トラクターで土を耕(たがや)してやわらかくする「田起(たお)こし」をします。そこに水を入れて土をかきまぜる「代(しろ)かき」をして、土の表面を平らにします。この間に、前の年にとれたお米をもみがついたままとっておいた「種もみ」を育苗箱(いくびょうばこ)にまいて、イネの苗を育てておきます。苗が育ったら田んぼに植えかえる「田植え」をします。
田植えのあとはイネが育つようすを見ながら、気温の変化にあわせて水の量を細かく調整していきます。田んぼに雑草が生えると、土の中の養分を吸い取られたり、虫がついたりして、イネの成長の邪魔(じゃま)になります。そこで草取り=除草(じょそう)作業が必要です。夏になるとイネの花が咲き、やがて実をつけます。
イネの実が大きく育ち、稲穂(いなほ)が黄金色になってきたら、いよいよ収穫です。イネをコンバインという機械で根元近くから刈り取ったら、刈り取った茎から実だけをはずす「脱穀(だっこく)」をします。はずされた実を「もみ」といいます。もみは、カントリーエレベーターと呼ばれる大きな施設に運んで乾燥(かんそう)させ、貯蔵(ちょぞう)しておきます。「もみ」からもみ殻をはずしたものが「玄米(げんまい)」で、玄米についているぬかを取り除く「精米(せいまい)」という作業をすると「お米(白米)」になります。