

47都道府県の特産食材と、それらを組み合わせた絶品カレーレシピを、旬に合わせて紹介します。
第22回



岩手県
わかめ
岩手県では、沿岸部のほぼ全域でわかめの養殖が行われており、日本でも有数のわかめの産地として知られています。2011年の東日本大震災による津波の発生により、海上の養殖施設や漁船などが壊滅的な被害を受けましたが、漁業関係者や自治体などが一丸となって復旧を行ったことで、震災の翌年には水揚げを再開し、再び活気を取り戻しています。岩手沿岸では、わかめが生長する秋から冬にかけて、北から流れ込む親潮が豊富な栄養分を供給し、南から流れこむ黒潮と混ざり合うことで生育に適した環境となります。2つの潮がぶつかる激しい海流と栄養豊富な潮の流れに育まれることで、肉厚で弾力のある食感が特徴の「岩手のわかめ」が育ちます。
島根県
シジミ
島根県の宍道湖は全国のシジミ漁獲量の4割以上を占める、日本でもトップクラスのヤマトシジミの産地です。西部に位置する斐伊川から淡水が注がれ、東部からは日本海より中海、大橋川を通じて塩水が遡上する汽水湖で、宍道湖のシジミは、海水と淡水が混ざり合う汽水域に生息しています。ジョレンという竿の先にツメのあるカゴがついた道具などを使って漁獲された宍道湖のシジミは、粒が大きく肉厚な身が特徴。その成長には時間がかかり、漁獲サイズになるには最低でも2年以上かかるといわれています。宍道湖では漁獲量に制限を設けるなどの資源管理や、環境保全のための湖の清掃などの取り組みが行われています。
シジミの出汁がしっかりと
効いたスープカレー
キムチとごま油を使って韓国風に仕上げたスープカレーは、体も温まり、まだ寒さの残る春の初めにぴったりです。シジミの出汁とわかめの食感、豚肉のコクが合わさり、奥深さを楽しめるスープカレーに仕上がりました。キムチとカレー粉は意外な組み合わせかもしれませんが、実は好相性。白いご飯に合わせるのはもちろんですが、中華麺やうどんと合わせるのもおすすめです。
材料をそろえよう
わかめは、柔らかい
刺身用わかめを使いましょう
酸味や辛みが強いキムチを使う場合は、調味料を調整してお好みの味に仕上げてください。

材料(2人前)
-
- シジミ
- 150グラム
-
- わかめ
- 50グラム
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- キムチ
- 80グラム
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- 豚薄切り肉
- 50グラム
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- 豆腐(絹ごし)
- 2分の1丁
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- ごま油
- 小さじ2
-
- カレー粉
- 大さじ1
-
- 鶏がらスープの素
- 小さじ2
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- 醤油
- 小さじ1
-
- おろしニンニク
- 小さじ2分の1
-
- 水
- 400ミリリットル
-
-
(シジミの砂抜き材料)
-
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- 水
- 500ミリリットル
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- 塩
- 小さじ2分の1
つくってみよう
カレー粉を2回に分けて
いれることで、
カレーの香りが際立ちます
シジミは、水500ミリリットルに塩小さじ2分の1を入れた塩水に1時間以上つけて砂抜きをしておき、
殻をこすり合わせるように洗ってから使いましょう。
-
1
わかめは食べやすい大きさに、キムチと豚薄切り肉は必要に応じて適当な大きさに切る。
-
2
鍋にごま油をひき、豚薄切り肉、キムチ、カレー粉(全量の3分の2)、おろしにんにくを入れて肉の色が変わるまで炒める。
-
3
2に水、鳥がらスープの素、醤油を加えて沸騰するまで煮る。
-
4
3が沸騰したらシジミ、わかめを加える。
-
5
4に豆腐をスプーンで好みの大きさにすくって入れる。
-
6
仕上げにカレー粉の残りを加え、しじみの口が開くまで加熱する。
完成!

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Profile

Mako(まこ)さん
フードクリエイター、栄養士、フードコーディネーターの資格を持つ、アイデア料理研究家。著書に「家政婦Makoのずぼら冷凍レシピ」(マガジンハウス)などがある。

農林水産省「国際果実野菜年2021」公式HP
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/iyfv.html

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