

平成21年3月、厚生省(現厚生労働省)が策定した「21世紀における国民健康づくり運動:健康日本21」では、一日に350g以上の野菜を摂取することを目標としていますが、国民1人1日の平均的な野菜摂取量は295gほどしかありません(平成21年国民健康・栄養調査)。特に若い世代ほど野菜や果物の摂取量が少なく、サプリメントや栄養補助食品でビタミンや食物繊維を補給している人も多いようです。しかし、そのような補助食品では、食べ物が含有する多様な栄養素とその相互作用までを、体内にとり入れることはできません。

(資料:厚生労働省 「平成21年国民健康・栄養調査」)
野菜や果物には、ビタミンや食物繊維が豊富に含まれています。がんや心臓病の予防には、たっぷりの野菜と毎日果物をとることが効果的です。
ビタミンは主に13種類あり、それぞれ重要な役割を果たしています。ビタミンCや、緑黄色野菜に多いβ‐カロテンには発ガン物質が体内で作られるのを阻止する働きがあります。また、ビタミンA、C、E、ポリフェノールなどの栄養素には、体内の細胞や組織を酸化させ生活習慣病の原因となる「活性酸素」の発生を抑える作用があります。
食物繊維は「腸の掃除役」として知られ、生活習慣病の予防に役立ちます。野菜、果物、大豆などの豆製品、海藻など、特に種や皮ごと食べるもの、歯ごたえのあるもの、ヌメリのある食べ物に多く含まれています。
さらに、野菜や果物には血圧を下げる働きがあるカリウムも多く含まれます。
ですので、生活習慣病の予防に効果のある野菜や果物を、毎日積極的に食べましょう。



