親戚やご近所から夏野菜や果物をいただいたり、家庭菜園でたくさん収穫したりした時に、すぐに食べきれなくて保存に困ったことはありませんか?
そこで、旬のおいしさを長持ちさせるための保存法を紹介します。
なお、紹介する保存期間はあくまで目安ですので、早めに食べましょう。
トマトの保存方法
冷蔵の場合
[保存期間] 7日から10日
肉厚なヘタ部分を下にしてポリ袋へ
高い気温で栽培された夏野菜は寒さに弱いことから、キッチンペーパーで包むのがポイントです。肉厚で傷みにくいヘタ側を下にして、1個ずつキッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れ、野菜室で保存しましょう。冷やしすぎると甘味が弱くなるので常温保存でもよいですが、気温の高くなる5月から9月にかけては野菜室に入れて保存を!
冷凍の場合
[保存期間] 2カ月
ヘタ付きのまま丸ごと冷凍する
切り口から劣化しやすいので、トマトもミニトマトもヘタ付きのまま丸ごと冷凍用保存袋に入れて冷凍します。保存後に再度使用する際は、5分ほど室温に置けば、そのまま切ることができ、水にさらせば皮がツルンときれいにむけます。
ピーマンの保存方法
冷蔵の場合
[保存期間] 2週間
3個から4個ずつペーパーで包んでポリ袋へ
3個から4個ずつキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。赤ピーマンは緑ピーマンが熟したもので、緑ピーマンに比べて日持ちがしないので、早めに使い切りましょう。同様の保存方法の場合は、赤ピーマンの保存期間は1週間です。
冷凍の場合
[保存期間] 2カ月
生のまま丸ごと冷凍する
ピーマンは丸ごと冷凍用保存袋に入れて冷凍。カットするよりも劣化が少なく、おいしく保存できます。室温で5分ほど置けばそのまま切れるので便利。自然解凍をして水気を絞ればお浸しになります。カットしていると保存期間は1カ月程度です。
なすの保存方法
冷蔵の場合
[保存期間] 1週間
冷やしすぎるとタネが黒くなるので注意
2本から3本ずつキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。冷やしすぎると低温障害を起こしてタネが黒く変色してしまいますので、なるべく早めに食べるように心がけましょう。
冷凍の場合
[保存期間] 2カ月
生のまま丸ごと冷凍する
なすはカットするとそこから劣化が進んでしまいます。冷凍保存する場合は丸ごと冷凍用保存袋に入れて冷凍することで、長期保存が可能になります。使用時には5分ほど室内に置けば、そのまま炒め物や煮物に使えます。解凍後に水気を絞ればお浸しとして生でも食べられます。
パプリカの保存方法
冷蔵の場合
[保存期間] 7日から10日
ワタとタネを取って保存する
パプリカは水分が多いワタから傷むので、縦半分に切ってワタとタネを取り除きます。水気に弱いため切り口の水分をキッチンペーパーでしっかりと拭き取ってから、乾燥を防ぐためにラップで包むのがポイント。丸みがある方を下にすると重さで傷みやすくなるので、切り口を下にして野菜室で保存しましょう。
冷凍の場合
[保存期間] 1カ月
食べやすく切って冷凍する
パプリカは細切りや乱切りなど、食べやすく切ってから冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍します。凍ったままでも炒め物やマリネに使え、自然解凍をして水気を絞ればお浸しとしても便利に使用できます。赤・黄パプリカをミックスして冷凍すると調理時に便利です。
ゴーヤーの保存方法
冷蔵の場合
[保存期間] 1週間
傷みやすいワタとタネを取って保存する
ゴーヤーはワタの部分に水分が多く、そのまま保存してしまうとワタから劣化が進みます。そこでゴーヤーを縦半分に切ってワタとタネをスプーンできれいに取り除き、切り口の水分をキッチンペーパーで拭き取ります。その後に切り口をラップで包み、下にして野菜室で保存しましょう。
冷凍の場合
[保存期間] 1カ月
食べやすく切って冷凍する
食べやすく輪切りや薄切りにして冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍します。凍ったままでも炒め物やマリネに使え、自然解凍をして水気を絞ればお浸しにもなります。苦味が気になる場合は、塩もみしてから冷凍するのがおすすめ。
オクラの保存方法
冷蔵の場合
[保存期間] 1週間
ペーパーでまとめて包んでからポリ袋へ
オクラはまとめてキッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、野菜室で保存しましょう。
冷凍の場合
[保存期間] 2カ月
冷凍すれば産毛が取れて使いやすい
オクラは丸ごと冷凍用保存袋に入れて冷凍します。冷凍することで産毛が取れるので板ずりの必要がなく、凍ったまま刻めば薬味にもなり、生のままでも食べられます。煮たり揚げたりと凍ったまま調理ができるのも便利。
