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食とくらしの「今」が見えるWebマガジン

特集 1 ラーメン(国産小麦)

知るほどに好きになる!ラーメン今昔物語

ラーメンは、どのように日本のライフスタイルに浸透していったのか。
その歴史を年表で学びながら、新横浜ラーメン博物館の館長インタビューも実施。
手軽に購入可能な即席めん、生めんのオリジナルレシピも紹介します。

年表でたどるラーメンの歴史

日本のラーメン文化は戦後大きく花開き、今では国民食のひとつとなり、
国内だけではなく海外でも注目を集めるようになりました。
ご当地ラーメン、自宅で楽しめる即席めんの開発など、ラーメンの変遷をたどります。

  • 1940年代|[1945年]終戦後、各地にヤミ市が出現し、ラーメンが人気に。|[1947年]福岡県久留米市の「三九(さんきゅう)」で、白濁した豚骨スープを出し始める。「南京千両」はさらりとした豚骨スープだったが、「三九」のスープは現在の九州ラーメンの源流になるもの。博多、熊本などをはじめ、九州全域に大きな影響を与える。
    1960年代|[1963年]エースコック「ワンタンメン」発売。|[1964年]札幌市の「華平」の川西寛明が味噌ラーメンにバターを入れることを考案。|[1966年]サンヨー食品「サッポロ一番」(醤油と塩)、明星食品「明星チャルメラ」発売。|[1968年]日清「出前一丁」発売。|[1969年]インスタントラーメンにノンフライめんが登場。
    1980年代|[1984年]日本で最初にラーメンで町おこしを試みた地域として、福島県喜多方市がラーメンの町として注目される。|[1985年]福岡市に「博多一風堂」開業。一風堂は94年に新横浜ラーメン博物館に出店し、その後日本のみならず、世界中に進出を果たす。|[1989年]カップめんが袋めんの生産量を上回る。|[1989年]首都圏を中心に豚骨ラーメンブームが起こる。「なんでんかんでん」や「九州じゃんがら」「ふくちゃん」といった店に注目が集まった。
    2000年代|[2002年]首都圏を中心に豚骨魚介W(ダブル)スープが人気となる。|[2002年]全国にラーメンをテーマとした施設が続々とオープンする。|[2005年]鶏白湯ラーメンがブームとなる。|[2007年]汁なしラーメン(和えめん)ブーム。|[2008年]濃厚魚介つけめんがブームとなる。|[2009年]ドロ系ラーメンがブームとなる。
  • 1950年代|[1951年]北海道札幌市に初代ラーメン横丁が誕生。|[1954年]札幌市の「味の三平」店主の大宮守人が味噌ラーメンを発明。札幌ラーメンの方向性を決定づけただけでなく、後の札幌味噌ラーメンブームを引き起こす。|[1955年]東京都中野の「大勝軒」で店長の山岸一雄がつけめんを商品化。その後、東池袋大勝軒で「もりそば」という名で大ヒットし、その後数十年にもわたって行列を維持している。|[1958年]日清食品が初のインスタントラーメン「日清チキンラーメン」発売。「ラーメン」という呼称が全国的に広まる。
    1970年代|[1971年]日清食品が「カップヌードル」発売。このエポックメイキングな発明は、日清食品会長の安藤百福による。|[1973年]「つけめん」という呼称を初めて用いた「つけ麺大王」がオープン。|[1974年]横浜市新杉田に「吉村家(よしむらや)」が開業。家(いえ)系ラーメンの元祖として日本のみならず、世界に広がっていく。|[1975年]東京を中心に「ホープ軒」(千駄ヶ谷)を祖とする、背脂チャッチャ系ラーメンがブームとなる。
    1990年代|[1992年]日清食品が「日清ラ王」発売。インスタントラーメン、カップめんに続く第三のエポックメイキングの「生タイプめん」は、ここからヒットする。|[1994年]新横浜ラーメン博物館開館。|[1998年]旭川ラーメンが話題に。その後和歌山、徳島など、全国各地のご当地ラーメンに注目が集まる。
