3 調査結果の詳細 (2. 現在の食生活について)
(1)健全な食生活の心掛け
日頃から、健全な食生活を実践することを心掛けているか聞いたところ、『心掛けている』と回答した人の割合が74.4%(「常に心掛けている」13.8%+「心掛けている」60.6%)、『心掛けていない』と回答した人の割合が24.8%(「あまり心掛けていない」23.5%+「まったく心掛けていない」1.3%)となっている。(図2 - 1)
性別にみると、『心掛けている』と回答した人の割合は女性で高く、『心掛けていない』と回答した人の割合は男性で高い。
性・年齢別にみると、女性の60歳代以上で『心掛けている』と回答した人の割合が高い。(図2-1-1)
(2)栄養バランスに配慮した食生活
主食・主菜・副菜を3つそろえて食べることが1日に2回以上あるのは、週に何日あるか聞いたところ、「ほぼ毎日」と回答した人の割合が38.2%、「週に4~5日」と回答した人の割合が22.0%、「週に2~3日」と回答した人の割合が24.7%、「ほとんどない」と回答した人の割合が13.6%となっている。
若い世代(20~39歳)では、「ほぼ毎日」と回答した人の割合が28.3%、「週に4~5日」と回答した人の割合が18.7%、「週に2~3日」と回答した人の割合が30.0%、「ほとんどない」と回答した人の割合が22.8%となっている。(図2 - 2)
栄養バランスに配慮した食生活について、若い世代(20~39歳)では、主食・主菜・副菜を3つそろえて食べることが1日に2回以上あるのは「ほとんどない」と回答した人の割合が高い。
性・年齢別にみると、男性、女性ともに70歳以上で「ほぼ毎日」と回答した人の割合が高い。(図2-2-1)
(3)栄養バランスに配慮した食事を増やすために必要なこと
主食・主菜・副菜を3つそろえて食べることが1日に2回以上あるのが「週に4~5日」、「週に2~3日」、「ほとんどない」と回答した人に、3つそろえて食べる回数を増やすために必要なことを聞いたところ、「手間がかからないこと」を挙げた人の割合が59.9%と最も高く、次いで、「時間があること」(52.1%)、「食費に余裕があること」(49.8%)の順となっている。(3つまでの複数回答、上位3項目)(図2 - 3)
栄養バランスに配慮した食事を増やすために必要なことについて、性別にみると、「手間がかからないこと」、「時間があること」を挙げた人の割合は女性で高く、「家に用意されていること」、「外食やコンビニ等で手軽に取ることができる環境があること」を挙げた人の割合は男性で高い。
性・年齢別にみると、女性の20歳代~50歳代で「時間があること」を挙げた人の割合が高い。(表2 - 3)
(4)朝食を食べる頻度
ふだん朝食を食べるか聞いたところ、「ほとんど毎日食べる」と回答した人の割合が78.6%、「週に4~5日食べる」と回答した人の割合が5.3%、「週に2~3日食べる」と回答した人の割合が4.9%、「ほとんど食べない」と回答した人の割合が10.1%となっている。
若い世代(20~39歳)では、「ほとんど毎日食べる」と回答した人の割合が61.8%、「週に4~5日食べる」と回答した人の割合が9.4%、「週に2~3日食べる」と回答した人の割合が9.7%、「ほとんど食べない」と回答した人の割合が18.7%となっている。(図2 - 4)
朝食を食べる頻度について、若い世代(20~39歳)では、「ほとんど毎日食べる」と回答した人の割合が低く、「ほとんど食べない」と回答した人の割合が高い。(図2-4-1)
(5)朝食を食べるために必要なこと
ふだん朝食を「週に4~5日食べる」、「週に2~3日食べる」、「ほとんど食べない」と回答した人に、朝食を食べるために必要なことを聞いたところ、「朝、食欲があること」を挙げた人の割合が45.7%と最も高く、次いで、「朝食を食べる習慣があること」(42.6%)、「朝早く起きられること」(41.1%)の順となっている。(複数回答、上位3項目)(図2 - 5)
朝食を食べるために必要なことについて、性別にみると、「朝食を食べる習慣があること」を挙げた人の割合は男性で高く、「自分で朝食を用意する時間があること」を挙げた人の割合は女性で高い。
若い世代(20~39歳)では、「朝早く起きられること」、「自分で朝食を用意する時間があること」、「夜遅くまで残業するなど労働時間や環境に無理がないこと」を挙げた人の割合が高い。(表2 - 5)
(6)食品の選択や調理についての知識
健全な食生活を送るために、どのような食品を選択するとよいかや、どのような調理が必要かについての知識があるか聞いたところ、『あると思う』と回答した人の割合が70.6%(「十分にあると思う」10.0%+「ある程度あると思う」60.6%)、『ないと思う』と回答した人の割合が28.8%(「あまりないと思う」26.0%+「まったくないと思う」2.8%)となっている。(図2 - 6)
性別にみると、『あると思う』と回答した人の割合は女性で高く、『ないと思う』と回答した人の割合は男性で高い。
性・年齢別にみると、女性の50歳代以上で『あると思う』と回答した人の割合がおよそ8割以上と高い。(図2-6-1)
(7)普段の食事の準備
