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農林水産省

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更新日:2018年11月28日

トランス脂肪酸に関する各国・地域の取組

国や地域によって食生活はさまざまであり、食品からとるトランス脂肪酸の量も大きく異なります。各国や地域の行政機関は、その国や地域の食生活や疾病等の状況に応じて、人々が健康的な食生活を送るための対策を検討しています。

世界保健機関(WHO)は、生活習慣病を防ぐための目標として、食品からとるトランス脂肪酸の量を総摂取エネルギーの1%に相当する量よりも少なくすることを示しています。食事からとる脂質の量が多く、結果としてトランス脂肪酸をWHOの目標よりも多くとっている一部の国や地域を中心に、食品中のトランス脂肪酸濃度の上限値の設定や表示の義務付け、部分水素添加油脂の食品への使用の規制をしているところがあります。ただし、食品からトランス脂肪酸を完全になくしている国や地域はなく、いずれの場合も、一定量以下であれば食品中にトランス脂肪酸が含まれることを認めています。なお、多くの場合、天然由来のトランス脂肪酸については規制していません。

例えば、カリフォルニア州やニューヨーク市では、レストラン等で販売される食品について、油脂の加工工程でできるトランス脂肪酸の量を食品1人前当たり0.5 g未満にしなくてはならないとする規制を設けています。しかし、1人前当たり0.5 g未満であれば、トランス脂肪酸を含む食品の販売を認めています。仮に、油脂の加工工程でできるトランス脂肪酸を0.4 g含む食品を何品か食べれば、それだけで、日本人が天然由来も含めて1日にとるトランス脂肪酸の平均的な量より多くのトランス脂肪酸をとってしまいます。食品からとるトランス脂肪酸の量を実際に減らすには、食生活そのものの改善が重要と言えます。

日本を含む多くの国では、消費者に対し、脂質をとりすぎることなく、バランスのよい食生活を心がけるように注意喚起を行っています。健康のためには、トランス脂肪酸だけではなく、飽和脂肪酸をとり過ぎないようにすることも大切です。食品からとる脂質そのものの量を減らせば、同時に飽和脂肪酸やトランス脂肪酸をとる量も減らすことができます。

食品からとるトランス脂肪酸の量が、WHOの目標である総摂取エネルギー量の1%に相当する量より少ない国では、平均的な食生活を送っていれば健康への影響は小さいと考えられています。日本を含むこのような国でも、食品事業者は、より安全な食品を消費者に提供するため、自主的に食品中のトランス脂肪酸を低減するための努力をしています。農林水産省が、平成26-27年度に国内で流通する加工油脂や油脂を原材料とする加工食品を調査した結果、平成18-19年度に調査した結果と比較して、トランス脂肪酸の濃度が低くなったことが確認できました。

以下に、トランス脂肪酸に関する諸外国等の取組の代表的な例をご紹介します。

食品中のトランス脂肪酸濃度等の規制措置を実施

(食品中のトランス脂肪酸濃度等の表示義務のみ)

食品中のトランス脂肪酸濃度等の自主的な低減を推進