    2010年代|[2010年]淡麗系ラーメンがブームとなる。|[2013年]和食がユネスコ無形文化遺産に登録される。|[2014年]訪日外国人客の増加により、ベジタブルラーメンやムスリムフレンドリーラーメンを提供する店が増える。|[2015年]東京都巣鴨の「Japanese Soba Noodles 蔦」がミシュランガイドでラーメン店として世界初の1つ星を獲得する。
  • 1940年代|[1945年]終戦後、各地にヤミ市が出現し、ラーメンが人気に。|[1947年]福岡県久留米市の「三九(さんきゅう)」で、白濁した豚骨スープを出し始める。「南京千両」はさらりとした豚骨スープだったが、「三九」のスープは現在の九州ラーメンの源流になるもの。博多、熊本などをはじめ、九州全域に大きな影響を与える。
  • 1950年代|[1951年]北海道札幌市に初代ラーメン横丁が誕生。|[1954年]札幌市の「味の三平」店主の大宮守人が味噌ラーメンを発明。札幌ラーメンの方向性を決定づけただけでなく、後の札幌味噌ラーメンブームを引き起こす。|[1955年]東京都中野の「大勝軒」で店長の山岸一雄がつけめんを商品化。その後、東池袋大勝軒で「もりそば」という名で大ヒットし、その後数十年にもわたって行列を維持している。|[1958年]日清食品が初のインスタントラーメン「日清チキンラーメン」発売。「ラーメン」という呼称が全国的に広まる。
  • 1960年代|[1963年]エースコック「ワンタンメン」発売。|[1964年]札幌市の「華平」の川西寛明が味噌ラーメンにバターを入れることを考案。|[1966年]サンヨー食品「サッポロ一番」(醤油と塩)、明星食品「明星チャルメラ」発売。|[1968年]日清「出前一丁」発売。|[1969年]インスタントラーメンにノンフライめんが登場。
  • 1970年代|[1971年]日清食品が「カップヌードル」発売。このエポックメイキングな発明は、日清食品会長の安藤百福による。|[1973年]「つけめん」という呼称を初めて用いた「つけ麺大王」がオープン。|[1974年]横浜市新杉田に「吉村家(よしむらや)」が開業。家(いえ)系ラーメンの元祖として日本のみならず、世界に広がっていく。|[1975年]東京を中心に「ホープ軒」(千駄ヶ谷)を祖とする、背脂チャッチャ系ラーメンがブームとなる。
  • 1980年代|[1984年]日本で最初にラーメンで町おこしを試みた地域として、福島県喜多方市がラーメンの町として注目される。|[1985年]福岡市に「博多一風堂」開業。一風堂は94年に新横浜ラーメン博物館に出店し、その後日本のみならず、世界中に進出を果たす。|[1989年]カップめんが袋めんの生産量を上回る。|[1989年]首都圏を中心に豚骨ラーメンブームが起こる。「なんでんかんでん」や「九州じゃんがら」「ふくちゃん」といった店に注目が集まった。
  • 1990年代|[1992年]日清食品が「日清ラ王」発売。インスタントラーメン、カップめんに続く第三のエポックメイキングの「生タイプめん」は、ここからヒットする。|[1994年]新横浜ラーメン博物館開館。|[1998年]旭川ラーメンが話題に。その後和歌山、徳島など、全国各地のご当地ラーメンに注目が集まる。
  • 2000年代|[2002年]首都圏を中心に豚骨魚介W(ダブル)スープが人気となる。|[2002年]全国にラーメンをテーマとした施設が続々とオープンする。|[2005年]鶏白湯ラーメンがブームとなる。|[2007年]汁なしラーメン(和えめん)ブーム。|[2008年]濃厚魚介つけめんがブームとなる。|[2009年]ドロ系ラーメンがブームとなる。
  • 2010年代|[2010年]淡麗系ラーメンがブームとなる。|[2013年]和食がユネスコ無形文化遺産に登録される。|[2014年]訪日外国人客の増加により、ベジタブルラーメンやムスリムフレンドリーラーメンを提供する店が増える。|[2015年]東京都巣鴨の「Japanese Soba Noodles 蔦」がミシュランガイドでラーメン店として世界初の1つ星を獲得する。

