「日本型食生活」とは、昭和50年代ごろの食生活のこと。ごはんを主食としながら、主菜・副菜に加え、適度に牛乳・乳製品や果物が加わった、バランスのとれた食事です。日本が世界有数の長寿国である理由は、こうした優れた食事内容にあると国際的にも評価されていました。
また、ごはん中心の食事のいいところは、和・洋・中ともよく合うおかずが、いっぱいあるということです。下のイラストを見るとよく分かります。健康で長く暮らしていくためにも、「日本型食生活」の良さを、消費者にも伝えましょう。


ごはん中心和定食![]() 魚の照り焼き、青菜のごまあえ、ごはん小盛り2杯、 (1食あたり) 主食 2SV |
パン中心洋定食![]() ハンバーグ、サラダ(ドレッシングがけ)、ロールパン2個、コーンスープ (1食あたり) 主食 1SV |
ごはん中心の和食とパン中心の洋食の一番大きな違いは、食料自給率です。
米を中心とした主食、魚を中心とした主菜、野菜やキノコ、海藻、イモ類などを使った副菜を組み合わせると、自給率が高い食事になります。一方、パンなど、小麦を使った主食や、肉を中心とした主菜は自給率が低い食事になります。
また、不足しがちな野菜を多く使った(副菜のSV数が多い)食事であっても、サラダや炒め物などの油を多く使った料理は自給率が低くなります。
和食の汁物は、中の具材により主菜にも副菜にもなります。卵や大豆製品のような具材がたっぷり入れば主菜に、野菜、キノコ、海藻などを中心とした汁物にすれば、副菜になります。
だしは、日本の大切な食文化です。食材が持つおいしさや、だしのうま味を生かすことで、過剰な塩分の摂取を抑えることもできます。ごはん中心の料理の中に、だしのうま味と風味を生かした汁物や煮物などを上手に取り入れることも、消費者に提案すると良いでしょう。

