ため池
ため池の概要
ため池とは
ため池とは、降水量が少なく、流域の大きな河川に恵まれない地域などで、農業用水を確保するために水を貯え取水ができるよう、人工的に造成された池のことです。ため池は全国に約17万箇所存在し、特に西日本に多く分布しています。
ため池の多くは江戸時代以前に築造され、築造にあたっては、各地域において試行錯誤を繰り返して得られた経験をもとに造られたものと推測されます。
ため池の分布

ため池の築造年代

・ため池とは(PDF : 272KB)
・ため池の歴史(PDF : 400KB)
・ため池の種類と構造(PDF : 471KB)
ため池の多面的機能
ため池は、農業用水の確保だけでなく、生物の生息・生育の場所の保全、地域の憩いの場の提供など、多面的な機能を有しています。
また、降雨時には雨水を一時的にためる洪水調整や土砂流出の防止などの役割を持つほか、地域の言い伝えや祭りなどの文化・伝統の発祥となっているものもあります。
◆ ため池の多面的機能
ため池の災害
ため池の被災状況
近年の自然災害によるため池の被害は、平成16年の新潟県中越地震と10回にわたる台風の上陸や平成23年の東日本大震災による被害が顕著となっています。 直近10年間におけるため池の被害は、約70%が豪雨によるもので約30%が地震によるものです。
ため池の被害推移 
ため池の被災原因 
・ため池の被災状況(PDF : 348KB)
ため池の課題
近年、集中豪雨が頻発する傾向にあり、これに伴い土砂災害も増加傾向にあります。今後30年間に最大震度7クラスの地震が約70%の確率で発生すると言われている南海トラフ地震をはじめ、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震などの発生が懸念されています。
東日本大震災では、ため池決壊により尊い人命が失われるとともに、住宅や農地などでも被害が発生しており、大規模地震に備えた耐震照査と必要な整備の実施が急務となっています。
ため池の多くは、水利組合や集落などの受益者を主体とした組織によって管理されていますが、農家戸数の減少や土地利用の変化から管理及び監視体制の弱体化が懸念されています。
老朽化したため池 
豪雨により決壊したため池 
・ため池の課題(PDF : 429KB)
ため池に関する法律
自然災害によるため池の被災が頻発している中、ため池の権利者の世代交代が進み、権利関係が不明確かつ複雑となっていることや、ため池の管理組織の弱体化により日常の維持管理に支障をきたすおそれがあることが課題となっています。このため、施設の所有者等(所有者、管理者)や行政機関の役割分担を明らかにし、ため池の適正な管理及び保全が行われる体制を整備することを目的として「農業用ため池の管理及び保全に関する法律(令和元年7月1日施行)」が制定されました。
この法律では、全ての農業用ため池を対象に、 ・所有者等による適正管理の努力義務 ・所有者等による都道府県へのため池情報の届出を義務付け ・都道府県によるため池のデータベースの整備、公表 ・ため池の適正な管理が行われていない場合、都道府県による勧告 が規定されています。
また、都道府県は、決壊した場合の浸水区域内に住宅等があり、居住者等の避難が困難となるおそれのあるため池を「特定農業用ため池」として指定することとしています。特定農業用ため池に指定されると、 ・堤体の掘削等の形状変更行為が知事の許可制となり、ため池の改良・廃止といった防災工事を実施する際、所有者等は計画の届出が必要 ・市町村はハザードマップの作成等の避難対策を実施するとともに、必要に応じてため池の施設管理権を取得可能 ・都道府県は必要な防災工事が実施されない場合に、所有者等へ防災工事の施行命令を出すことができ、必要に応じて防災工事の代執行が可能 となります。
・農業用ため池の管理及び保全に関する法律の概要(PDF : 1,186KB)
・農業用ため池の管理及び保全に関する法律リーフレット(PDF : 801KB)
・ため池に関する法令、関係通知
ため池一斉点検
豪雨や大規模地震等により多くのため池が被災し、大きな被害が生じたことを踏まえ、都道府県や市町村が主体となって、平成25年度から平成27年度の3か年で、全国のため池の一斉点検を実施しました。
この結果を踏まえ、防災重点ため池を中心に、地方公共団体等において詳細調査を実施し、対策が必要であるかどうかの判断が行われています。対策が必要な場合、ハードとソフトを組み合わせた防災・減災対策を実施することとしています。
防災重点ため池については、平成30年7月豪雨によるため池被害を踏まえ、新たな選定基準を設定し、現在、再選定を行っているところです。
