鳥取県庁食堂 鳥取県庁 / 鳥取県鳥取市

鳥取県庁第二庁舎の9階にある「鳥取県庁食堂」。エレベーターを降りると、1フロアすべてが食堂エリア。周囲に高層の建物がないため、地元では明るく見晴らしが良い絶景レストランとして知られています。鳥取市街はもちろん、その先に広がる日本海も一望できます。一般利用客に人気なのは、標高263メートルの久松山が間近に見える窓際席。鳥取市民に親しまれているこの山のふもとは桜の名所なので、開花時期は争奪戦になりそうです。

鳥取県では近年、野生のイノシシやシカが農作物を荒らす獣害が拡大するなか、捕獲した命を無駄にせず、食資源「とっとりジビエ」として有効活用する取り組みが進められています。その先駆けと言えるのが「鳥取県庁食堂」です。ジビエを地産地消しようとメニューに取り入れたのは2007年のこと。以来、第1・3・5火曜日に「鹿野町（しかのちょう）の猪カレー」を、第2・4火曜日に「若桜町（わかさちょう）の鹿カレー」を提供し続けています。火曜日限定とはいえ、通年でジビエを提供している社員食堂（職員食堂）は、全国的に見てもなかなかありません。リーズナブルな価格で楽しめるとあって、一般利用客にも人気が高く、食堂の名物メニューとなっています。

「素ラーメン」とは、うどん出汁に中華麺を入れたもの。“鳥取市民のソウルフード”とも呼ばれるご当地グルメですが、実は提供している飲食店は市内でも数えるほど。「鳥取県庁食堂」のこの定番メニューは、なかなか貴重な存在かもしれません。鰹節や昆布で丁寧にとられた和風出汁は、ほのかに甘く優しい味わい。そして中華麺とのハーモニーは意外にも絶妙。クセになるおいしさにリピートする人が多いとか。サクサクした天かすをアクセントに、あっという間に完食できます。