
第3回
新食感と手軽さが魅力
「米粉のおやつ」
国産食材を使った、かわいくて初心者でも作りやすい和スイーツのレシピをプロに教えてもらう連載企画。今回のテーマは「米粉」。小麦粉の代わりになる食材です。独特のもちもち・カリッとした食感や、米ならではの甘味が魅力。ダマになりにくい特徴から、粉をふるう手間がかからないのもうれしいポイントです。

レシピを教えてくれるのは…
米粉料理家/管理栄養士 中村りえさん

食品メーカー、健康保険組合勤務を経て独立。家族の小麦アレルギーをきっかけに米粉を使い始め、そのおいしさに魅了されて米粉レシピサイト「米粉おやつLabo」を立ち上げる。米粉料理家としてレシピ開発、コラム執筆、メディア出演など幅広く活躍中。著書に『米粉のおやつとおかず』(宝島社)。
蒸しパン
(プレーン/さつまいもと黒ごま入り)

材料を混ぜて
フライパンで蒸すだけ。
小腹が空いたら
すぐ作れる素朴なおやつ
米粉の素朴な味わいと、しっとりもちもちした食感を堪能できる蒸しパン。蒸し器やせいろを持っていなくてもフライパンで簡単に作れます。プレーンタイプなら15分ほどで完成。小腹が空いた時や忙しい朝の朝食におすすめです。さまざまアレンジが楽しめるのも蒸しパンのいいところ。たとえば、ほっこり甘いさつまいもと香ばしい黒ごまを加えるのはいかが? 米粉本来のほのかな甘味と相まって、おいしさが増します。
材料(プリンカップ4個分)
米粉(菓子用) | 100グラム |
砂糖 | 40グラム |
ベーキングパウダー | 小さじ1 |
卵 | 1個 |
牛乳 | 70ミリリットル |
米油 | 大さじ1 |
さつまいも | 60グラム |
みりん | 小さじ1 |
黒煎りごま | 小さじ1 |
用意する器具
プリンカップ(120ミリリットル) | 4個 |
※ない場合はココットなどの耐熱容器で代用可能。
下準備
各プリンカップにグラシン紙のカップをセットする。
作り方
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さつまいもは1センチメートル角に切り、5分ほど水にさらす。
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さつまいもの水気を切って耐熱容器に入れ、みりんをかける。ラップをし600ワットの電子レンジで1分30秒加熱する。
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ボウルに米粉、砂糖、ベーキングパウダーを入れ、泡立て器で混ぜる。
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別のボウルに卵を割り入れてほぐし、牛乳、米油を加えてよく混ぜる。
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❸に❹を加えてよく混ぜる。
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2個のカップに❺の生地を流し入れる。
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残りの生地に❷と黒煎りごまを加えて軽く混ぜ、残りのカップ2個に流し入れる。
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フライパンにカップの半分程度の高さの水を張って沸騰させ、❻と❼を入れる。
POINT
生地ができたら時間を置かず、すぐに加熱すること。膨張剤であるベーキングパウダーの作用が弱まる前に加熱すれば、ふっくらきれいな形に膨らむ。
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蓋をして中火から強火で12分蒸す。
POINT
蓋がドーム型でなく平らな場合は、水滴が蒸しパンに落ちないよう、蓋に布巾を巻いて蒸すとよい。
ほうじ茶カヌレ

外はカリッ、中はもちもち。
米粉だから際立つ
食感の対比と、
ほうじ茶の風味を楽しむ
フランスの伝統菓子カヌレも米粉を使えば時間短縮。小麦粉で作る場合は一般的にひと晩程度生地を寝かせる必要がありますが、米粉はグルテンというたんぱく質を含まないので、生地を寝かせる必要がなく、すぐに焼くことができます。カヌレの特徴といえば、カリッと香ばしい外側と、しっとりもちもちした内側の食感の違い。米粉で作ると、この対比が一段と際立ちます。一般的に使われるラム酒の代わりに、ほうじ茶で風味付け。牛乳に茶葉の芳醇な香りをしっかり移すのがポイントです。
材料(6個分)
米粉(菓子用) | 65グラム |
牛乳 | 260ミリリットル |
バター | 10グラム |
ほうじ茶ティーバッグ | 2個 |
さとうきび糖 | 50グラム |
卵 | 1個 |
卵黄 | 1個 |
はちみつ | 大さじ1 |
用意する器具
カヌレ型 | 6個 |
(上直径5.5×高さ5×底直径4センチメートル程度)
下準備
オーブンを220度に予熱する。
作り方
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小鍋に牛乳、バター、ほうじ茶ティーバッグの中身を入れて弱火にかける。
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バターが溶けたら火を止める。5分置いて少し冷まし、茶漉しでボウルに濾す。
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別のボウルに米粉、さとうきび糖を入れて混ぜる。
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❸に❷を加え、泡立て器で優しくゆっくり混ぜる。
POINT
シャカシャカ混ぜると、泡立って生地が膨らみやすくなる。すると中がスカスカしてカリッと感がなくなるので、混ぜ方は優しくゆっくりを心がけて。
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❹に卵、卵黄、はちみつを加えて優しく混ぜる。
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❺をざるで漉し、型に流し入れる。
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❻を予熱したオーブンに入れる。220度で20分焼き、その後180度に温度を下げて40分焼く。
中村さんの一押し!
和スイーツ店
たいやき わかば
【 東京都新宿区 】

ちょっと塩気の効いた
あんこに
薄皮のパリパリした
食感が絶妙

東京・四谷にある「たいやき わかば」のたい焼きを好きになったのは、おいしいもの好きの母が買ってきてくれたのがきっかけです。1つずつ型に入れて丁寧に焼き上げられるたい焼きは、あんこも生地も自家製。ちょっと塩気の効いたあんことパリパリした薄皮の組み合わせが絶妙なんです。店に行くといつも行列ができていますが、職人さんが手際良く焼いているのを眺めながら待つのも楽しいです。店内で出来立てをほおばると、至福の甘さが口中に広がります。あんこ好きの娘たちに買って帰ることも。「尻尾までしっかりあんこが入ってる!」と喜ばれます。持ち帰ったらオーブントースターで焼いて再度パリッとさせてからいただくのがおすすめです。
所在地
東京都新宿区若葉1-10
電話
03-3351-4396
営業時間
月~土曜日 9時30分~18時30分
祝日 9時30分~18時00分
定休日 日曜日

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