

47都道府県の特産食材と、それらを組み合わせた絶品カレーレシピを、旬に合わせて紹介します。
第20回



三重県
三重なばな
美し国「みえの伝統野菜」にも選定されている三重なばな。主な産地は、桑名市長島町や木曽岬町、松阪市などです。江戸時代から三重県は、「江戸の灯りは伊勢の菜種でもつ」と言われるほど、菜種油の原料となる菜種の一大産地として知られていました。農家の方々は菜種を採取したあとの芯を摘み取って食べていましたが、それがおいしかったことから、昭和30年頃からなばなを食べる習慣が広がったと言われています。ほんのりとした苦味が特徴で、和えものや汁物、炒め物などに多く使われています。
岡山県
黄にら
全国の生産量のトップシェアを誇る岡山県の黄にら。青にらを種から育て、1年目は収穫せず、根に栄養分を蓄えさせます。2年目に根元を長めにカットし、葉が伸びる前に被覆資材で覆い、太陽光線を遮った中で栽培します。収穫後に数時間太陽光に当てることで、より鮮明な黄色になり、その彩りを楽しめます。生で食べられるほど柔らかく、薬味のほか、さまざまな食べ方ができます。2月が黄にらの最盛期なので、2月12日は「にっこり いいニラ」とかけて「黄ニラ記念日」として日本記念日協会に認定されています。
素材の食感や香り、
彩りを楽しめるカレー
彩りのきれいな黄にらと香り豊かな三重なばなを使った、春の訪れを予感させる見た目も香りも食感も楽しめるカレー。玉ねぎだけを使った、シンプルで甘みのあるカレールーが、それぞれの野菜の旨みを引き立てます。ポイントは、食材を茹でる順番。黄にら、三重なばなを先に、最後に豚肉を茹でることで、お鍋のお湯を変えることなく、3種類の食材をそれぞれ茹で上げることができます。
材料をそろえよう
コンソメと砂糖でまろやかな
味わいのルーに
一見カレーに使わないような三重なばなと黄にらですが、調理の仕方を工夫するとおいしく仕上がります。

材料(2人前)
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- 三重なばな
- 1袋
-
- 黄にら
- 1束
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- 玉ねぎ
- 2分の1個
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- 豚肉(しゃぶしゃぶ用)
- 80グラム
-
- カレー粉
- 大さじ1
-
- サラダ油
- 大さじ1
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- 小麦粉
- 大さじ2
-
- 水
- 300ミリリットル
-
- コンソメ
- 小さじ2
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- 醤油
- 小さじ1
-
- 砂糖
- 小さじ1
-
-
A(食材を茹でるための材料)
-
-
- 水
- 1リットル
-
- 塩
- 小さじ1
-
- 酒
- 大さじ2
つくってみよう
食材は茹でる順番と時間が
ポイントです。
ルーを煮込んでいる間に食材を茹でることで、調理の時間短縮にも。
-
1
鍋にAの水を入れて火にかけ、沸騰したらAの塩と酒を入れる。
-
2
三重なばなはざく切りに、黄にらは4センチメートル幅に切る。
-
3
熱したフライパンにサラダ油を入れ、縦に薄切りした玉ねぎを入れて炒め、しんなりしたら小麦粉とカレー粉を加え、粉っぽさがなくなるまで炒める。
-
4
全体が馴染んできたら、水を少しずつ加えながら混ぜ、コンソメ、醤油、砂糖を加えて3分ほど煮込む。
-
5
4を煮込んでいる間に1の鍋で、黄にら→三重なばな→豚肉(しゃぶしゃぶ用)の順でそれぞれを茹でて、しっかり湯切りしておく。黄にらはサッと、三重なばなは茎が柔らかくなるまで、豚肉は白っぽいピンク色に変わるのが、お湯から上げる目安です。
-
6
皿にご飯を盛り、5の三重なばな、黄にら、豚肉を盛り付け、4のルーをかける。
完成!

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Profile

Mako(まこ)さん
フードクリエイター、栄養士、フードコーディネーターの資格を持つ、アイデア料理研究家。著書に「家政婦Makoのずぼら冷凍レシピ」(マガジンハウス)などがある。

農林水産省「国際果実野菜年2021」公式HP
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/iyfv.html

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