新感覚登場! スイーツなグミ
食感が楽しい噛むお菓子「グミ」って何?

グミは1920年代からドイツで作られてきたお菓子で、その主な材料はゼラチンです。ゼラチンは動物の骨や皮からつくられるたんぱく質の一種でコラーゲンを多く含んでおり、歯応えのある独特の食感を生み出します。
同じくゼラチンを使ったお菓子にはゼリーがありますが、グミとゼリーでは含まれている水分の量が違います。ゼリーだと通常、ゼラチン5グラムに水250ミリリットルを加えますが、グミの水分量はその3分の1以下。ゼラチンに対する水分量が少ないため、ゼリーよりも硬くて弾力のある噛み応えに仕上がるのです。
監修:近藤幸子さん(料理研究家、管理栄養士)
47都道府県すべてそろった国産果実グミ
JA全農(全国農業協同組合連合会)が展開する商品ブランド「ニッポンエール」は、「日本全国47都道府県から届けられる日本産のたべものに、そしてにっぽんに、ここからエールをおくろう。」がコンセプト。一般的な食品だけでなく飲料やお菓子のラインナップも充実しています。お菓子の中でも最近人気なのが「国産果実グミ」。全国各地の様々な果実を手軽に味わえると好評です。

開発者に聞いた! 国産果実グミへのこだわり
グミを発売することになったきっかけは?
山田晋也さん(以下、山田)ニッポンエールのコンセプトでもある「47都道府県」がそろうお菓子をつくる、ということを前提にグミを選びました。キャンディやガム、クッキーといった他のお菓子と比べて、グミの市場だけが伸びていたのも一因です。2021年9月にグループ会社の全国農協食品(株)を販売者として、まず21都道県、28種を発売しました。現在は47都道府県の特産を使った味を販売しています。
使っている果実はどのようなものですか。
山田知名度のある品種だけでなく、あまり知られていないものも取り上げています。歴史の浅い新品種や、一般的には知名度の低い特産の果実などです。一般流通に向かない不揃いの果実なども無駄にせず使うようにもしています。
入手に苦労した果実にはどんなものがありますか。
中島月乃さん47都道府県の最後に発売した、滋賀県のいちご「みおしずく」です。これは2022年から栽培が始まったいちごの新品種で、わずかな生産者しかつくっていませんでしたが、JA全農しがと連携して果実を手配することができました。
国産果実グミへの思いを教えてください。
山田グミを通して、果物をもっと知ってほしい、ということを強く思っています。とくに若年層は果物離れしているといわれていますから、このグミがきっかけとなって果物をもっと食べていただけるようになったらうれしいです。
【北海道産】和ハッカ グミ

北海道紋別郡滝上町の「和ハッカ(日本ハッカ)」を使用。ペパーミントのような洋種ハッカに比べ、メントール成分が多いのが特徴。爽やかな香りと清涼感を楽しめる。

【秋田県産】北限の桃 グミ

秋田県鹿角市で収穫された「かづの北限の桃」のジュースを使用。全国でも出荷する時期が一番遅いブランド桃で、豊かな香りとジューシーな甘さを味わえる。

【富山県産】入善ジャンボ西瓜 グミ

富山県入善町の特産で、重さが15から25キログラムもあるラグビーボールのような形の「入善ジャンボ西瓜」の果汁を使用。濃厚な甘さで上品な香りが広がる。

【東京都産】東京ゴールドキウイ グミ

東京都小平市で発見された、鮮やかな黄色い果肉が特徴のキウイフルーツの品種「東京ゴールド」のピューレを使用。やさしい酸味とともに豊かな甘みを感じられる。

【長野県産】シャインマスカット グミ

長野県産「シャインマスカット」の果汁を使用。種がなく皮ごと食べられる果皮を持つぶどうで、同県は全国でも有数の生産地。特有の濃厚な甘みと爽やかな香りを楽しめる。

【滋賀県産】みおしずく苺 グミ

2022年に生産が開始された新品種で、滋賀県初のオリジナルいちご「みおしずく」のジャムを使用。適度な酸味と爽やかな甘みが広がる。

【山口県産】ゆめほっぺ® グミ

山口県特産「ゆめほっぺ(せとみ)」の果汁を使用。清見と吉浦ポンカンを交配した同県オリジナルの柑橘類。中袋が薄くて食べやすく、濃い甘みとやさしい酸味を味わえる。

【熊本県産】ハニーローザ グミ

熊本県産「ハニーローザ」のピューレを使用。毎年6月上旬から中旬のわずか10日間程度しか収穫できない希少な品種。甘みが強くほのかな酸味も楽しめる。

果実を使ったグミを
つくってみよう!

※黄色はみかんジュースでつくったグミ。赤色はカキ氷用のいちごシロップ、紫色はカキ氷用のぶどうシロップでつくったグミです。
果物の味を楽しめるグミは家庭でもつくれます。市販の果実飲料や、果汁入りかき氷用シロップを使うと簡単。今回はみかんジュースと、カキ氷用いちごシロップを使ったつくり方をご紹介します。ひと口サイズに仕上げるには、シリコン製のチョコレート型を使用すると便利です。

果実飲料でつくる場合
果実飲料だけでは甘さが足りないので、まず砂糖を加えて煮詰め、シロップにするのがポイントです。
【材料(つくりやすい分量)】
みかんジュース… 150ミリリットル
砂糖… 大さじ2.5
粉ゼラチン… 5グラム
【つくり方】
小鍋にみかんジュースと砂糖を入れて弱火にかける。半分の量になるまで20分ほどスプーンで混ぜながら煮詰める。
耐熱ボウルに1 を入れてから、粉ゼラチンを振り入れる。軽く混ぜて5分ほど置く。
ラップをふんわりとかけ、電子レンジ(600ワット)で1分加熱する。軽く沸騰し始めるくらいが目安。
ラップを外すとシロップの表面に細かい泡が出ているはず。このままではできあがりの色が濁ってしまうため、先ほど外したラップを使い、シロップの表面に付けて手前に引くと一気に泡が取れる。
3をよく混ぜてから、スプーンでシリコン型に流し込む。
粗熱がとれたら冷蔵庫に入れ、1時間ほど冷やして固める。
シリコン型から取り出してできあがり。

果汁入りシロップでつくる場合
カキ氷用シロップを使ってつくります。シロップの場合は、レモン果汁を加え、甘さを少し抑えるのがポイント。いちごシロップの場合、レモン果汁により発色もよくなります。
【材料(つくりやすい分量)】
カキ氷用のいちごシロップ… 大さじ3
レモン果汁(市販のもの)… 小さじ1
水… 大さじ2
粉ゼラチン… 5グラム
【つくり方】

耐熱ボウルにいちごシロップ、レモン果汁、水を入れる。これらをよく混ぜたあとに粉ゼラチンを振り入れる。再び軽く混ぜて5分ほど置く。
「果実飲料でつくる場合」の 3以降と同じ手順でつくってできあがり。
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