普段の食事を自分で準備しているか聞いたところ、「ほとんどのものを食材から調理して、食事を準備している」と回答した人の割合が28.8%、「一部市販食品を取り入れて、食事を準備している」と回答した人の割合が39.7%、「ほとんどのものに市販食品を利用して、食事を準備している」と回答した人の割合が7.8%、「自分で食事を準備していない」と回答した人の割合が23.0%となっている。(図2 - 7)
普段の食事の準備について、性別にみると、「ほとんどのものを食材から調理して、食事を準備している」と回答した人の割合は女性でおよそ4割と高くなっている。
性・年齢別にみると、「自分で食事を準備していない」と回答した人の割合は男性の全ての年齢で3割を超えている。(図2-7-1)
(8)普段の食事について
「自分で食事を準備していない」と回答した人に、普段の食事について聞いたところ、「自分以外(家族)がほとんどのものを食材から調理して、食事を準備している」を挙げた人の割合が71.6%と最も高く、次いで、「自分以外(家族)が一部市販食品を取り入れて、食事を準備している」(50.6%)、「市販食品や弁当を利用する」(18.8%)の順となっている。(3つまでの複数回答、上位3項目)(図2 - 8)
普段の食事について、若い世代(20~39歳)の男性では、「市販食品や弁当を利用する」、「飲食店や社員食堂などを利用する」を挙げた人の割合が高い。(表2 - 8)
(9)食品や料理を選択する際に重視すること
食品や料理を選択する際に重視することを聞いたところ、「おいしいこと」を挙げた人の割合が75.0%と最も高く、次いで、「価格が安いこと」(61.9%)、「栄養バランスに配慮されていること」(50.0%)、「準備の手間がかからないこと」(49.2%)、「近隣の地域や国内で生産・加工されていること」(32.6%)、の順となっている。(複数回答、上位5項目)(図2 - 9)
食品や料理を選択する際に重視することについて、性別にみると、「栄養バランスに配慮されていること」を挙げた人の割合は女性で高い。
若い世代(20~39 歳)では、「価格が安いこと」や「準備の手間がかからないこと」を挙げた人の割合が高い。(表2 - 9)
(10)経済的理由により食料を購入できなかった経験
経済的な理由で家族が必要とする食料を購入できないことがあったか聞いたところ、「あった」と回答した人の割合が11.5%、「なかった」と回答した人の割合が88.2%となっている。(図2 - 10)
経済的理由により食料を購入できなかった経験について、性別、性・年齢別にみると、特に大きな差はみられなかった。(図2-10-1)
(11)過去1年間のフードバンクの利用の有無
家族が必要とする食料を経済的な理由で購入できないことが「あった」と回答した人に、フードバンクを利用したことがあったか聞いたところ、「利用したことがある」と回答した人の割合が5.7%、「利用したことがない」と回答した人の割合が92.1%となっている。(図2 - 11)
(12)フードバンクを利用した感想
過去1年の間にフードバンクを「利用したことがある」と回答した人(15人)に、利用した結果の感想を聞いたところ、「あなた又はあなたの家族が必要とする食料を入手することができた」を挙げた人が7人で、以下、「距離が遠く、利用しづらい」6人、「提供される食品の量が十分でない」5人、「生鮮食品も含め多様な食品が提供されている」5人となった。(複数回答、上位4項目)
あなた又はあなたの家族が必要とする食料を入手することができた・・・7人
距離が遠く、利用しづらい・・・6人
提供される食品の量が十分でない・・・5人
生鮮食品も含め多様な食品が提供されている・・・5人
提供される食品の種類に偏りがある・・・4人
十分な量の食品が提供されている・・・3人
あなた又はあなたの家族が必要とする食料を入手することができなかった・・・2人
頻繁に開催されていない・・・2人
近くで開催されており、利用しやすい・・・2人
開催時間が限られており、利用しづらい・・・2人
開催時間が工夫されており、利用しやすい・・・1人
頻繁に通うことに抵抗がある・・・1人
頻繁に開催されている・・・-
その他・・・1人
無回答・・・-
回答数が少ないため実数値を掲載
(13)フードバンクを利用しない理由
過去1年の間にフードバンクを「利用したことがない」と回答した人に、利用しない理由を聞いたところ、「存在を知らない」を挙げた人の割合が55.7%と最も高く、次いで、「近くにない」(41.4%)、「必要がない」(24.2%)の順となっている。(3つまでの複数回答、上位3項目)(図2 - 12)
(14)過去1年間のこども食堂の利用の有無
家族が必要とする食料を経済的な理由で購入できないことが「あった」と回答した人に、こども食堂など無料又は低価格で食事をとることができる場所を利用したことがあったか聞いたところ、「利用したことがある」と回答した人の割合が2.6%、「利用したことがない」と回答した人の割合が94.0%となっている。(図2 - 13)
(15)こども食堂を利用した感想
過去1年の間にこども食堂など無料又は低価格で食事をとることができる場所を「利用したことがある」と回答した人(7人)に、利用した結果の感想を聞いたところ、「あなた又はあなたの家族が必要とする食事をとることができた」と「近くで開催されており、利用しやすい」を挙げた人がそれぞれ3人だった。(複数回答、上位2項目)
