いちごを使った離乳食
甘くて栄養のある旬のいちごは、離乳食にも向いています。離乳食研究家のYASUYOさんに離乳中期以降のレシピを伺いました。
いちごでひと味違った離乳食を
離乳食には子どもの味覚を形成させる目的があります。調味料はなるべく使わずに、食材そのものの味を生かすように作りましょう。熟した旬のいちごは、甘みが強いだけでなく、栄養価も高いので離乳食に向いています。風邪の予防や免疫力を高めるといったことも期待できますよ。
また、いちごにはキシリトールが含まれているので虫歯予防にもなります。さらに、食物繊維、ペクチンも多く含まれるので、便秘解消にも役立つといえます。
離乳食に向いている品種は、酸味が強いものよりも甘みをしっかり感じられるもの。「あまおう」「アイベリー」などは糖度が高く、酸味のバランスもよいので、子どもに好まれやすいです。
今回は離乳中期(生後7カ月から8カ月ごろ)に加え、離乳後期(生後9カ月から11カ月ごろ)、離乳完了期(生後12カ月から18カ月ごろ)のそれぞれの過程に分けて、いちごを使った離乳食を紹介します。
監修
離乳食研究家 YASUYOさん
大手航空会社に8年間勤務。結婚、出産を機にFUNFAM(株)を創業。現在、同社代表取締役。全国で離乳食スクールを主宰し、延べ1万人以上の受講生を輩出。考案した離乳食のレシピ数は3,000以上。アレルギーを持つ子ども向けのレシピも多数。
アレルギーについて
アレルギーの原因として、発症件数が多いもの、発症したときに症状が重いとされている特定原材料27品目に、いちごは含まれていません。ただし、アレルギー反応が出る可能性もあるため、初めて与えるときは、加熱したいちごをスプーンで1さじだけ食べさせ、様子を見ましょう。アレルギー反応は一般的に、摂取後20分から30分以内に症状が出てくるといわれています。症状が見られた場合は、医師に相談してください。
かぶといちごのとろとろ
かぶは筋が少なく柔らかいので離乳食向き。ビタミン類の多い葉も加えます。いちごは裏ごしして柔らかくすることで、離乳中期に適した舌でつぶせる程度の硬さになります。
材料(注)材料は2食分(2回分)です。
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いちご・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3個
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かぶ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30グラム(4分の1個程度)
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かぶの葉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適宜
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水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・200ミリリットル
作り方
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1かぶを根元で切り、皮をむく。
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2同じくらいの大きさに薄く切る。葉も小さく切る。
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3鍋に水200ミリリットルを入れて火を付け、沸騰したらかぶと葉を入れて4分から5分ゆでる。レンジで行う場合は、切ったかぶと葉を耐熱容器に入れ、600ワットのレンジで2分半ほど加熱すると柔らかくなる。水は加えなくてよい。
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4いちごを細かく切って、木べらなどで裏ごしをする。
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5裏ごしをしたいちごは、600ワットのレンジで20秒から30秒加熱しておく。
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63をブレンダーでつぶす。完全になめらかにしなくてもよく、少し粒感が残っていてもよい。マッシャーでも代用できる。
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7つぶしたかぶの上に、いちごの裏ごしをのせてできあがり。
いちごとフルーツのパングラタン
離乳後期になると取り入れられる、ヨーグルトを使ったメニュー。腸の調子を整えるだけでなく、たんぱく質も補給できます。調理の際、ヨーグルトに入っている水分を切っておくことで酸味が和らぎ、飲み込みやすくもなります。華やかな彩のいちご、キウイフルーツ、バナナは細かく切ることで、離乳後期に適した歯茎でつぶせる程度の硬さになります。
材料(注)材料は2食分(2回分)です。
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いちご・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2個
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キウイフルーツ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3分の1個
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バナナ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4分の1本
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プレーンヨーグルト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75グラム
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卵黄・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1個分
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食パン(8枚切り)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2分の1枚
(注)ハチミツ入りの食パンは避ける。ハチミツには乳児ボツリヌス症を引き起こすリスクがあるため、表示をよく確認しよう。
作り方
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1ざるにキッチンペーパーを敷き、その上にヨーグルトを入れる。冷蔵庫に1時間ほど入れて、ヨーグルトに含まれる水分を切る。ヨーグルトをスプーンですくって逆さにし、落ちない程度になったら水分が切れた状態。ボウルに移しておく。
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2いちご、皮をむいたキウイフルーツ、バナナを1センチメートル程度の角切りにしておく。
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31に卵黄を加えてしっかりと混ぜる。
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4食パンの耳を切り、1センチメートル程度の角切りにする。
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5耐熱皿に食パンを敷き、そこに3を流し入れ、2をのせる。
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6トースターで5分程度焼いて、できあがり。
水切りヨーグルトのホールケーキ
ホイップクリームとスポンジの代わりに、ヨーグルトと食パンを使ったスイーツ風メニュー。いちごは細かく切ったり、薄切りにしたりすることで、離乳完了期に適した歯茎でかめる程度の硬さになります。
材料(注)材料は2食分(2回分)です。
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いちご・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3個
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プレーンヨーグルト・・・・・・・・・・・・・・・約320グラム
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食パン(8枚切り)・・・・・・・・・・・・・・・3枚
作り方
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1ざるにキッチンペーパーを敷き、その上にヨーグルトを入れる。冷蔵庫に1時間ほど入れて、ヨーグルトに含まれる水分を切る。ヨーグルトをスプーンですくって逆さにし、落ちない程度になったら水分が切れた状態。ボウルに移しておく。
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2いちご2個を1センチメートル程度の角切りにしておく。
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3いちご1個を飾り用として、縦に薄切りにしておく。
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4マグカップやお茶碗、丸皿などを使って、食パンを丸くくり抜く。
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5食パン1枚に1のヨーグルトをぬり、2のいちごをのせて、さらに1のヨーグルトをのせる。
その上に食パンを重ね、同様に繰り返す。 -
63枚目の食パンを重ね、1のヨーグルトを全体にぬる。表面に3のいちごを飾ってできあがり。
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