユネスコ記憶遺産に登録されている。

「和食;日本人の伝統的な食文化」として、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。

和食において重要な5つの調味料「さしすせそ」のさは「酒」である。

「さしすせそ」は砂糖、塩、酢、醤油、味噌です。砂糖には、甘味料としての役割だけでなく、コクを加えたり、食品を腐りにくくしたりなど、さまざまな利点があります。

健全な食生活は、生きる喜びや楽しみ、健康で心豊かな暮らしにつながります。一人ひとりが「食」について意識を高めていくことで、自分にとって望ましい食生活を考え、実現できる力を身につけていきましょう。
おさらいポイント
-
「食事バランスガイド」を参考にするとバランスよく栄養を摂ることができ、心身の健康にもつながります。
-
日々の食事に和食を取り入れることで、健康な食生活を守ることができます。
-
食育は生きる上で大切なことであり、「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得することが重要です。
食育についてもっと知りたい方はこちら
「食育」ってどんないいことがあるの?~エビデンス(根拠)に基づいて分かったこと~
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/evidence/index.html
(PDF : 698KB)
編集後記
デザインを一新したaff、いかがでしたか?配信も今回から毎週水曜日ごとに変更になりますのでお楽しみに!今年度も皆様に楽しんでいただけるaffを目指して頑張りますので、ご意見、ご声援をぜひよろしくお願いいたします。(広報室YT)
記事の感想をぜひお聞かせください!
お問合せ先
大臣官房広報評価課広報室
代表:03-3502-8111(内線3074)
ダイヤルイン:03-3502-8449
FAX番号:03-3502-8766
朝食を食べないと、脳のエネルギー不足により、集中力や記憶力の低下につながります。朝食をしっかりとることが大切です。