米を取引する際に守るべき法律
- 更新日:令和7年3月
米の集荷や販売等を行う場合、遵守すべき法律があり、これらの法律に違反した場合には、罰金が科せられます。食品としての安全性を欠くものの流通を防止するため、米を取引するに当たっては、各法律を遵守している事業者と取引するようお願いします。 |
法律(パンフレットは各項目にあります) | 守るべき事項等 | |
米トレーサビリティ法 | ![]() |
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食品衛生法 | ![]() |
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食糧法 遵守事項省令 |
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食糧法 届出関係 |
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食品表示法 | ![]() |
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米トレーサビリティ法
対象事業者
対象事業者は、対象品目となる米・米加工品の販売、輸入、加工、製造又は提供の事業を行うすべての方(生産者を含む)となります。
対象事業者に課せられる義務
- 取引等の記録の作成・保存
米・米加工品を(1)取引、(2)事業者間の移動、(3)廃棄など行った場合には、その記録を作成し、保存してください(紙媒体・電子媒体いずれでも可)。 - 産地情報の伝達
(1)事業者間における産地情報の伝達
(2)一般消費者への産地情報の伝達
取引の際に記録が必要な項目
以下の項目について、記録が必要です。
- 品名
- 産地
- 数量
- 年月日
- 取引先名
- 搬出入した場所
- 用途を限定する場合にはその用途 等
産地の記録の注意点
- 「国産」「○○国産」「○○県産」等と記録。
- 原材料に占める割合の多い順に記載。
- 産地が3か国以上ある場合には、上位2か国のみ記載し、その他の産地を「その他」と記載可。
- 飼料用、バイオエタノール原料用等、非食用のものについては、産地の記録は不要。
- 米飯類、もち、だんご、米菓、清酒、単式蒸留しょうちゅう、みりんについて、最終的な一般消費者販売用の容器・包装に入れられ、当該容器包装に産地が具体的に明記されている場合は、伝票等への産地の記載は不要。
搬出・搬入等の記録の作成について
- 取引(売買)を行っていない場合でも、事業所間(自己の事業所であるかを問わず。)で搬入・搬出を行い、米穀等を移動させた場合は記録すること。この場合産地の記録は不要。
- 同一の事業所内での米穀等の移動については、記録不要。この場合の「事業所」とは一まとまりとして機能を有した一団の場所をいう。
- 記録の義務がかかるのは、法律上、米穀等の販売、輸入、加工、製造又は提供の事業を行うものに限られており、単に運送や保管の事業を行う者は、記録の作成・保存の義務対象外。
取引等の際における記録の仕方
実際の取引のおいて取り交わされる伝票類(帳簿でも可)において、下記にあげる事項が記載されていれば、それを保存しておくことで、記録・保存の義務を果たしたことになります。

記録の保存期間
受領・発行した伝票等や、作成した記録等は3年間保存する必要があります。ただし、消費期限が付された商品については3か月、賞味期限が3年を超える商品については5年の保存が必要となります。
産地情報の伝達の仕方
事業者間における産地情報の伝達
米・米加工品を他の事業者へ譲り渡す場合には、伝票等又は商品の容器・包装への記載により、産地情報の伝達が必要です。
一般消費者への産地情報の伝達
一般消費者に米・米加工品を販売する場合には、米トレーサビリティ法に基づき、産地情報の伝達を行うことが必要となります。
ただし、食品表示法で原料原産地情報表示の義務がある玄米・精米・もちは、食品表示法に従い、これまでどおり表示してください。
また、外食店等では、米飯類のみ産地情報の伝達が必要です。
米トレーサビリティ制度に関するポスター・店頭POP
よくある質問
米トレーサビリティ制度Q&A(平成30年7月改定版)(PDF : 376KB)
For foreigner
食品衛生法
米穀卸売業・米穀小売業を営む事業者は、保健所に営業の届出等を行う必要があります。
詳細は管轄の保健所(外部リンク)へお問い合わせください。
米穀卸売業・米穀小売業を営む皆様へ(チラシ)(PDF : 422KB)
米の保管方法
【事業者の場合】
米の保管における衛生管理で気を付ける点は以下の例のとおりです(現場の状況に応じて追加の措置も検討ください)。
- 共通
・貯蔵倉庫内の清掃
・野生動物や害虫の侵入を防ぐ - 常温貯蔵
通気を保つため、床にじかに置かず、パレットやスノコなどの上に米を置く
貯蔵庫内の温度と湿度、米の穀温と水分を測定・記録し、異常がないか注意する
外気温や湿度が高い春先以降はできるだけ米を低温で貯蔵する - 低温貯蔵
低温倉庫(15℃以下、湿度60~65%程度)で貯蔵することで、米の鮮度の低下が抑えられる
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【消費者の場合】
- 精米したお米は長期保管を避け、風味や品質が落ちないように、精米した日から約1か月で食べきれる量を購入することがおすすめです。
- 保管は、空気に触れて酸化しないよう、清潔な密封容器に入れて、日光が当たらず、温度変化の少ない低温の場所が適切です。なお、販売時の米袋には破裂防止のための小さい穴があいていることがあり、そのまま保管すると湿気や臭いが移りやすくなりますので注意が必要です。
- どうしてもお米の害虫が気になる場合、冷蔵庫の野菜室での保存がおすすめです。ただし、野菜室は湿度が高めなので、この場合も密封容器に入れるか、米袋をさらに厚手のビニールに包み保管すると良いでしょう。暖かい時期は結露しやすくなるので、その点にも注意してください。
食糧法 遵守事項省令
用途限定米穀(加工用米や新規需要米等(飼料用米、米粉用米等))は、主食用等への用途外使用が禁止。有害物質を含むなど、食用に適さない米穀の管理方法や食用転用防止の徹底を定めています。
食糧法遵守事項の概要
米の流通規制について(パンフ)(PDF : 278KB)
食糧法 届出関係
1年間に20精米トン以上の米穀の出荷又は販売の事業を行う場合は、主たる事務所の所在地を管轄する地方農政局等に届出をする必要があります。
米穀の出荷又は販売の事業の届出について
米穀の出荷又は販売の事業の届出について(チラシ)(PDF : 357KB)
食品表示法
容器包装に入れられた米を消費者に販売する場合は、「食品表示基準」に基づく表示が必要です。
「早わかり食品表示ガイド」(PDF:7,219KB)(外部リンク)
お問合せ先
消費・安全局消費者行政・食育課
担当者:米穀流通・食品表示監視室
代表:03-3502-8111(内線4622)
ダイヤルイン:03-6738-6555