カキは広島の代表的な食材で、生産量は全国1位です。広島湾では古くから天然のカキがとれ、縄文時代(じょうもんじだい)の貝塚(かいづか)からもカキのからが見つかっています。養殖(ようしょく)が始まったのは今から約450年前、室町時代(むろまちじだい)のこととされています。長い年月のあいだに養殖方法が工夫され、カキの卵をつけたホタテのからを、竹のいかだにつけて海中につりさげる方法が生まれました。
広島湾には太田川から栄養分の豊かな水が流れこむので、カキのえさとなるプランクトンが多く、味の良いカキが育ちます。カキは「海のミルク」ともいわれ、たんぱく質やビタミンなどの栄養が豊富です。新鮮(しんせん)なカキは生でも食べられます。「生食用」と「加熱用」に分けて売られているので、食べ方によって選んで買いましょう。