とうもろこしの保存方法
冷凍の場合
[保存期間] 2カ月
皮付きのまま丸ごと冷凍する
とうもろこしは収穫後から時間が経つにつれて栄養価と甘味が落ちてしまうので、長期保存するなら冷蔵ではなく冷凍がおすすめです。ヒゲと外側の汚れている葉を数枚取り除き、そのまま冷凍用保存袋に入れて空気を抜いて冷凍します。使用時には凍ったまま熱湯で茹でるか、電子レンジで加熱調理しましょう。
メロンの保存方法
冷蔵の場合
[保存期間] 3日間
タネとワタを取って野菜室で保存
メロンは水分が多いタネとワタから傷みます。食べやすい大きさに切り分けてタネとワタを取り、空気が入らないように切り口にラップを被せた後に、ポリ袋や保存容器に入れます。冷えすぎると甘味が減ってしまうので、野菜室で保存しましょう。
※丸ごとの場合は、食べ頃になるまで常温で保存し、食べる2時間から3時間前に冷蔵庫で冷やします。なお、食べ頃のものは常温だと追熟してしまうので、注意しましょう。
冷凍の場合
[保存期間] 1カ月
バラバラに凍らせてから冷凍用保存袋へ
皮をむいて、食べやすくひと口サイズに切ります。金属トレイにラップを敷き、その上にメロンを並べてラップで覆ってから冷凍しましょう。バラバラに凍結させてから冷凍用保存袋に入れると、くっつかずに食べやすくなります。
すいかの保存方法
冷蔵の場合
[保存期間] 3日間
切り口をラップで覆って野菜室へ
すいかの保存に適した温度は10度から15度。冷えすぎると甘味がなくなってしまうので、切り分けたものは空気が入らないように切り口にラップをかぶせ、ポリ袋に入れてから野菜室で保存しましょう。
※丸ごとなら常温保存を。追熟しないので涼しい場所なら2週間ほど持ちます。食べる1時間前に冷やしましょう。
冷凍の場合
[保存期間] 1カ月
食べやすく切って冷凍する
皮とタネを取って食べやすく切ります。金属トレイにラップを敷いて並べ、ラップをかぶせてから冷凍しましょう。バラバラに凍結させてから冷凍用保存袋に入れるとくっつかずに食べやすくなります。スムージーやシャーベットにも便利に活用可能。
バナナの保存方法
冷蔵の場合
[保存期間] 10日間
1本ずつラップで包みポリ袋に入れる
バナナは常温だと追熟してすぐにやわらかくなってしまうので、1本ずつラップで包みポリ袋に入れて野菜室に保存しましょう。皮が黒くなっても実の熟成は進みません。
※常温保存の場合は、S字フックなどを利用して房を吊るすと傷みにくく長持ちします。吊るさないと下になった部分が重みで黒く傷みやすくなります。
冷凍の場合
[保存期間] 1カ月
輪切りにして冷凍用保存袋に並べる
皮をむき輪切りにして、重ならないように冷凍用保存袋に並べ冷凍します。凍ったままでスムージーに、半解凍でシャーベットとして楽しめます。
真夏にキッチンで火を使って料理をするのは憂鬱なもの。火を使わずに電子レンジで簡単にできる、夏野菜を使用したレシピを紹介します。
材料(2人前)
作り方
各食材の厚さを同じくらいにそろえると加熱ムラがなくなります。
皮を取った鶏むね肉を繊維に沿って薄いそぎ切りにして、Aをもみ込みます。なすとズッキーニは5ミリメートル幅の斜め薄切りにし、ミニトマトは横半分に切ります。
順に並べることで見た目も鮮やかになるほか、鶏むね肉のうま味が野菜に染み込んでおいしく仕上がります。
耐熱皿に鶏むね肉となす、ズッキーニを順に並べて、ミニトマトとチーズを載せます。
順に並べることで見た目も鮮やかになるほか、鶏むね肉のうま味が野菜に染み込んでおいしく仕上がります。
ふんわりとラップをかけて、電子レンジ(600ワット)で7分から8分加熱します。ポン酢をかけ、彩りにパセリを散らせば完成です。
今回保存術とレシピを教えてくれたのは
監修者プロフィール
料理研究家・ラク家事アドバイザー
島本美由紀
実用的で手軽に作れる料理レシピの考案はもちろん、エコの視点から食品保存や冷蔵庫収納のアイデアも提案。食品ロス削減アドバイザーとしても活動し、雑誌やテレビなどのメディア、講演会を中心に活躍。「野菜保存のアイデア帖(パイインターナショナル)」「野菜が長持ち&使い切るコツ、教えます!(小学館)」など、著書は60冊を超える。
[外部リンク] http://shimamotomiyuki.com/
(PDF : 612KB)
編集後記
今週は夏野菜、果物の保存方法を紹介しました。担当は沢山買って食べきれない時、ひたすら食べるか、冷蔵保存をしていましたが、難しいと思っていた野菜、果物が冷凍保存できると知り、是非試してみたいです。また、一口サイズに切って冷凍保存したメロンやすいかをサイダーに入れて、ひんやり彩りよいデザートにしてみようと思います!(広報室KM)
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