あなた又はあなたの家族が必要とする食事をとることができた・・・3人
近くで開催されており、利用しやすい・・・3人
あなた又はあなたの家族が必要とする食事を食べることができなかった・・・2人
距離が遠く、利用しづらい・・・2人
頻繁に開催されていない・・・1人
提供される食事の量が十分でない・・・1人
栄養バランスに配慮した食事が提供されている・・・1人
頻繁に開催されている・・・-
開催時間が工夫されており、利用しやすい・・・-
開催時間が限られており、利用しづらい・・・-
頻繁に通うことに抵抗がある・・・-
十分な量の食事が提供されている・・・-
提供される食事の栄養バランスに偏りがある・・・-
その他・・・1人
無回答・・・-
回答数が少ないため実数値を掲載
(16)こども食堂を利用しない理由
過去1年の間にこども食堂など無料又は低価格で食事をとることができる場所を「利用したことがない」と回答した人に、利用しない理由をきいたところ、「近くにない」を挙げた人の割合が46.6%と最も高く、次いで、「必要がない」(42.2%)、「存在を知らない」(39.4%)の順となっている。(3つまでの複数回答、上位3項目)(図2 - 14)
(17)現在の食生活
現在の食生活について11の内容を挙げ、それぞれについて聞いた。
『あてはまる』と回答した人の割合が最も高いのは、「(8)家では、食事が楽しく心地良い」(70.9%)で、次いで「(6)家では、「いただきます」、「ごちそうさま」のあいさつをしている」(66.1%)、「(1)家では、1日三食いずれも決まった時間に食事をとっている」(65.8%)となっている。
『あてはまらない』と回答した人の割合が最も高いのは、「(4)家では、家族と一緒に料理している」(70.9%)で、次いで「(11)職場、地域、病院などで、専門家から食に関する話を聞いたり、指導を受けたりする機会がある」(69.3%)となっている。(図2 - 15)
(1)家では、1日三食いずれも決まった時間に食事をとっている
決まった時間に食事をとっているについて、性別にみると、『あてはまる』と回答した人の割合は女性で高い。
若い世代(20~39歳)では、『あてはまらない』と回答した人の割合が高い。(図2-15-1)
(2)家では、家族そろって食事をとっている
家族そろって食事をとっているについて、性別にみると、『あてはまる』と回答した人の割合は女性で高い。
若い世代(20~39歳)では、『あてはまらない』と回答した人の割合が高い。(図2-15-2)
(3)家では、家族と一緒に食料品の買い物をしている
家族と一緒に食料品の買い物をしている、について性・年齢別にみると、『あてはまる』と回答した人の割合は30歳代女性で高く、『あてはまらない』と回答した人の割合は20代男性で高い。(図2-15-3)
(4)家では、家族と一緒に料理している
家族と一緒に料理しているについて、性別、性・年齢別にみると特に差はみられず、どの属性でも『あてはまらない』と回答した人の割合が高い。(図2-15-4)
(5)家では、食事の準備や後片付けを手伝っている
食事の準備や後片付けを手伝っているについて、性別にみると、『あてはまる』と回答した人の割合は女性で高い。
性・年代別にみると、どの年代においても、女性の方が『あてはまる』と回答した人の割合は女性で高い。(図2-15-5)
(6) 家では、「いただきます」、「ごちそうさま」のあいさつをしている
食事のあいさつについて、性別にみると、『あてはまる』と回答した人の割合は女性で高い。
若い世代(20~39 歳)の女性では、『あてはまる』と回答した人の割合はおよそ8割と高くなっている。
性・年代別にみると、男性の60歳以上で『あてはまらない』と回答した人の割合が高い。(図2-15-6)
(7)家では、季節の食材や、季節にあった料理が用意されている
季節の食材や、季節にあった料理が用意されているについて、性別にみると、『あてはまる』と回答した人の割合は女性で高い。
性・年代別にみると、女性の60歳以上で『あてはまる』と回答した人の割合は7割を超え高い。(図2-15-7)
(8)家では、食事が楽しく心地良い
食事が楽しく心地良いについて、全ての世代、性・年齢で『あてはまる』と回答した人の割合が6割を超え、高い。(図2-15-8)
(9)家、学校、地域などで、田植え、野菜の収穫など、食の生産に関する体験活動をしている
食の生産に関する体験活動について、全ての世代、性・年齢で『あてはまらない』と回答した人の割合が高い。(図2-15-9)
(10)家、学校、地域などで郷土料理や伝統料理を食べる機会がある
郷土料理や伝統料理を食べる機会について、性別にみると、『あてはまらない』と回答した人の割合は男性で高い。(図2-15-10)
(11)職場、地域、病院などで、専門家から食に関する話を聞いたり、指導を受けたりする機会がある
専門家からの話や指導の機会について、全ての世代、性・年齢で『あてはまらない』と回答した人の割合が高い。(図2-15-11)
お問合せ先
消費・安全局消費者行政・食育課
担当者:食育計画班
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