新横浜ラーメン博物館館長が語る、国産小麦への期待|国産小麦のラーメンが注目を集めていますが、このトレンドは1990年代にメディアで取り上げられたラーメン店「支那そばや」の影響を受けていると思います。国産小麦を使用しためんにこだわった創業者の佐野実さんに影響された同業者は多く、国産小麦に注目が集まる契機になりました。国産小麦を使用しためんを使うラーメン店が目に見えて増えてきたのは、2000年代以降だと思います。国産小麦の生産現場でも品種改良が進み、めんづくりに適した品種が増えてきました。たとえば福岡県では博多ラーメンのための小麦開発が進み、2009年に「ラー麦」が発売され、すっかり地元の味として根づいています。日本の国民食ともいえるラーメンは、海外でも注目が高まっています。ラーメン店の皆さんには、ぜひ国産小麦のめんを使ってほしいですね。|新横浜ラーメン博物館 館長 岩岡洋志さん|1959年横浜市生まれ。青山学院大学卒業後、一般企業を経て独立。ラーメンのフードアミューズメントパーク「新横浜ラーメン博物館」を企画し、1994年3月にオープン。以降、館長を務める。

自宅で楽しむ国産小麦ラーメン|身近なラーメン製品にも国産小麦は使用されています。自宅で調理できる、生めんと即席めんのアレンジレシピ、レストランで食べられるラーメンメニューを紹介します。|生めん|ラーメンやうどん、そばなど多彩なめんを提供するシマダヤ(株)は、国産小麦を積極的に採用し、食料自給率の向上や原材料の輸入に使われるエネルギーの削減に取り組んでいます。

昔なつかしの「本生」ラーメン(シマダヤ)

  • 醤油味|コシのある中細ちぢれめんと、鶏と豚ガラのコクがあるスープの醤油ラーメンを、豚バラ肉とたっぷりの野菜を使ってあんかけにします。

    豚バラ煮込みあんかけラーメン|材料(1人分):本生中華めん …1食分、添付スープ(醤油) …1食分、豚バラ肉 …60グラム、こんにゃく …20グラム、だいこん …20グラム、にんじん …10グラム、木綿豆腐 …4分の1丁、サラダ油 …適量、万能ねぎ …適量、水溶き片栗粉 …適量|作り方:1.豚バラ肉をひと口大に、こんにゃくは1センチメートルの厚さに切ります。だいこんとにんじんはいちょう切りにします。2.熱したフライパンにサラダ油をひき、1を入れ炒めます。3.2のフライパンに添付スープと規定量のお湯と、1センチメートルの厚さに切った木綿豆腐を入れて煮込み、火を止めてから、水溶き片栗粉を入れてよく混ぜ、再び火をつけてとろみをつけます。4.同時に別の鍋を用意し、たっぷりの沸騰したお湯でめんを茹で、湯切りをし、器に盛ります。5.4に3のあんをかけ、小口切りにした万能ねぎを散らしたら出来上がりです。

  • 味噌味|ちぢれ麺と、3種類の味噌をブレンドし、豚と香味野菜のコクとうま味を加えたスープの味噌ラーメンにチーズをのせて、濃厚な一品に。

    味噌チーズラーメン|材料(1人分):本生中華めん …1食分、添付スープ(味噌) …1食分、じゃがいも …2分の1個、キャベツ …1枚、にんじん …20グラム、ごま油 …適量、塩・こしょう …少々、[A]とろけるチーズ …1枚、焼豚 …2枚、コーン …20グラム、長ねぎ(小口切り) …適量|作り方:1.じゃがいもは皮をむいて下茹でします。キャベツとにんじんは食べやすい大きさに切ります。2.フライパンでごま油を熱し、キャベツとにんじんを炒め、塩・こしょうで味を調えます。3.鍋を用意し、たっぷりの沸騰したお湯でめんを茹で、湯切りをします。4.どんぶりに添付スープと規定量の熱湯を注ぎ、3のめんを入れます。5.2とA、じゃがいもを彩りよく盛り付けて出来上がりです。

