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農林水産省

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更新日:令和7年3月31日

稲穂イラスト米の先物取引とは俵イラスト
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米の先物市場の役割

米の生産者や卸売業者など、米に関わる事業者の主なリスクとして、収穫量の増加・減少リスクと価格変動リスクが挙げられます。特に価格変動リスクを抑制するためには、安定した価格・数量での取引が求められます。

安定した価格・数量での取引を拡大するためには、収穫前に価格や数量を取り決める契約を進めることが重要です。

しかしながら、事前に決めた価格が、実際に米を受け渡す時点の価格よりも高かったり低かったりすることを心配し、価格や数量を事前に取り決める契約が伸張していないのが実情です。

先物市場では、将来的な価格がどう推移するかを予め見通しつつ取引が行われます。このため、先物市場で将来価格が明らかになり、広く社会で共有できる指標としての将来価格となることで、将来価格の見通しが立てやすくなり、安定した価格・数量での取引が広がることが期待できます。

将来価格が明らかになるメリットを各事業者別に紹介します。

○生産者
・米の品種選択や、麦・大豆等との作物選択の参考にできます。
・播種前に売上げを予想できることで設備投資に必要な資金計画を立案することができ、中長期的な見通しをもって経営を行うことが可能になります。

図8


○卸業者・実需者
・原料価格の見込みを事前に入手できることで商品設計における費用と利益の正確な見積もりが可能になります。
図9

○米関係者
・先物取引の「透明かつ公正な価格形成」の機能によって、米の価格指標が共有されるため、川上と川下の間で将来価格の相場感が共有され、事前契約の拡大につながります。

・先物取引の「価格変動リスクのヘッジ」の機能によって、米の価格変動リスクを軽減できます。具体的な仕組みはこちら説明します。



Q&A

Q1.米の先物取引が現物の米価の高騰や急落を引き起こさないの?
A1.先物取引は、将来の価格変動リスクをヘッジするための手段として利用することができます。商品先物取引が適切に活用されれば、生産者や流通業者、実需者の経営の安定に寄与します。
一方、先物取引において、異常な投機的取引が行われると先物価格が高騰や急落し、米の需要に応じた生産や事前契約の取組を阻害する可能性があります。 このため、農林水産省では、異常な投機的取引が行われないよう市場を監視監督しています。

Q2.米の先物取引の活用事例としてどんなものが考えられるの?
A2.事前契約と組み合わせる活用事例としては、以下のようなケースが想定できます。(先渡取引など取引形態ついてはこちら説明しています。)





Q3.先物取引で損失が生じることもあるの?
A3.先物価格が、予測に反して上昇(下落)した場合は、先物取引で損失が生じることもあります。この損失の額が、取引証拠金の取引の信用を担保するための金銭の額を上回る場合もあります。 商品先物取引を行う場合には、取引の仕組みやリスクについて十分に理解した上で、許可を受けた商品先物取引業者又は登録を受けた商品先物取引仲介業者を通じて行っていただきますよう留意願います。

Q4.米の先物価格はどこを見るとわかるの?
A4.米の先物価格は、(株)堂島取引所の公表情報をHPから確認することができますこちら御確認ください。
取引に参加していない人も確認できます。

用語解説

・「米穀指数先物取引」ってなに?
(株)堂島取引所で行われている米の先物取引です。この先物取引は、米そのものではなく、全国の「米の平均価格」を対象にした指数取引です。農林水産省等のデータを基に平均価格が算出されています。
図7
(株)堂島取引所の米穀指数先物取引では、米の受渡しは行いません。最終決済日に、取引時の価格と米の平均価格との価格差で清算します。

「現物コメ指数」ってなに?
現物コメ指数は、農林水産省が毎月公表する「米の相対取引価格・数量」における全銘柄平均価格の当月値を予測した値であり、発表当月の米の価格相場の推計値です。
現物コメ指数は、農林水産省の「米の相対取引価格・数量」の前月の結果と、公益社団法人米穀安定供給確保支援機構のDI調査(米取引関係者の判断に関する調査)の結果を用いて算出します。

(関連リンク:・現物コメ指数算出要領
米の相対取引価格・数量、契約・販売状況、民間在庫の推移等 
DI調査(米取引関係者の判断に関する調査)

リンク集

シーズンレポート

米の将来価格に関する実務者勉強会とりまとめ

お問合せ先

大臣官房 新事業・食品産業部 商品取引グループ

代表:03-3502-8111(内線4174)
ダイヤルイン:03-3502-2126

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