現場ニーズに対応した研究開発の推進
調査の目的と概要
農林水産省では、地方農政局等と連携し、都道府県や関係団体から、農業の生産現場で生じている技術的な課題やニーズを収集・整理しています。これらの現場ニーズは、各地域の農業が直面している課題の状況を把握するための基礎的な情報として、研究開発に関する課題設定や施策検討等に活用されます。
令和7年度は、地方農政局等が開催する地域研究・普及連絡会議を通じて、普及指導員、研究者、行政担当者から意見を収集し、合計576件の技術的課題(現場ニーズ)を取りまとめました。
その概要について、以下のとおりご紹介するとともに、関係者の関心が多岐にわたるため、地域構造、「みどりの食料システム戦略」への貢献、作目特性および技術分野の視点から整理した資料を作成しました。皆さまの関心に応じて、必要な箇所をご参照ください。
詳細については、全データ (487KB) をご確認ください。
令和7年度 技術的課題の全体像
気候条件の変化を背景とした生産の不安定化、人手不足、資材価格の高騰に関する課題が、作目や地域を問わず確認されました。これらの課題は、栽培・防除・飼養管理・環境対策・スマート農業技術の活用など、複数の技術分野にまたがっており、生産段階にとどまらず、貯蔵・流通・加工を含む生産体系全体に影響している点が共通しています。
また、課題は個別に生じているものではなく、複数の要因が重なり合う形で現れている傾向が見られます。特に、気候条件の変化に伴う影響は、高温、豪雨、干ばつといった気象条件を通じて、生産管理、防除、飼養環境などに同時に影響し、その結果、品質のばらつきやロスの発生を通じて、流通・加工段階にも波及しています。
以下では、全国的に共通して確認された主な技術的課題について整理しています。
●気候条件の変化への対応
高温、干ばつ、豪雨等の影響により、従来の栽培暦や管理方法を前提とした生産が難しくなる事例が、全国各地で確認されています。こうした影響は、生産段階にとどまらず、品質低下やロスの増加を通じて、貯蔵・流通段階にも及んでいます。
●病害虫・雑草対策に関する課題
病害虫の発生状況の変化や薬剤耐性の進行、新規侵入害虫への対応などにより、従来の防除体系では十分な対応が難しい事例が、複数地域で確認されています。地域単独での対応には限界がある課題も見られ、発生状況の把握や情報共有を含めた広域的な対応に向けた整理に関するニーズが示されています。
●人手不足への対応
高齢化や担い手不足を背景に、省力化に対するニーズが全国的に高まっています。一方で、経営規模や圃場条件によっては、技術の導入や運用が限定的となる事例も確認されています。
●資材価格高騰への対応
肥料や飼料などの生産資材価格の上昇により、経営負担が増大しています。投入量の削減と生産の安定化を両立する観点から、代替技術の効果や経済性を含めた整理に関するニーズが示されています。
●環境に配慮した農業への対応
環境負荷低減に向けた取組は全国的に進められている一方で、生産性や収益性との両立、作業負担の増加などが課題として確認されています。
●スマート農業技術の実装に関する課題
労働力不足への対応等を背景に、スマート農業技術の導入・活用への期待が高まっています。一方で、現場条件への適合性、運用の安定性、コスト面などを中心に、実装段階における課題が各地で確認されています。
技術的課題の視点別整理
「みどりの食料システム戦略」への貢献分野
(用語の整理)
本資料では、生産現場で実際に生じている問題の状況を「課題」と呼び、これらの課題に対応するために、研究や技術開発として求められている内容を「ニーズ」として整理しています。
令和7年度に収集した技術的課題(現場ニーズ)
地域ごとに検索 
閲覧したい地域のボタンを押すことで移動できます。
技術ごとに検索 
閲覧したい技術のボタンを押すことで移動できます。
技術的課題の解決に向けた研究開発に役立つ情報
お問合せ先
大臣官房政策課技術政策室
担当者:推進班
代表:03-3502-8111(内線3130)
ダイヤルイン:03-3502-3136