〇ため池一斉点検の結果及び詳細調査等の実施状況 ・ため池一斉点検の結果について(平成28年3月末時点) ・ため池一斉点検を踏まえた詳細調査等の実施状況(平成29年3月末時点)(PDF : 262KB) ・ため池一斉点検を踏まえた詳細調査等の実施状況(平成30年3月末時点)(PDF : 252KB)
ため池の安全対策
ため池の周囲には都市化や混住化が進んでいるところも多く存在し、事故の危険性が増しています。 このような中、安全管理に対する施設管理者の意識高揚、関係者間の連携などが重要となってきています。
・ため池の安全対策の必要性(PDF : 200KB)
・ため池の安全管理は大丈夫?(リーフレット)(平成27年6月作成)(PDF : 1,159KB)
・ため池の安全対策事例集(平成25年5月作成)(PDF : 2,457KB) 分割版1(PDF : 2,011KB)分割版2(PDF : 898KB)
ため池についての情報発信
ため池百選
農業者の減少、高齢化の中で管理が難しくなりつつあるため池について、その歴史や多様な役割、保全の必要性を国民の皆様に理解いただく契機とするため、農業用の水源として秀でた特徴を有する全国のため池100地区を「ため池百選」として選定しました。
・ため池百選パンフレット(PDF : 3,557KB) 分割版1(PDF:1,799KB) 分割版2(PDF:1,148KB) ・ため池百選選定地区一覧
特色のあるため池の紹介
全国にあるため池には、農業用に利用されているだけでなく、地域の資源として活用しているものや、農業者以外の団体などと一緒に管理・保全しているものなど、特色のあるため池が多数存在しています。
・青森県:藤枝ため池(PDF : 278KB)
・千葉県:小中池(PDF : 641KB)
・岐阜県:伊自良ため池(PDF : 472KB)
・兵庫県:天満大池(PDF : 230KB)
・高知県:弁天池(内原野池)(PDF : 474KB)
・佐賀県:開拓ため池(PDF : 661KB)
過去に掲載されたため池については、こちらから閲覧できます。
ため池通信
ため池通信は、ため池のある地域の安全・安心で豊かな暮らしを実現し持続するために、全国各地のため池の防災減災対策や保全管理活動などの情報を関係者や地域の皆さんと共有することを目的としたメールマガジンです。四半期に1回配信しています。
配信登録、または、配信先の変更、配信解除等については、農林水産省メールマガジンページより手続きをお願いします。
◆ 配信記事内容
ため池ニュース :ハザードマップや減災対策に関する情報、整備に係る情報、管理や保全活動・イベントに関する情報、水難事故情報、特色のあるため池の紹介 等
ため池に関する事例集・マニュアル等
・ため池の洪水調節機能強化対策の手引き(平成30年5月作成)(PDF : 7,181KB) 分割版1(PDF : 1,542KB) 分割版2(PDF : 1,526KB) 分割版3(PDF : 1,125KB) 分割版4(PDF : 2,028KB) 分割版5(PDF : 1,856KB)
・ため池群を活用した防災・減災対策の手引き(平成29年9月作成) (PDF : 8,846KB) 分割版1(PDF : 1,913KB) 分割版2(PDF : 2,585KB) 分割版3(PDF : 2,027KB) 分割版4(PDF : 1,780KB) 分割版5(PDF : 2,007KB)
・ため池機能診断マニュアル(暫定版) (平成28年10月作成) (PDF : 2,473KB) 分割版1(PDF : 1,427KB) 分割版2(PDF : 1,084KB) 個表等(EXCEL : 441KB)
・ため池管理マニュアル (平成27年10月作成)(PDF : 3,025KB) 分割版1(PDF : 1,811KB) 分割版2(PDF : 1,626KB)
・ため池の保全管理体制整備の手引き(平成26年7月作成)(PDF : 7,007KB) 分割版1(PDF:1,470KB) 分割版2(PDF:1,291KB) 分割版3(PDF:1,448KB) 分割版4(PDF:1,306KB) 分割版5(PDF:1,485KB) 分割版6(PDF:1,533KB) 分割版7(PDF:1,511KB) 分割版8(PDF:438KB)
・ため池の保全・管理活動事例集(平成25年6月作成) (PDF : 2,988KB) 分割版1(PDF:1,965KB) 分割版2(PDF:1,212KB)
・ため池ハザードマップ作成の手引き(平成25年5月作成) (PDF:2,745KB)
ため池関連リンク集
ため池の防災減災に関する他機関の情報は下記のURLを参考にしてください。
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究部門
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