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農林水産省

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実はとっても大切な話 食育を学ぼう

3 Z世代による食育プロジェクト

1990年代後半から2000年代生まれのZ世代は、ネットやスマホ、ソーシャルメディアに囲まれて過ごしてきたデジタル世代です。現在、この世代の20代前後の若者がさまざまな食育プロジェクトに取り組んでいます。食育活動表彰を受賞している3つの団体をピックアップし、どのように食育を推進しているのか紹介します。

「食育活動表彰」とは?

写真:食育推進全国大会の様子

2016(平成28)年度に決定された「第3次食育推進基本計画」に基づき、農林水産省では食育の推進に取り組む食育関係者の優れた取り組みを表彰しています。都道府県、政令指定都市、大学などの推薦によるボランティア部門と、自薦応募も可能な教育関係者・事業部門の2部門を設けています。

第4回「食育活動表彰」受賞者が発表されました

186件の事例の中から、特に優れた取り組みを行っている7団体が農林水産大臣賞を、優れた取り組みを行っている12団体・個人が消費・安全局長賞を受賞しました。第5回「食育活動表彰」の募集は、7月下旬を予定しております。Webサイトに募集要項を掲載いたしますので、ぜひご覧ください。

食育活動表彰 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/hyousyo/

case study 1

「吉田うどん」の魅力を全国に発信

山梨県立ひばりが丘高等学校
うどん部(山梨県富士吉田市)

画像:山梨県立ひばりが丘高等学校の生徒さん

吉田うどんの知名度向上のため日々奮闘する部員たち。左から宮下せいかさん、前田健志さん、部長の松本七海さん。

第3回「食育活動表彰」のボランティア部門において、農林水産大臣賞を受賞した山梨県立ひばりが丘高等学校のうどん部。部長の松本七海さんは「“讃岐うどんのように有名にする”を合言葉に地元で愛される吉田うどんの情報を全国に発信しています」と活動ポリシーを話してくれました。松本さんたちがこよなく愛する吉田うどんは、力一杯練られた麺に醤油・味噌をブレンドしただしをからませた郷土料理。2015年には、その普及活動が評価され富士吉田市長から「吉田のうどん観光大使」に任命されました。活動はホームページ制作、イベント出店、商品開発、うどん打ち講習会など多岐にわたります。

活動内容

フリーペーパー「うどんなび」の発行

市内に約50軒あるうどん店の情報を載せたフリーペーパーを年に1回発行しており、その活動は今年で9年目を迎えました。年々、支援する団体も増え、累計発行部数は約30万部を誇り、県内外より取り寄せの問い合わせが絶えず、在庫はすでに品薄となっています。フリーペーパーを制作するため、うどん店に何度も足を運んで店主と対話を重ねており、1年間にうどん店を取材した回数は延べ300回を超えました。

「うどんなび」Vol.7の発行部数は過去最高の7万部を突破した。

うどん打ちの講習会

年間20回以上のイベント出店も部の活動として定着し、自分たちで麺を打つ機会が増えてきました。身につけた技術を活かして各地でうどん打ち講習会を開催し、地域の子ども達に伝統食文化を受け継いでもらうための活動も行っています。

イベントなどでも一食ずつ自分たちで麺を手打ちで作っている。

うどん店の経営

昨年度は後継者不足によるうどん店の減少問題を解決しようと、ついにうどん店を開業。セルバ本店(スーパーマーケットのフードコート)にて日曜日限定でうどん店を営業しています。開業した2018年の総売上金額は118万円。2019年の総売上金額は130万円を突破しました。

経営するうどん店。過去の最高売上は2020年4月現在で1日128杯(51,450円)。

松本さんに今後の目標を訊ねると「もっと吉田うどんの魅力を多くの人に知ってもらうため、動画を重視したSNSによる情報発信に力を入れていきたいです!」と力強く話してくれました。

[外部リンク]
ひばりが丘高校うどん部 http://udonkankoutaishi.client.jp/

case study 2

食品ロスを減らすための普及啓発活動

美作大学
食品ロス削減サークル(岡山県津山市)

写真:美作大学 食品ロス削減サークルの学生さん

サークル活動で制作したオリジナルのすごろく。「米研ぎでお米をこぼし3マス戻る」など、食品ロスを学べる内容となっている。

第1回「食育活動表彰」のボランティア部門において、消費・安全局長賞を受賞した美作大学の食品ロス削減サークルは、その名の通り、食品ロスを減らすためにさまざまな普及啓発活動をしています。各種イベントでは、子どもから高齢者まで楽しく学べるように、オリジナルのカルタ、すごろくなどを参加者と行い、食品ロス削減に関する意識の醸成を図っています。

