川魚を知って好きになる!

鮮度が大切な川魚は、流通や養殖技術の進歩もあり、スーパーなどでも売られるようになってきました。そこで今回は、比較的手に入りやすい、アユとニジマスを使ったレシピを紹介します。川魚特有のおいしさを味わってみてください。

料理研究家。旅先で得たさまざまな感覚を料理に生かし、手軽でおいしいレシピを考案。食品ロス削減アドバイザーとしても活動し、無駄なく食べきるコツや料理の楽しさを伝えることを心掛けている。実用的なアイデアが好評でテレビや雑誌を中心に活躍。著書は80冊を超える。

アユの香りがしっかり味わえるやさしい味わいです。
アサリの旨みがたっぷりにじみ出たスープにバゲットを浸して、余すところなく食べられます。
アユ(下処理したもの)…2匹
塩…少々
アサリ…150グラム
ミニトマト…8個
パプリカ(黄)…2分の1個
オリーブオイル…大さじ2
にんにく(薄切り)…1片分
イタリアンパセリ…適宜
[A]
水…200ミリリットル
白ワイン…50ミリリットル
顆粒コンソメ…小さじ1
- 尾から頭に向かって、包丁でやさしくこすり、ウロコを取る。
- 肛門付近を軽く絞るようにしてフンをしぼり出す(フンは出てこない場合もある)。
- 肛門の手前から、えらの手前まで調理用ハサミを浅く入れて切り開き、内臓を取り除く。
- えらを片側に押し出して、取り除く。
- 背骨に沿って手で血合いをひっかきながら、流水で手早く水洗いし、水けを拭く。

アユに塩少々を振り、5分ほど置いてペーパーで水分を拭き取る。アユは塩を振ることで余分な水分が抜け、臭みが和らぐ。

アサリは砂抜きする。ミニトマトはヘタを取って半分に切り、パプリカはヘタと種を取って2センチ幅の斜め切りにする。

フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ弱火で熱し、香りが出たらアユを入れる。焼き色がついたら返し、両面を焼く。

2と[A]を加え、蓋をして中火で5分ほど蒸し煮にする。器に盛り、好みでちぎったイタリアンパセリを散らしてできあがり。

ニジマスは片栗粉をたっぷりまぶして揚げてカリカリに。南蛮酢に漬ければ、臭みもまったく気にならずに、おいしくいただけます。
ニジマス(下処理したもの)…2匹
牛乳…適量
塩…少々
片栗粉…大さじ2
玉ねぎ…4分の1個
セロリ…2分の1本
人参…4分の1本
[A]
酢…大さじ4
醤油…大さじ2
砂糖…大さじ2
水…大さじ2
赤唐辛子(小口切り)…1本分
- 尾から頭に向かって、包丁でこすってウロコとぬめりを取る。ニジマスはぬめりが強いので、手が滑らないように注意。
- えらの下で頭を落とし、調理用ハサミで切り開き、内臓を取り除く。
- 背骨に沿って手で血合いをひっかきながら、流水で手早く水洗いし、水けを拭く。

下処理をしたニジマスを2センチ幅のぶつ切りにしてバットに入れ、かぶるくらいの牛乳を注ぎ、30分ほど漬けたらペーパーで水けを拭き、臭みを取る。

玉ねぎは薄切りに。セロリの葉はちぎり、茎の部分は筋を取って千切りに。人参も千切りにし、よく混ぜ合わせた[A]に加えて置く。

ニジマスに塩を振り、外側と内側に片栗粉をまぶす。

フライパンに油を2センチほど入れて火にかけ3を入れ、弱めの中火で5分ほど、途中で返しながらじっくり揚げ焼きにする。熱いうちに2に加えて混ぜ、味が染み込むまで30分ほど漬け、器に盛ってできあがり。
もっと手軽に川魚料理を楽しんでみましょう。
全国からお取り寄せができる人気の一品を紹介。

とれたての新鮮なアユの風味を損なわないように天日塩で化粧塩をして、立て串で余分な脂を落としながら焼き上げています。「香魚」とも呼ばれるアユの淡く、涼やかな味わいを楽しめます。
あゆの店きむら
https://shop.ayukimura.co.jp

子持鮎熟れ寿し(なれずし)からつくった白熟クリームやあゆチョビソース、鮎醤(あゆびしお)を使用。国産とイタリア産の小麦粉を独自にブレンドし、低温熟成させたもっちりした生地とアユのうま味が相性ばっちりです。

和食職人が、アユを番茶と醤油でじっくり時間をかけて炊き上げ、骨までやわらかくした甘露煮。温かいそばに、焼き茄子のおひたし、甘く煮た椎茸と一緒にのせていただきます。

50年以上親しまれている埼玉県奥秩父名物。透き通るような白身は、あっさり上品な味わいで、酢飯には赤酢が使われています。そのままでイワナ本来の味を楽しんでも、醤油をつけて食べてもおいしいです。

新潟県八海山の雪解けの冷たい一番水で時間をかけて育てられたイワナ。臭みが少ないこのイワナを素焼きにして乾燥させた逸品で、おつまみにしても骨酒でも楽しめます。
ギフトモール
https://giftmall.co.jp

身が引き締まり、適度に脂がのった寒ブナを素焼きし、赤味噌、砂糖、大豆などを加えてじっくりコトコト煮込んだ尾張地方の伝統料理。フナの臭みはなく、身がほろほろで骨までやわらかいです。
鈴木食品(有)
http://www.suzukif.com
全国各地には、地域でとれた川魚を使った昔ながらの郷土料理があります。
特設サイト「うちの郷土料理~次世代に伝えたい大切な味~」では、
多くの川魚料理を紹介していますので、気になるひと品を探してみてはいかがでしょう。

コイを輪切りにし、砂糖・しょう油・酒で煮たもの。山形県のコイ養殖の歴史は古く、1802年に米沢藩9代目藩主・上杉鷹山公が、内陸で水産資源が乏しい米沢の地で滋養のある食材を確保するために提案したことが始まりだそう。

素焼きでこんがりと香ばしく焼かれたアユをご飯と出汁でさっと煮たぞうずい。昔、捕獲の際に傷つき、そのままでは市場性が低くなってしまったアユを、おいしく食べるための方法の一つだったといわれています。

古来のすしの一つで、塩漬けした魚と米を漬け込み発酵させたものを「なれずし」と呼びますが、フナずしはその代表格。滋賀県では、琵琶湖でとれる子持ちのニゴロブナを使用することが多いそうです。

高知県を代表する郷土料理の一つ。ツガニとは、四万十川や仁淀川(によどがわ)などの河川にせい息するモクズガニのこと。生きたまま石臼やミキサーなどで粉砕して、その出汁でつくった汁物料理です。
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