バランスのよいメニューを推奨メニューとして提供する場合、新しく考案するのもいいですが、既存のメニューを活用して、できる範囲でアピールしてみましょう。
また、既存メニューの組み合わせ方でバランスのよい選択をできるように、お客様に一目で理解できるように提示するのもよいでしょう。
特にメタボリックシンドロームや生活習慣病予防への意識の高まる中で、健康的な組み合わせを提案することで、企業の姿勢を伝えることができます。メニューブックに特別メニューとして展開したり、対象者別のメニューブックを作るなどの工夫で、いつものメニューも新しく感じられるかもしれません。
セットメニューは、主食、副菜、主菜がすべて含まれるものを
バランスのよい「セットメニュー」として提案するなら、主食、副菜、主菜のいずれかが欠けるようなセットは好ましくありません。
また、「食事バランスガイド」では摂取エネルギーの目標量を2200kcal±200kcalとして、サービング数の目安量を主食5~7つ(SV)、副菜5~6つ(SV)、主菜3~5つ(SV)としています。「食事バランスガイド」は生活習慣病対策として肥満者や、野菜摂取量の少ない単身者に焦点をあてていることから、バランスのよいメニューとして推奨するなら、サービング数は以下の範囲が推奨されます。
推奨メニューのサービング数の目安
主食 | 副菜 | 主菜 | |
---|---|---|---|
朝食 | 1~2つ(SV) | 1~2つ(SV) | 1つ(SV) |
昼食・夕食 | 1~3つ(SV) | 2~3つ(SV) | 1~2つ(SV) |
「外食事業者向けマニュアル」(発行:(財)外食産業総合調査研究センター)より
現行のメニューでは若干、食品重量が合わないなら範囲内の重量に合わせてみましょう。小鉢等の野菜使用量が少ない場合には、汁物の具材料を多くするなど工夫しましょう。
お客様にわかりやすいよう、それぞれの料理に主食、副菜、主菜の区分とサービング数を明記します。お客様が自由に量を盛り付けるビュッフェスタイルなら、主食、副菜、主菜ごとにコーナーを分け、1つ(SV)分を盛り付けたサンプルを置くなど工夫します。
副菜1つ(SV)分となる、和え物、酢の物、煮物、ソテー、汁物などのサイドメニューをプラス1品の推奨メニューとしてそばに並べるといいでしょう。
店頭で「食事バランスガイド」の考え方に基づいたレシピを提案する場合は、以下の点に留意して作成するとよいでしょう。
(カレーライスや焼きそばといった1皿に複数の料理グループを含む料理を例として取り上げることは、各グループからどれくらい(SV数)とれるのかをイメージしにくいため、あまり適した情報とはいえません)サービング数だけでなく、栄養価も適正な範囲の量になっているかを確認しましょう。
表示する場所と方法
お客様が商品を選択する場所に、商品情報として主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物のサービング数と参考レシピを提示します。プライスカードやメニューカードなど、わかりやすいよう工夫しましょう。