活動内容

パネル展示やフードドライブの募集

イベントなどにおいては、パネル展示やフードドライブの実施により食品ロス削減を呼びかけています。フードドライブとは、家庭に眠っているまだ食べられる食品を集め、地域の福祉団体や施設、フードバンクなどに寄付することで、必要としている人に使ってもらうための取り組みです。

フードドライブを行いながら、食品ロス削減の普及啓発活動を行った。

子ども食堂へメニューの提供

子どもたちの支援活動に取り組む「NPO法人オレンジハートつやま」が主催する、月1度の子ども食堂の手伝いも行っています。メニューを考案する際は、子どもたちの目線に立って試行錯誤していると部長の下山奈津実さんは語ります。「食物学科の学生を中心に、子どもが好む味付けになっているか、見た目や彩はよいかなどを考えています。夏になると、かき氷のシロップがフードバンクに届くため、ゼリーにして提供するなど工夫を凝らしています」。

子どもたちが喜ぶように、食物学科の学生たちが考案したハンバーグと野菜スープ。

これからも食品ロス削減の普及啓発活動を行いながら、さらに具体的な実践方法を広める活動を行っていくとのことです。

[外部リンク]
美作大学 食品ロス削減サークル
https://mimasaka.jp/campus/club/cultural/food-loss/

case study 3

地場食材を使った商品開発

畿央大学
畿央nutrition eggチーム
(奈良県広陵町)

写真:徳原有実さん

「畿央nutrition egg チーム」2019年度代表の徳原有実さん。

第4回「食育活動表彰」のボランティア部門において、農林水産大臣賞を受賞した畿央大学「畿央nutrition egg チーム」は、管理栄養士養成課程で学ぶ知識や技能を活かし、若い世代を中心とした食育活動に取り組んでいます。大学のオープンキャンパスや文化祭では「いま食べたい昼食」「今夜食べたい夕食」などをテーマに食育SATシステム(1食分の食事バランスを栄養価で計算し、5段階で評価するシステム)を用いた食生活改善のアドバイスなども行っています。

活動内容

「大和野菜」を使用したピザの販売

「畿央nutrition egg チーム」は、大和郡山市内で生産されている「大和丸なす」の知名度と野菜摂取量の向上、そして地産地消の拡大を目的に活動。また、地元の伝統野菜「大和野菜」を使ったピザなど商品開発にも取り組んでいます。顧問教員の地元で開催し、盛況のうちに終えたピザの試食販売会について、当時代表を務めていた徳原有実さんはこう振り返ります。「試食販売会では、接客を通じてお客さんからの生の声を聞く貴重な機会になりました。試食販売会開催後に、大和郡山市内で大和丸なすの売り上げが増加したと聞き、少しでも貢献できたことがとても嬉しかったです」。

ピザの試食販売の様子。販売当日にはたくさんの市民が試食・購入し大成功を収めた。

4大学共同弁当の開発

「畿央nutrition egg チーム」のメンバーは、近畿大学、帝塚山大学、奈良女子大学の学生からなる連携協議会「ヘルスチーム菜良」にも所属。4大学共同弁当の開発にも携わっています。各大学授業で忙しい中、合間を縫って綿密な話し合いや試作を進め、弁当販売会を実現しました。地元の食材をふんだんに使った「大和の恵み弁当」は、1日50食限定で、2日とも即完売するほどの大盛況。

ごぼうとひじきの炒め煮や、大和ほうじ茶香る水羊羹などが入った「大和の恵み弁当」。

徳原さんは「応援してくださる方々に感謝の気持ちを持って、地産地消に貢献する食育活動を継続したいです。これからも奈良県の健康づくりに貢献していきたいです」と笑顔を見せてくれました。

[外部リンク]
畿央nutrition eggチーム
https://healthkio.webnode.jp/

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編集後記

今週はいわゆるZ世代が取り組む食育を紹介しました。学生時代に取り組んだこのような活動は、今後の糧になるだけでなく、一生の思い出になるものだと思います。編集作業のなかで吉田のうどんを知りましたが、ぜひとも食べに行きたいです。(広報室KT)

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