即席めん|1950年代後半から普及した即席めんでも、国産小麦を使用した商品があります。東洋水産(株)が1977年に発売した「昔ながらの」シリーズは、北海道産小麦を100パーセント使用しています。

「昔ながらの」シリーズ(東洋水産)

  • みそらーめん|赤味噌と白味噌を合わせたコクのある味噌スープの味噌ラーメンを使って、ひき肉たっぷりの担担めんを作ります。キャベツを使うことでヘルシーに。

    キャベツたっぷり坦坦風みそラーメン|材料(1人分):昔ながらのみそラーメン …1袋、豚ひき肉 …60グラム、キャベツ …60グラム、長ねぎ …50グラム、しょうが …少々、塩 …少々、サラダ油 …小さじ1、[A]豆板醤 …小さじ1弱、みりん・醤油・酒 …各小さじ1、サラダ油 …小さじ1|作り方:1.キャベツと長ねぎはあらみじん切りに、しょうがはみじん切りにします。2.熱したフライパンにサラダ油をひき、豚ひき肉と1を入れ、塩を少々ふって炒めます。しんなりしてきたらAを加えて、焦げないようにさらに炒めます。3.鍋に規定量の水を入れて沸かし、めんを加えてほぐしながら5分煮ます。4.どんぶりに添付の液体スープを入れておき、めんが茹で上がったら、汁ごとどんぶりに移してよくかき混ぜ、2をのせたら出来上がりです。

  • 中華そば|あっさりとした鶏ガラスープの中華そばを、名古屋のご当地グルメとして人気の台湾ラーメンにアレンジ。口中に豚ひき肉のうま味が広がります。

    台湾ラーメン|材料(1人分):昔ながらの中華そば  …1袋、豚ひき肉 …50グラム、ごま油 …小さじ2、にら …2分の1束(50グラム)、長ネギ …4分の1本(25グラム)、もやし …4分の1袋(50グラム)、ごま油 …適量、ラー油 …適宜、[A]酒 …大さじ1、甜麵醤 …小さじ2、豆板醤 …小さじ2分の1、おろしにんにく …小さじ5分の1、おろししょうが …小さじ5分の1、五香粉 …少々|作り方:1.にらは3センチメートル長に、長ねぎは斜め薄切りにします。2.フライパンにごま油、豚ひき肉、Aを入れて弱めの中火にかけ、よく混ぜながら炒めます。豚ひき肉に火が通ったら1ともやしを加えてさらに炒めます。3.鍋に規定量の水を沸かし、めんを加えてやさしくほぐしながら3分茹でます。4.どんぶりに添付の液体スープを入れておき、めんが茹で上がったら、汁ごとどんぶりに移してよくかき混ぜ、2をのせます。好みでラー油をたらしたら出来上がりです。

外食(餃子の王将)|外食チェーン「餃子の王将」では、2014年に餃子の皮やラーメンに使用する小麦を北海道産に切り替えました。|「餃子の王将」のラーメンメニューは、すべて北海道産小麦を使用しためんで提供されています。北海道産小麦を使用することで、よりツルッと滑らかな食感が楽しめるようになりました。「餃子の王将ラーメン」の醤油豚骨ベースのコクのあるスープにも「忘れられない中華そば」の醤油ベースのスープにもピッタリ合っています。

パンと中華麺用小麦の作付け比率|小麦の作付け面積に占める、パンと中華めん用小麦の作付比率はここ20年で大きく上昇しています。小麦の品種改良が進み、パンや中華めんに適した小麦が生産されるようになったことが大きな要因のひとつです。こうした取り組みを評価した食品メーカーや外食チェーン、製めん所やラーメン店が、国産小麦を積極的に使用するようになっています。|資料:農林水産省「麦の生産をめぐる事情」をもとに作成

今週のまとめ

長い時間をかけて日本の食文化として
根づいたラーメン。
外食はもちろん、
即席めんや生めんを調理する
楽しみもあります。
原材料である
国産小麦の生産も伸びており、
今後の活性化が期待されます。

お問合せ先

大臣官房広報評価課広報室

代表:03-3502-8111(内線3074)
ダイヤルイン:03-3502-8449

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