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みんなで支える日本の食卓|施設栽培

施設栽培

施設栽培

健康な食生活に欠かすことのできない野菜は、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを豊富に含む大切な栄養供給源です。健康意識の高まりとともに、野菜の栄養や効能に関心が集まっていますが、いつでもおいしく、安全かつ新鮮な野菜を日本中の食卓へ届け続けられるように、日本の各地でハウスなどの施設を使った野菜の栽培がおこなわれています。

動画ではそうした「施設栽培」での生産、さらに野菜の流通にかかわる人たちの現状が分かりました。そして、「おいしくて健康によい野菜を、1年を通して食卓に届けたい」という想いについても感じてもらえたのではないでしょうか?

とても大切なことなので動画の内容を振り返ってみたいと思います。

おいしい野菜が1年中いつでも食べられる理由

野菜が育つにはそれぞれに本来の適した環境があります。施設栽培はハウスなどを使ってその環境に近付けることで、例えば、夏の野菜を冬でも収穫できるようにするものです。

動画では「1年中野菜を食べられるようにするために日本ならではの特長を活かしている」とありました。

憶えていますか?

答えはBの「地形が南北にタテ長」でした。

動画では、トマトの主要な産地と栽培の時期が紹介されていました。具体的には、夏は北海道や東北の産地、秋になると関東や熊本、そして年明けからピークの5月までは熊本、栃木、愛知、宮﨑と、産地を切り替えながら、一年中安定して野菜を供給できるようにしていることを知ることができました。

そして、「施設栽培」だけで安定した供給が可能になっているわけではなく、外の畑で野菜を育てる「露地栽培」を上手に組み合わせること、さらに、いろいろな地域の特性を生かすことで成り立っているとのことでしたね。

この話は知らなかった人も多かったのではないでしょうか。

施設栽培のおかげで、おいしい野菜を1年中味わうことができますが、難しい問題があることが紹介されていました。憶えているでしょうか?それは、「経営コストが大きい」でしたね。

経営コストの主なものには、肥料代や農業用ビニールなどの資材費があるという話もありました。さらに、光熱動力費や燃料費も原材の元になるものは輸入に頼っていること、そして、国際情勢や為替(円安)の影響を受けてエネルギー価格が高騰しているという話がありましたね。

しかし、野菜の価格は上がっていません。そんな大変な状況でも、野菜の生産者や流通にかかわる人たちが野菜の安定供給のためにいろいろな工夫をしているという話も聞くことができました。

「おいしい」と言ってもらえるのが一番

トマト農家さんへのインタビューで、「おいしいものを作ればお客さんが来てくれるからハウス栽培に取り組んでいる」という話がありました。トマトの味を良くするには、寒さや水分ストレスを与える必要があり、それが管理できることがハウス栽培の特徴でしたね。

そうした管理のために使う燃料(重油)代が急激に上がり、肥料代や梱包資材費なども高くなっている状況ですが、「資材が上がっても、やっぱり使わなきゃいけないものは使って栽培しないといいものはできないし、タイミング時期は確保できないんで、それはちゃんと高くても値上がりしても使うものはしっかり使っています」という話もありました。

驚いた人もいたかと思います。そうする理由は、「いいものができるように」という、とてもシンプルなものでしたが、収穫初めのトマトの味がちゃんと出ていることが確認できて、お客さんが喜んで買ってくれる時が、「一番ホッとする、トマト栽培をやっていて良かったと思える時です」という話も聞けて、温かい気持ちになった人も多いのではないでしょうか。

取材協力: トマト農家 栗原さん(埼玉県)

生産者と消費者をつなぐプロの存在

卸売市場は、全国の生産者が毎日生産する野菜や果物を消費者の方にいつでも安定的に供給していくために、日々集荷を行っているところです。

生産、販売の架け橋として、食の基幹インフラとして市場が成り立っていて、関係者がパートナーシップを結ぶことで、事業が成り立っているという話もありました。

コロナ禍の影響で生産地も含めいろいろな制限がかかる中で流通機関の人たちの努力によって、青果物流通に関しては、市場を通した中で、消費者のもとにいつでも安定的に供給されていた背景には、流通、生産、消費にかかわるすべての人たちの努力があったそうです。

また、「どうしたら野菜、果物を安定的に消費者の元へお届けできるか考えた中で、やはり一人ひとりの柔軟な対応、また、迅速な対応がそれを可能にしたのかな」という言葉を聞けて、心強く感じられたのではないでしょうか?

取材協力: 東京青果株式会社

生産者を経済面で支える「販売のプロ」として産地への貢献を考え、生産者と消費者をつなぐ流通を担うなかで、「どちらにも喜んでもらえるよう、これからもパートナーシップを築いていくことを大事にしたい」という話もありましたね。

インタビューの最後には、消費者のニーズや動向をより正確に迅速に生産者に伝えることや、規格の簡素化や物流の改善などの提案もしていきたいとのことでした。

農家の人たちの努力をムダにすることがないように気を配りながら、野菜の集荷と安定した供給を支えてくれている青果市場で働く人たちの存在が、一年中、新鮮な野菜や果物に困ることのいない私たちの暮らしも支えてくれていることを忘れないようにしたいですね。

普段、何気なく食べている野菜。そのありがたさを意識することなく過ごしてしまいがちですが、嬉しいことに、私たちは一年中いつでも手軽に味わうことができています。

そうした野菜の中には、農家の人たちが技術向上やコスト面での工夫に取り組みながら、自然の力をうまく活かした施設で栽培したものがあること、生産者と消費者をつなぐ重要な役割を担う流通の現場でもさまざまな人たちが頑張ってくれていることを垣間見ることができる動画でした。

参考

農林水産省 「施設園芸のページ」

https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/sisetsu/index.html
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