スイーツ好き集まれ!
特別対談 私たち、スイーツに夢中です

「ありが糖運動」とは?
砂糖は食生活に欠かせない存在です。しかし、近年の低糖質ブームや、 砂糖に関する偏った知識の広まりによって、その消費量や需要は年々減少しています。農林水産省では、砂糖が含まれたスイーツを食べたときの幸福感を、身近な人たちと分かち合える社会をつくることを「ありが糖運動」として展開し、砂糖の消費拡大につながる情報を発信しています。

「ありが糖運動」(農林水産省農産局)担当職員の4名も参加。
砂糖は“生命の源”!
田辺智加さん(以下、田辺)近年は、砂糖が悪とまではいかないですけれど、砂糖をとると良くないみたいに言われてしまうのがとても悲しくて。 でも、食品保存に必要な面もあるので、なくてはならない存在だと思いますね。
にしいあんこさん(以下、にしい)生命の源、 糖質=エネルギーに変わっていくものなので、それを排除してほしくないですね。
田辺砂糖をとってエネルギーに変えて、その分、動けばいいんですよね。とりすぎは良くないですが、適度な量を守って食べればいいことですし、幸福度も本当に上がります。
にしい上がりますね。疲れも取れますし。
田辺そうなんです。砂糖を極端に排除してしまうと、ちょっと余裕もなくなって、ギスギスしてしまうイメージはあります。
スイーツ好きは母からの英才教育
田辺私は子どものころ、日本橋(東京都)のデパートにあったフルーツパーラーに、母とよく行っていました。そこで食べたババロアが忘れられなくって。老舗デパートでスイーツを食べることが、子ども心に特別でしたし、「このババロアは他と違うな」と感じとっていたことを覚えています。
にしい僕の忘れられない味は、小学2年生のときのあん巻きです。母の手づくりのあんこを、ホットケーキミックスの残りを薄く焼いたもので巻いて、つくってくれたんです。それが衝撃的においしくて。それから毎日のように「お母さん、あん巻きつくって!」と言っていましたね。
田辺親からのスイーツ英才教育みたいなの、ありますよね。
にしいあの温もりが今でも忘れられなくて。やっぱり原点は母のつくったあんこなんです。


最近、スイーツは食後にとることが多いという田辺さん。
思い出に残る、言葉代わりのスイーツ
にしい20代後半、僕には辛いことが多い時期で、そんなとき実家から届いた段ボール箱にどら焼きや羊羹などが大量に入っていたんです。 僕のあんこ好きを覚えていて、故郷の味を詰めてくれたんですね。泣きながら食べたその瞬間が忘れられなくて。おいしかったし、心に染みましたね。

田辺私は去年、シンガポールで、鮮やかな緑色のパンダンシフォンケーキ(注1)と出合いまして。興味本位で一口食べたら、バニラやココナッツのような幸せな香りに包まれて! 滞在中、パンダンシフォンケーキを買いまくりました。タクシーの運転手さんに、中一レベルの英語で一生懸命話しかけて情報収集していたら、ついには「君はMissパンダンシフォンケーキだ!」と(笑)。ケーキへの情熱だけで人とつながれるのかと思いましたね。お菓子から交流というか、仲良くなること多いですよね。
にしいスイーツは本当にコミュニケーションツールだと思います。甘いものって、誰しもが喜べるもので、 絶対にその一瞬だけで終わらないですよね。必ず続きがあって、交流が生まれていくみたいな。
(注1)
パンダンシフォンケーキ:シンガポールのローカルスイーツ。使用するタコノキ科植物「パンダン」の葉は、独特の甘い香りが特徴で東洋のバニラとも呼ばれる。
春に食べたい旬スイーツ
田辺やっぱりいちごのスイーツを食べたくなります。春になると、福岡県にある和菓子屋さんのどら焼きに、生のいちごが入るんですよ。
にしいワンハンドでいけちゃいますね! 僕は、関西発祥の桜餅の道明寺がおすすめです。桜餅のシーズンになると、関山(かんざん)という桜の花が満開で、ほわっと大きく咲いた花と葉っぱが、まるで道明寺が木の枝にいっぱい生っているように見えるんです。それが可愛くって、関山の花と手元の桜餅を見比べながら食べるわけですよ。春を最強に味わえる贅沢です。
田辺和菓子で季節を感じること多いですよね。私も、気温より店頭の和菓子の名前を見て、「花びら餅……正月かぁ」なんて思ったりします。


エネルギーを出すためにトレーニング前には大福を食べるというにしいさん。
勝手に! 2024年流行スイーツ予想
「ありが糖運動」では毎年、流行スイーツの予想企画を行っています。2024年の5選は以下のとおりです。
- ネオ和菓子(進化形和菓子)…定番の和菓子にフルーツや洋風な素材をミックスするなど、創意工夫されている。
- 猫プリン…ぷるぷる揺れる可愛さに大注目! 優しいミルクプリンのような味わい。
- オニワッサン…おにぎりとクロワッサンの掛け合わせ。韓国ではすでに話題に。
- カップドーナツ…フルーツや生クリームなどトッピングが豊富。食べ歩きできるドーナツ。
- ヴィエノワ…フランス発祥のヴィエノワというパンに生クリームやフルーツを飾り付け。
詳しくはこちら→https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/kansho/kakudai/
田辺若者の和菓子離れに対して、見た目も華やかに、可愛くおいしくという「ネオ和菓子」は、素晴らしい文化だなって思っています。
にしいスパイスも活用されていたりして、進化が止まらない状況ですよね。既存のお菓子を飾りつけるデコスイーツの波もきている感じがしますね。
田辺どれもおいしそうですが、ドーナツって一生流行り続けるものかなと思います。ビジュアルも可愛いですよね。懐かしさもあり、新しさもあり。
にしいあの懐かしさはなんでしょうかね。この流行予想、あながち間違っていないですね!
スイーツ愛で一句詠む
トークの終わりに、スイーツへの愛を川柳に込めて発表! 個性豊かな句に一同、盛り上がりました。
「ありが糖運動」担当職員のみなさん


旅立ちや別れの季節でもある春ですが、「あのとき、友達と食べたアレおいしかったよな」といった記憶が、いつまでも思い出に残ることを詠みました。


チョコ売り場の盛り上がりにバレンタインを感じたり、コンビニにいちごスイーツが並ぶのを見て「もうすぐ春か」と、季節を想ったりしています。


スイーツって、感謝の気持ちを伝えるのに一番ぴったりだなと思っていまして。「ありが糖運動」のセールスも入れてみました。


食事の別腹と同じように、スイーツは家計簿に計上しないで楽しむといった一句です。スイーツ、いっぱい買いたいですもんね。


スイーツの存在が天使だなって思います。幸せって目には見えないものだって思っていましたけれども、幸せ=スイーツ=天使なのではないかと。

あんこがあるからこそ、日本のスイーツ界は世界に打って出られると思っています。そこに必要なものが砂糖であることは間違いありません。
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