





「菜めし」に使われている「大和(やまと)まな」は、「古事記(こじき)」に書かれている「菘(すずな)」という漬け菜のことで、奈良県の伝統野菜のひとつです。12月から2月の寒い時期においしくなり、農家では庭で飼っていたニワトリをさばいていっしょに「菜めし」にして食べていました。ハウス栽培のない昔は、冬に食べられる緑の野菜は貴重でした。

「大和まな」は収穫後の日持ちが悪いため、遠くまで運ぶことがむずかしく、生産量がのびませんでした。しかし最近ではおいしさが見直されて、奈良県内の道の駅などで売られています。奈良県には「大和まな」のほかにも宇陀金(うだきん)ごぼう、ひもとうがらしなどの伝統野菜が多くあります。「菜めし」に入れる「大和肉鶏(やまとにくどり)」も、奈良県内で飼われている地鶏(じどり)です。





